2022年4月17日(日)に阪神競馬場で行われる『アンタレスS(G3)ダ1800m(別定)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は16頭。追い切り動画で確認できた全馬の追い切り評価となります。
いつもは馬名順に記載していますが、このレースは書くのが遅くなったため馬番順で記載しています。
アナザートゥルース 57.0 【B】
美浦南W併せ。G前軽く促す⑦
併せた内の相手は皐月賞に出走予定のグランドライン。この馬と同じようにアタマを回しながら走っていたのは少し滑稽だった。ストライドの大きさは相手に及ばなかったものの、この馬なりに四肢を広げ、しっかり地面を捕らえて走れている。フォームの美しさは健在だが、全盛期ほどの迫力は感じない。この評価が妥当だろう。
ライトウォーリア 56.0 【B+】
栗東坂路併せ。馬なり。
松若騎手が騎乗。ラチ沿いを走る相手との併せ馬。顎をグッと引き、集中した走り。キビキビとしたフットワークで真っ直ぐに登坂した。評価したいのは走りの軸。安定している。右手前一本の走りだったが、余力十分の内容で気にしなくて良いだろう。併せた相手にはアタマ差遅れも、総合的にみると動けている。プラスに評価したい。
併せた相手は3歳未勝利馬のハギノモーリスです。
カデナ 57.0 【B-】
栗東坂路単走。G前一杯。
どうしたのだろう。ラスト1Fまでは活気十分にこのまま行けば高評価になりそうだなと思ってみていたが、ラスト1Fから鞍上が仕掛けた途端、走るのを止めてしまい惰性の走りに。このラスト1Fの大きな失速は割引かざるを得ない。
この馬は、気分を損ねることなく走らせることが大事なのかも知れません。
ウェスタールンド 56.0 【B-】
栗東坂路単走。G前一杯。
手前をヨイショという感じで替えており、動きにスムーズさやキレはない。クビを上手に使えておらずアタマが少し高め。終い、鞍上からのステッキが何度か入るも、少し苦しそうに踏ん張っていた。走りに余裕を感じない。評価は割引いた。
ケイアイパープル 57.0 【B-】
栗東CW併せ。G前軽仕掛け⑦
藤岡康騎手が騎乗。2頭併せの外。クビを前に突き出して走る特徴的なフォームの馬。重心は低く、悪くない。後肢の蹴りもしっかりしている。ただ肩の出が悪く推進力を前に伝えきれていない。少し勿体ない走り。軽く仕掛けてゴール前で1馬身先着も評価しづらい。
同レースに出走予定のサクラアリュールとの併せ馬でした。村山厩舎管理馬が同じ3枠です。馬は直前まで落ち着いていられるかも知れませんね。
サクラアリュール 56.0 【C】
栗東CW併せ。G前軽仕掛け⑥
2頭併せの内。動きは相手のカゲに隠れほとんど見えなかったが、前肢の出が悪く、動きの伸びやかさはない。終い相手に抜け出されそうになってから、強めに追うも、それにもまったく反応できていない。評価できない。
同レースに出走予定のケイアイパープルとの併せ馬でした。村山厩舎管理馬が同じ3枠です。馬は直前まで落ち着いていられるかも知れませんね。
アルーブルト 56.0 【B-】
栗東坂路単走。馬なり。
クビを振り方が悪く、推進力を上に逃がすフォームとなっている点は割引き。一方で脚元はパワフル。ラスト1Fで鞍上が手前を替えさせようとしたが、馬はそれを拒み、チグハグな走りとなり大きく失速。この分を割り引いた。
手前をスッと替えていれば加速ラップが踏めそうな脚元のパワフルさはありました。当日のパドック気配に気を付けたい1頭です。
オメガパフューム 59.0 【B】
栗東坂路併せ。馬なり。
周りに馬が多い時間帯での追い切り。本馬はラチ沿いを走る相手と併せ馬。後発の2頭が勢いあり、オメガらを避け植え込み側に。最後は4頭ならんでの追い比べのような状態に。周りの3頭が手綱をしごく中、オメガだけが涼しい顔で馬なりで登坂。馬体をスカッと見せフォームは安定。いつも追い切り映えしない馬だが、今回は雰囲気が良い。ラスト1Fで僅かならがらも減速した分だけを割引いた。
