《2020》ローズS【評価結果】―レース回顧

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追い切り評価の結果はいかに?

jamieのファン

jamie、今週は忙しかったようやね。

jamie

そうね、なかなか時間を確保するのが難しく、木曜日に追い切られた馬の更新が遅くなったよ。

jamieのファン

おつかれさま。結果はどうだった?

jamie

追い切り動画で確認できたのは出走18頭中、14頭。【A】評価2頭、【B+】評価2頭。うち【A】評価馬の1頭が1着。人気馬のフアナ、リリーピュアハートをマイナス評価にできたこもあり参考になった人がいたかも知れないね。

jamieのファン

実際にTwitterでも多くの的中報告を受けたみたいやね。

jamie

そうだね、勝ち馬のリアアメリアは人気馬だったけど、2着のムジカ【B】は人気薄(14人気 103.9倍)。記事の内容読んでムジカを拾えた馬券上手な方もいたよ。読者の方からの的中報告は本当に嬉しかったよ。

着順馬名評価人気
1リアアメリアA3
2ムジカB14
3オーマイダーリン11
4デゼルB+4
5クラヴァシュドールB2
6リリーピュアハートB-5
7アカイイトB-12
8フィオリキアリB7
9ラインオブダンスB-13
10シャレード9
11フアナB-1
12アブレイズB6
13ヤマニンプティパ18
14シャムロックヒル15
15セウラサーリA10
16チャイカB-16
17エレナアヴァンティB-17
18ウーマンズハートB+8

レース回顧

京都競馬場改修工事の影響で今年のローズSは、中京芝2000mで開催された。

勝ち時計1:59.9秒は過去のローズSとの比較ができないものの、以下のように中京芝2000mで行われる古馬重賞レースの平均勝ち時計を上回っており十分評価できる時計と言える。

レース名平均勝ち時計
金鯱賞1:59.98
中日新聞杯2:00.48
愛知杯2:01.49
金鯱賞・中日新聞杯・愛知杯の平均勝ち時計(2012年以降)

ペースは前半5Fが60.9秒、後半5Fが59.2秒と、前後半のラップが1.7秒差ある後傾ラップであった。

このペースを作ったのは、エレナアヴァンティ(幸)であった。

1着 リアアメリアについて

スタートしてすぐ坂があるため各馬ノロっとしたスタート

リアアメリア騎乗の川田騎手はスタートして肩を2、3度叩き、2番手の好位のポジションへ

終始2番手で4角まで進み、直線向いた残り400mで逃げるエレナアヴァンティを交わし、早々と単独抜け出しを図る

このコースで一番きつい残り400m~200mの区間ラップは11.3秒。勢いを付けて一気に坂を駆け上がったこととなる。

坂を上り切り残り200m時点で後ろとの差は3馬身。ラスト1Fも11.6秒の脚を繰り出し、2着に2馬身突き放しての完勝であった。

川田騎手は流石だ。気正面に課題があることが分かっている馬で、最序盤から押してポジションを取りに行く行動は、とても勇気のいる行動。勝ちに行く姿勢を見せていた。

番手でピタッと折り合い、直線でも他馬が来るのを待つことなく追い出しを開始

「相手のことはどうでも良い!」と言わんばかり。

この馬の能力を出し切ることだけを考えた騎乗

ラスト2F区間(残り400m~200m)での11.3秒が、川田騎手のイメージしていた騎乗を物語る

このレースにおけるリアアメリアの上り3F時計は34.3秒で6位タイ

追い切り映像を見る限り、この馬の持ち味はあくまで終いのキレ味にあると筆者は考える。

本レースではこの馬のポテンシャルを試す騎乗で、川田騎手が見事にそれを証明してみせた。

違った一面を見せたが、筆者はこの馬にとっての競馬の幅が広がったと前向きに解釈している。

いずれにせよ、これで秋華賞への切符を手にした。

クラシック最後の1冠(秋華賞)で、無敗の2冠馬デアリングタクト相手にどのような競馬を見せてくれるか、今から楽しみだ。

2着 ムジカについて

この馬については、最終追い切り評価は【B】評価に留めていたが、ブログでは次のように評していた。

栗東坂路併せ。馬なり。

埒沿いを併せ馬で登坂。併せた相手に前に出られそうになると、抜かせまいと馬自らが脚の回転力を上げた勝負根性は評価できる。最後の最後に手前を戻すも追う相手に馬なりでクビ差先着した。キレ味は感じないものの、長く良い脚を使うタイプ。綺麗な安定したフォームも評価できる。プラス評価にはギリギリ届かないが是非押さえたい馬。出走してくるなら当日のパドック気配も注視したい。

