2021年12月26日(日)に中山競馬場で行われる『有馬記念(G1)芝2500m(定量)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は16頭。追い切り動画で確認できた全馬の追い切り評価となります。
アカイイト 55.0【B-】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
馬場の真ん中ややラチ側を登坂。終始舌を出しながらの走り。残り300mで手前を替え、終いしっかり仕掛けられるも、ラスト1Fで0.6秒の失速。低い姿勢で真っ直ぐ走れているだが…。評価しづらい。
【1週前追い切り B-】
アサマノイタズラ 55.0【B+】
栗東CW併せ。馬なり⑥
田辺騎手が騎乗。前脚でしっかりと地面を掻き込み、繋ぎの返しも強烈。美浦の南Wのチップを高々と蹴り上げ脚元パワフル。背中を使って、前駆と後駆を上手に連動させゴム毬のように走るのが特徴の馬だが、今回は気負うことなくそれが出来ている。そして調子が良いのだろう。伸びやかに綺麗なフォームで長く良い脚が使えている。高く評価したい。
【1週前追い切り B】
3頭併せの内で、外の2頭とは馬体を離したカタチの併せ馬。外の2頭にはクビ差遅れましたが、動きが素晴らしく、この遅れは全く気になりませんでした。
アリストテレス 57.0 【B】
栗東坂路併せ。馬なり。
武豊騎手が騎乗。ラチ沿いを1頭分空けて登坂。ピッチ走法。軽めの内容も、体幹しっかりにキビキビと集中した走り。併せた内の相手に半馬身先着した。相手にジワジワと差を詰められてはいたが、どこまで行っても抜かせない余力と勝負根性も垣間見れた。1週前から大きく上昇。これを評価したい。
【1週前追い切り C】
併せた相手は古馬2勝クラスのミッキーバディーラでした。
ウインキートス 55.0【B-】
美浦坂路併せ。馬なり。
丹内騎手が騎乗。アタマ高めの走法は相変わらず。ただ脚元はパワフル。馬なりで併せた外の相手に2馬身先着した。活気も十分で、見た目は派手なのだが、併せた相手は2歳未勝利馬。全体時計は平凡。元々こう言う馬なのだろうが、やはりアタマの高さは気になるところ。評価は割り引いた。
【1週前追い切り B】
エフフォーリア 55.0【B】
美浦南W併せ。G前軽仕掛け⑧
横山武騎手が騎乗。3頭併せの中。前を走る2頭の間を突き馬群を割るイメージ。実践を想定した内容。外を走る馬は、後ろから迫るこの馬の迫力に怯えているようにも見えた。直線で、華麗な手綱捌きによりハミを取らせると、反応鋭く瞬時にグッと前に出る。内のマイネルミュトス(古馬3勝クラス)を子供扱いし、難なく2馬身先着した。前脚を高々と上げ、余力十分の走り。折り合いも完璧に付いている。十分評価できる内容。
【1週前追い切り B+】
余力十分だったとは言え、直線で手前を替えなかった分、一つ評価を落としました。
キセキ 57.0 【B-】
栗東CW単走。G前軽く促す⑨
右手前に替わった直後の走りに不安を残す内容。推進力が上に向き、前への推進力を削ぐ走り。徐々にクビを前に突き出すことで、前に推進していたが…。この追い切りを見ていると逃げるか、マクリを入れないと厳しそう。動きにも往年の迫力を感じない。評価は割り引いた。
【1週前追い切り B-】
クロノジェネシス 57.0 【B-】
栗東CW併せ。馬なり⑧
2頭併せの内。併せ馬の相手は、この馬が来るのを今か今かと待つ構え。「並んでから仕掛けろ」という指示だったのだろう。コーナー入口からクロノジェネシスの位置を何度も確認していた。並んだのは残り50mあたり。恐らく想定よりもかなり遅め。最後まで追わなかったとは言え、エンジンのかかりの遅さは気になるところ。ラスト1Fも0.5秒失速し、相手をかわせず併入。評価は割引いた。
【1週前追い切り B】
併せた相手は古馬OP馬のヒンドゥタイムズでした。
シャドウディーヴァ 55.0 【B-】
美浦南W単走。G前軽仕掛け⑧
横山典騎手が騎乗。毛艶よく、気分良さそう。また脚元も力強く、キビキビと推進力ある走り。ただ、手前を替えることなく右手前1本での走りだった点は割引き。年齢を重ねるごとに良くなってきた印象のある馬だが、あまり器用な馬ではない。コーナー6回のこの舞台に対する適正がどうか。評価は割引いた。
【1週前追い切り 映像なし】
個人的に、この馬はターンの少ない左回りで買いたいと思う馬です。
