2020年12月26日(土)に阪神競馬場で行われる『阪神カップ(G2)芝1400m(定量)』の最終追い切り評価となります。
出走は16頭。追い切り動画で確認できた14頭の追い切り評価となります。
- タマモメイトウ
- ヤマカツマーメイド
イベリス 55.0 【A】
栗東坂路併せ。G前軽仕掛け。
馬場の真ん中ややラチ沿いを登坂。ラチ沿いを走る相手を1馬身追走。体幹しっかりの美しいフォーム。右手前で引っ張り、ラスト1Fでカチっと左手前に替え、軽く仕掛けられてG前でスッとクビ差先着した。フォームの美しさと安定感を最も評価するところだが、時計面も優秀。坂路の全体時計53.4秒。ラスト2F時計24.7-12.3秒。こちらも併せて評価したい。
インディチャンプ 57.0 【B】
栗東坂路併せ。G前軽仕掛け。
馬場の真ん中ややラチ沿いを登坂。ラチ沿いを走る相手を1馬身半追走から、ラスト100mで軽く仕掛けて1馬身先着という内容。全体時計51.5秒と好時計もラスト1Fで0.7秒と失速している点は大きく割り引いた。この馬らしい低い姿勢のピッチ走法で走れていはいるものの、早いタイミングで手前を戻しており、併せ馬先着もこれは相手が動けていなかった。インディチャンプ(音無厩舎)の追い切りはこのようなカタチの追い切りが多いということを認識したうえで、本調子でないと判断したい。
キングハート 57.0 【B+】
美浦坂路単走。G前強め。
馬場の真ん中を登坂。前脚のスナップの効かせ方がクネクネしており、フォームのバラつき感はすごいも、脚元は力強く、迫力ある動き。アタマの位置も高いのだが、脚力の強さにより推進力を損ねない走りができている。来年はもう8歳の馬となるが、今回は特に元気いっぱい。全体時計53.7秒。ラスト2時計24.4-12.0秒も高く評価したい。
クラヴィスオレア 57.0 【B-】
美浦南W併せ。馬なり⑧
2頭併せの内。1馬身先行から、クビ差先着という内容。既に仕上げているのだろうか。軽い内容。リラックスして走れてはいるものの脚元の力感は薄い。据え置き評価でも良かったが、重賞挑戦における最終追い切りとしては軽すぎるという評価。
クリノガウディー 57.0 【B】
栗東坂路単走。G前強め。
植込み側を登坂。時計の出やすい植込み側を走り、ラスト1Fから肩ステッキを入れ強めに仕掛けたとは言え、全体時計49.3-12.1秒は早い。ただ右にヨレる癖が出ており、これを大きく割り引いた。
鞍上はテン乗りの幸騎手である。調教師からはこの癖があることは当然伝えられると考えており、幸騎手も他馬に迷惑をかけないように走ることとなる。ここまで視野に入れたうえで評価しづらい。
サウンドキアラ 55.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
馬場の真ん中を登坂。残り2F過ぎにスッと左手前に替えるが、少し身体の向きが右。アタマも高めで推進力を上に逃がす走りになっていた点は割り引き。サラッと流しただけの追い切りであったため、時計が53.9-12.6秒と遅いも加速ラップは踏めており、さして気にすることはないだろう。
ジャンダルム 57.0 【A】
栗東坂路単走。馬なり。
馬場の真ん中を登坂。序盤はゆったり入り、ラスト50mあたりからクイっと押されると素早く反応し、ラスト1F時計12.0秒。軽めの内容であったものの、鞍上からの指示に素早く反応できていた点と、安定した美しいフォームであった点を高く評価したい。坂路の全体時計は54.0秒。ラスト2F時計は24.9-12.0秒。綺麗な加速ラップを踏めている点も評価したい。
ステルヴィオ 57.0 【B+】
美浦南W併せ。G前強め④
ゆったりとリラックスしたフォームで1馬身半追走から、直線で相手に並び掛ける。相手の仕掛けに呼応する形で、こちらも強めに仕掛けて楽々と1馬身突き放して先着した。この馬らしい前脚を前に投げ出して走るフォームは健在。クビの角度もよく、自然なカタチで無理なく伸びることができている。時計は平凡も動きの質を評価したい。
ダノンファンタジー 55.0 【B-】
栗東CW単走。G前追う⑦
良い頃の迫力と比べると格段に落ちる印象。時計はでているものの、クビの振り位置が高く、四肢の可動域も狭まっている。以前はもっとダイナミックに走る馬であった。このフォームでこれだけの時計で走れるあたり能力に陰りはないのかも知れないが、以前の動きと比較すると評価しづらい。この馬については評価が分かれるところ。時計は度外視でマイナス評価としたい。
フィアーノロマーノ 57.0 【B+】
栗東坂路単走。馬なり。
馬場の真ん中ややラチ沿いを登坂。前脚の着地ポイントが近く、アタマの位置がやや高めではあるものの、パワフルな脚元により推進力を損ねない走りができている。またクビを大きく動かし、前脚を前に投げ出すように走っており活気と迫力も十分。鞍上は一切手を動かさず、完全馬なりで坂の一番きついところで馬自らが脚の回転を上げ加速している点も評価できる。全体時計は53.9秒とこの馬としては遅めも、ラスト2F時計は24.9-12.2秒としっかりとした時計である点も評価したい。
ブラックムーン 57.0 【C】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
馬場の真ん中を登坂。序盤からクビを傾げながらの走りで元気が感じられない走りではあったが、ラスト1Fで手前を替えて急激に鞍上に追われてからもアタマが高く、顔を進行方向に対して真っ直ぐ向けて走ることができていない。時計も平凡。全く評価できない。
マルターズディオサ 54.0 【B】
美浦南W単走。馬なり⑦
コーナーリングでスピードを制御するかのように一瞬だけフワッとする面は見せたが、それを除いては前を真っ直ぐ向き集中した良い走り。リラックスして好フォームで駆けることができている。ただアタマの位置は少し高め。ただスピードが上がるについて、アタマの位置が低くなり四肢の可動域も広がっており問題なさそう。後、直線の途中で右手前に戻した点は割り引き。良い点もあれば悪い点もある。相殺されてこの評価。
ミッキーブリランテ 57.0 【B-】
栗東坂路単走。G前強め。
馬場の真ん中ややラチ沿いを登坂。脚元の動きが前の馬の陰に隠れてほとんど見えなかったものの、終始鶴クビ気味で気合い乗り十分。最後の方だけ見えた脚元に力強さも感じられたが、かなり強めに追われての55.2-12.4秒は少し平凡。また手前も右手1本で登坂していた点も割り引いた。
レインボーフラッグ 57.0 【C】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
ラチ沿いを登坂。終い重点の内容だっととは言え、序盤はアタマが高く顎まであがっているため、前への推進力を大きく損ねる走りになっている点は大きく割り引き。ラスト1Fから仕掛けられるとクビを下げ前に推進する走りになったが、時折アタマが高くなり走りの質が一定しない。活気も薄く、脚元も非力。評価できない。