2021年11月27日(土)に阪神競馬場で行われる『京都2歳S(G3)芝2000m』の最終追い切り評価となります。
出走馬は10頭。追い切り動画で確認できた全馬の追い切り評価となります。
キャンデセント 55.0 【B+】
栗東坂路併せ。G前軽仕掛け。
福永騎手が騎乗し、ラチ沿いを走る古馬1勝クラスのエイカイファントムとの併せ馬。序盤、かなり行きたがっており福永騎手が手綱を絞っていたため、アタマが上がるシーンあり。少し入れ込み気味だった点は割引き。また手前変換もスムーズとは行かず、手前が替わったのは最後の数完歩だけ。とは言え毛艶はピカピカで、弾力性十分の弾むようなフットワークで、ゴール前で相手にスッとアタマ差先着した。とても雰囲気のある馬で、これ以下の評価には落としづらい。
グッドフェイス 55.0 【A】
栗東CW単走。馬なり⑧
中1週の臨戦となるため軽めの内容。後肢のバネ感が素晴らしくスケールの大きな走りをする馬。四肢の可動域が広く滞空時間の長い走り。また、この馬は右手前の方が良い走りをする。直線向いて左手前に替わった際、少し走りが窮屈となったが、直線半ばで右手前に戻すと伸びやかに鋭い伸びを見せた。もう走りにパワフルさが加わればより良くなりそう。走りは上質。さすがは松下厩舎が中1週で重賞に挑戦させるだけの馬。高く評価したい。
シホノスペランツァ 55.0 【B+】
栗東CW併せ。G前強め⑧
2頭併せの内。前を2 馬身追走し、コーナー深く回ってくる。直線向いてからラチ沿いを走る相手の内側に入れ、G前仕掛け1馬身半先着という好内容。四肢の可動域は及第点も、小気味よい軽やかなフットワークで、キレ味鋭い走りができている。脚元の力感はやや物足りないものの、キビキビとした動きに好感が持てる。プラスに評価してみたい。
ジャスティンロック 55.0 【B-】
栗東坂路併せ。馬なり。
ラチ沿いを走る相手を2馬身追走からゴール前できっちり捕らえて1馬身先着という好内容も、走りに芯が入っておらず何かふにゃふにゃとした走り。走りの力感も薄く評価しづらい。
ディープレイヤー 55.0 【B】
美浦南W併せ。馬なり④
470㎏台の標準的な馬体重であるにも関わず、脚が短いせいか、何か馬ではない他の小さな生き物が走っているかのよう。この体型面の不利を、アタマを低い位置に保ち、脚の回転力を鋭くすることで、本能的にカバーして走ることができている。7、8馬身前を走っていた相手に追いつき、追う相手に対して馬なりで併入と、かなり見栄えの良い内容ではあるものの、やはり体型面が気になり評価は据え置いた。また肩口に見られた発汗も気になるところ。
トゥデイイズザデイ 55.0 【B】
栗東CW併せ。G前軽仕掛け⑧
2頭併せの内。外は古馬OP馬のアイスバブル。これを2馬身半追走からコーナーワークで差を詰め、直線、馬なりでジワっと前に出る。そこから仕掛けて4馬身近く突き放す好内容。キビキビとキレ味鋭い走りをする馬。走りにムダがなく長い距離の方を省エネで走ることに長けてそう。四肢の可動域はそれほど広い方ではなく、脚元の力感もやや非力な印象を受ける。評価は据え置いた。
ビーアストニッシド 55.0 【B-】
栗東CW単走。G前仕掛け⑤
終い重点の内容。仕掛けてからの反応とキレ味は評価できるも、全体時計が遅く、終いだけならこの位は動けるかという内容。動きとしては、クビの動きが硬く上半身の伸びやかさが物足りない。また手前が決まらなかった点も大きく割引き。評価は割引いた。
フィデル 55.0 【A】
栗東坂路併せ。馬なり。
1週前に古馬OP馬マカヒキと併せ馬を行い、G前仕掛けて1馬身先着。通ったコースは馬場の真ん中やや内目ではあったが、それを考慮しても好時計。マカヒキ相手にほぼ馬なりで圧倒していた。最終追い切りは、川田騎手が騎乗し、坂路で軽めの調整。時計は出ていないが、ラチ沿いで仕掛ける古馬OP馬ヴァルコスを馬なりで圧倒した。最後の失速はまったく気にしなくて良いだろう。前後の脚をキレイに真っ直ぐ前に出す好フォームで走れている。高く評価したい。
ポッドポレット 55.0 【B+】
栗東坂路単走。馬なり。
ラチ沿いを登坂。やや重心高めのフォームも、それを十分に補う脚力あり。適度な活気を保ち、脚元は極めてパワフル。ラスト1Fで僅かに失速も、鞍上は持ったまま。完全馬なりだ。好調さが十分伝わる内容。高く評価したい。
【B+】の中ではキャンデセントと同等の評価です。オッズを考えるとこの馬の方に妙味を感じます。
ライラック 54.0 【B】
美浦南W併せ。馬なり④
かなり前を走る外の相手を追走し、直線で半身差まで詰め寄ると、外の相手が先に仕掛ける。これに対して本馬は馬なりで相手に追い付き併入。これは評価できるも、地面の上っ面だけを撫でるような走りで、脚元が非力。もう少し脚元にパワーがついてくれば、より良くなると思うのだが…。評価は据え置いた。
出走しなかった馬
ケッツァー 55.0 【B-】
美浦坂路単走。馬なり。
アタマが高く、顔をまっすぐ向けて走れなかった点は大きく割引き。また直線向いても手前が決まらず、左手前1本の走りだった手も割引。鞍上は何度手前替えを試みてはいたが…。評価しづらい。