ステラヴェローチェ 55.0【B+】
栗東CW併せ。馬なり⑦
M.デムーロ騎手が騎乗。2頭併せの外。前を1馬身半追走し、ゆったりと相手の外を回ってくる。直線はいつでも抜け出せる手応え。内で軽く仕掛ける相手に、馬なりでスッとハナ差先着した。調整程度の内容てありながら、馬なりで終いの2F時計22.9-11.2秒は超抜。折り合い完璧に、この時計をラクラクと出せる状態の良さを高く評価したい。
【1週前追い切り B】
股下に僅かな発汗が見られたのが少し気になりましたがプラス評価です。走りを見る限り、渋馬場は全く苦にならないタイプでしょう。
タイトルホルダー 55.0【C】
美浦南W併せ。馬なり⑥
横山和騎手が騎乗。3頭併せの内。この馬はどうしてしまったのだろう…。1週前から少し変だ。リラックスして綺麗なフットワークで走る馬が、2週続けて力んだ走り。この最終追い切りでも、大きく前を追走していたとは言え、相手に追いつくことなく1馬身遅れ。手前を替えることもできず、前脚もまったく前に出ていない。最後は慌てるように脚の回転を上げており忙しない走り。本調子ではないという見立て。この評価とする。
【1週前追い切り C】
追い切りからは自信をもって消したい。そう思う1頭です。
ディープボンド 57.0 【B+】
栗東CW単走。馬なり⑧
和田騎手が騎乗。最終追い切りは軽めの内容。気負うことなく終始リラックスした状態で気分良さそうに駆けた。前脚を大きく前に投げ出し、ゆったりと大きなフットワーク。トビの大きな馬で弾力性も十分。好調さが見てとれる動き。1週前同様プラスに評価したい。
【1週前追い切り B+】
この馬の走りを見ていると、往年のキセキを走りを彷彿とさせます。単純にトビの大きい馬だからなのかも知れません。ただ私にはそう映りました。
パンサラッサ 57.0 【A】
栗東坂路単走。馬なり。
1週前に好時計。最終追い切りは「軽めかな」と思っていたが、攻めてきた。いや攻めたつもりはなかったのだろうが、「状態が良く自然と時計が出た」といった方が適切だろうか。ラチ沿いを走り、完全馬なりで51.0-12.2秒。ラスト1Fで0.2秒の失速も鞍上は一切追っておらず気にする必要はないだろう。四肢を真っ直ぐ前に出し、体幹しっかり。1週前同様高く評価したい。
【1週前追い切り A】
表記は単走ですが、馬場の真ん中を走る他厩舎の馬と併せ馬のようなカタチでした。仕掛けた相手に1馬身遅れましたが、最後まで自身の走りに集中できています。気にしなくても良いでしょう。
ペルシアンナイト 57.0 【B】
栗東CW単走。G前軽く促す⑧
終い重点の内容。序盤はやや推進力を上に逃がす完歩も見られたが、後半は首を使って推進力ある走り。終いの2Fのキレ味は抜群で、ラスト2F時計は22.8-11.3秒と優秀。7歳にして元気一杯。クビの使い方に硬さを残すも、脚の回転滑らか。評価は据え置くも押さえたいと思う1頭。
【1週前追い切り 映像なし】
メロディーレーン 55.0 【C】
栗東坂路単走。G前軽く促す。
全体時計55.2-13.6秒と軽めの内容。重そうな鞍上を背にラスト1Fは0.8秒の失速。ただこの日はCWでも追い切られており、ここではしっかりとした加速ラップが踏めている。1日にCWと坂路の2本追うのが、この馬の調整方法なのだろう。坂路追いの映像で、内容軽く評価不能の【D】とするか迷ったが、動きに覇気なく明示的にこの評価とした。
【1週前追い切り 映像なし】
モズベッロ 57.0 【B-】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
少し重たそうな鞍上を背に、植え込み側を登坂。残り300mあたりで手前を替えると、走りづらそうに顔を右に向けながらの走り。普段から追い切り栄えしない馬。ある意味、これが本当のモズベッロの追い切りなのかも知れない。とは言え、やはり体幹が安定しておらず、評価しづらい。
【1週前追い切り B】
ただ1週前はこの馬としては追い切り栄えする内容でした。追い切りから判断するのが難しい1頭という認識です。馬場が渋るようなら面白のかも知れません。
ユーキャンスマイル 57.0 【B-】
栗東芝併せ。馬なり③
藤岡佑騎手が騎乗。3頭併せの内。クビを前に出して走ることが出来ておらず、顔を相手の方に向け、直線で手前を替えることもできていない。併せた外の相手に半馬身、中にアタマ差遅れた。評価しづらい。
【1週前追い切り B-】