別定戦とは言え59㎏です。若い世代との闘いが見ものです。
ユアヒストリー 56.0 【C】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
序盤から元気のない走り。ゴールに近づくにつれ、ジワッと脚色を伸ばしてきたが、鞍上のハミのかけ方が気に入らなかったのか、最後はアタマをあげながらのフィニッシュ。少し追い方も悪かったかも知れない。動き・内容ともに評価できない。
ニューモニュメント 56.0 【B+】
栗東坂路単走。G前軽仕掛け。
小崎騎手が騎乗。ラチ沿いを走る馬との差は2馬身近くあったかと思うが、綺麗な加速ラップを踏んでこれに半馬身先着する好内容。やや斜に構えるフォームは割引きも、馬体をふっくら見せ、適度な活気を示しつつ脚元パワフルに走れている。プラスに評価したい。
プリティーチャンス 54.0 【B-】
栗東CW単走。G前強め⑦
柴山騎手が騎乗。フォームのバランスは悪くないものの、関節硬く、動きに伸びやかさはない。仕掛けてからの反応も物足りず、手前も戻していた。まだ本調子ではないという見立て。評価は割引いた。
バーデンヴァイラー 56.0 【B】
栗東CW併せ。G前仕掛け⑧
幸騎手が騎乗。2頭併せの内。序盤は前を大きく追走し、コーナー深く回る相手に対して、ややショートカット気味にコーナーを回ってくる。G前仕掛けて一時はクビ差前に出るも、相手に抵抗され追い付かれ気味に併入。動きはさほど目立たないも、通ったコースを感がると時計は上々。評価は据え置くも、能力の一端を見せつける内容。
併せた相手は古馬OP馬のラーゴムです。
グロリアムンディ 56.0 【A】
栗東坂路単走。馬なり。
坂井瑠騎手が騎乗。芝でも通用しそうなキレのある動き。走破時計は標準も、活気十分に綺麗な加速ラップが踏めており、走りの軸が安定している。一目見ただけで良い馬と分かる動き。高く評価したい。
将来のダート界を背負って立つ逸材かも知れません。59㎏のオメガパフュームには勝って欲しいと思います。
デュープロセス 56.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
直線半ばからの映像。ラチ沿いを登坂。やや斜に構えたフォームにはなっていたが、馬体をふっくら見せ、弾力性あるフットワーク。前走マーチSの時にも良く見えたが、毛艶もよく引き続き調子は良さそう。斜に構えたフォームとなっていた点と、最後の最後で手前を戻した点で、一つ評価を下げた。
プラスとするか迷った1頭で【B】の中では最上位です。
ヒストリーメイカー 56.0 【B+】
栗東坂路併せ。G前軽く促す。
後ろから猛然と迫る相手の気配を察知すると、脚色を上げて交わされることなくフィニッシュ。勢い的には相手に交わされても可笑しくなかったが、そこでみせた勝負根性は評価できる。状態が良いのだろう。高く評価したい。
併せた相手は古馬OP馬のスマッシングハーツです。動きはザツでしたが、この馬も動けていました。
オーヴェルニュ 57.0 【B】
栗東CW単走。G前軽仕掛け⑦
鮫島克騎手が騎乗。この馬は右回りのコーナーリングが上手くない。顔だけが右を向き、身体を倒せていないため、コーナーで大きく外に膨らんだ点は大きく割引き。直線に入ってからの走りはバランス良い走りであったため、評価は据え置いたが、高い評価は与えづらい。
最後の直線は最終コーナーで大きく膨らみ、外目を入ることになりましたが通ったコースは内目です。時計は出ていますが、この時計にはこの辺りは考慮しておいた方が良いかも知れません。
今週開催のその他重賞レース
アーリントンカップ(G3)
皐月賞(G1)
最終追い切り
1週前追い切り
2週前追い切り
映像が公開されていた9頭だけの追い切りレポートとなります。