jamieの追い切り一閃 ~調教から穴馬を炙り出す~ 《2020》ローズS【最終追い切り】調教より

パドックではあまり見栄えせず、筆者は拾えなかったが、読者の方で拾えた方がいたようで、嬉しいコメントをいただいたので紹介させていただく。

https://twitter.com/jamielyeen/status/1307573869608230912

この馬の実力もさることながら、秋山真一郎騎手の騎乗が光る一戦であった。

7枠13番の外枠スタートも最序盤からインを意識し、1角に入るまでに見事にインのポジションを取る。1角を回った時の隊列は前から4列目のインの11番手

1角までに「インの進路に入らせろ!」、「進路を譲れ!」と相手に何度も合図を送っていた相手は、1番人気ルメール騎乗のフアナだった。(このプレッシャーに負けたか、結果的にルメールが秋山真一郎に進路を譲ることとなった。)

3角~4角にかけて外を意識するも、外のリリーピュアハートにブロックされており、これを捌くことができない

そう判断するや否や、無理に外に出すことなく馬群がバラけ進路が開くのをジッと我慢

前を走るアブレイズ、セウラサーリが垂れてきたことろを、縫うように交わして、ラスト1Fから追い出しを開始

上り3F時計が2位となる34秒フラットの脚で前を行くリアアメリアを追うも1馬身だけ詰めての2着となった。

ただ、3着馬オーマイダーリンとは1馬身1/4差を付けており、見事な2着であった。

秋山真一郎騎手の素晴らしかった点を箇条書きで記しておく。

  • 外枠スタートも1角までにインを確保できる胆力
  • 4角で外に出そうとするも、それができないと瞬時に判断できる判断力
  • 手応え抜群のはずの馬を慌てることなく、進路が開くまでジッと我慢できる忍耐力
  • 進路が開いてから、馬を真っ直ぐに走らせることのできる技術

4角時点で一切追っていなかったのはこの馬だけではなかっただろうか。追い出しのタイミングは一番遅かった

人気馬では無かったとは言え、手応えが抜群だったはずの馬をここまで追い出しを我慢できる忍耐力は素晴らしい。進路を確保してからの追い出しもムダな動きが少なく、馬を真っ直ぐに走らせていた

何度も言って恐縮だが、とにかく彼のクールな好騎乗が光った。

恐らく本番でも人気はないと思うが、今回の2着は決してフロックではなく軽視は禁物だ。

3着 オーマイダーリンについて

スタートが決まらず後方から。和田騎手もまた見事な騎乗であった。

スタートが決まらなかったために早々に後方でインを確保する。4枠8番だったため後方インのポジションは労せず取れた。

1角は16番手で回ることとなる。

向こう正面では2着馬ムジカを見るような形で、前から5列目インの13番手

3角進入時点で外を意識しだしたムジカの隙を付き、ムジカと並ぶような形でインの10番手に押し上げる

4角も最内でタイトに回り直線向いた時点で前から3列目のインの7番手

直線も進路がぽっかりと開いており、ここから上り3F時計8位となる34.5秒の脚でリアアメリアを懸命に追うも、ラスト1Fで疲れてムジカに差されての3着

ただ、上り最速の33.8秒を繰り出して大外から飛んできたデゼルの追撃をクビ差凌いだ。

これは和田騎手の好騎乗による3着であり、実力はほぼ間違いなくデゼルの方が上だろう。

ただ、秋華賞への優先出走権を手にしたのはこの馬。

秋華賞本番では厳しい闘いが予想されるが頑張ってほしい。

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