追い切り評価の結果はいかに?
jamie、貴重な3歳ダート重賞、レパードSの評価結果はどうだった?若駒は調教評価が効果を発揮する舞台とちゃうんかな?
登録が28頭もあって水曜日時点で追い切り動画のあった23頭中、高評価とした馬は5頭。うち10頭が除外でA評価馬2頭、B+評価馬1頭が消えることに(;_;)
ということは、出走15頭中、追い切り動画で確認できた馬は13頭になったんやな。
そう、残った高評価馬はB+の2頭になってしまった…。
でも、その中の1頭が馬券内には来てるやん!上々やね!!
ケンシンコウを高評価できてれば文句なかったけどね。でも追い切りからはよく見えなかったんだよね~。仕方ないとは言え、これだけ強い競馬をされるとね…。調教の限界を感じる結果にはなるかな…。少し振り返ってみるよ。
着順 | 馬名 | 評価 | 人気 |
---|---|---|---|
1 | ケンシンコウ | B- | 7 |
2 | ミヤジコクオウ | B | 2 |
3 | ブランクチェック | B+ | 5 |
4 | デュードヴァン | B | 1 |
5 | ニュートンテソーロ | B- | 11 |
6 | ラブリーエンジェル | B- | 14 |
7 | ラインベック | B | 3 |
8 | タイガーインディ | B- | 6 |
9 | ダンツエリーゼ | B- | 12 |
10 | フレイムウィングス | ー | 10 |
11 | フリーフロー | B+ | 13 |
12 | ライトウォーリア | B | 4 |
13 | フェイバリット | B | 15 |
14 | バンクオブクラウズ | ー | 9 |
15 | メイショウダジン | B- | 8 |
レース回顧
勝ち時計1:49.2秒はコースレコード。2009年のトランセンドが持つコースレコード1:49.5秒を0.3秒更新した。ただ、トランセンドが優勝した2009年の馬場状態は良。時計の出やすい馬場コンディション(不良)であり、額面どおり時計を評価することは難しいが、2着以下に付けた着差は2馬身半。過去10年で2馬身半差以上を付けて勝った馬は、アジアエクスプレス(2014年)、インカンテーション(2013年)の2頭だけであり、今後のG1戦線(*)での活躍も十分期待できる内容での見事な勝利であった。
*府中マイルの1GとなるフェブラリーSでの活躍はまだ分からないが、左回りのコーナーがタイトなレースにおいては今後も無類の強さを発揮しそう。これについては後述する。
前半1000mの通過タイムは60.7秒。ペースは前半800mが48.3秒。後半800mが48.4秒と前後半のラップ差の少ないミドルペース。この淀みない早い流れを作ったのは勝ったケンシンコウ(丸山)であった。
1着 ケンシンコウについて
前走ユニコーンSではスタートで後手を踏み後方から差す形であったが、今回は心機一転逃げの手に。丸山騎手もスタートから押して出している訳ではなく、逃げることを決めたのは、1角手前時点。この時点での馬の手応えで、丸山騎手が瞬時に判断したと思われる。結果的にこれが好判断であった。
ハナを主張したいタイガーインディ(鮫島克)が1角~2角で競りかけてきたが、ハナを取ると決めたケンシンコウ(丸山)も譲らず、2角を回りきった向こう正面ではタイガーインディがひいてケンシンコウのペースに。
4角時点での手応えも抜群。この馬の単勝を握っていた人はかなり熱かっただろう。それ位の手応え。並びかけられることなく、直線向いた時点で2馬身半差のリード。直線で突き放し、直線での最大着差は4馬身。ラスト1Fは0.6秒失速し、後続に少し差を詰められるも、上り3位タイとなる36.6秒の脚で2着馬に2馬身半差を付ける完勝。全く危なげのないレースでの完全勝利であった。
最後の直線では終始舌を出しており左手前のまま。これには驚いた。遊びながら走っており、余力十分さが見て取れたためだ。パトロールビデオで確認するとこの馬の特徴が如実に分かる。この馬は完全に左利きだ。
スタートから左手前。その後もずっと左手前。右手前で走ったのは向こう正面での約200m(残り1000m~800mの区間)だけ。左回りにおいてはコーナーを回る際に左手前となるが、この馬の特徴は左回りにおけるコーナーリング・スピードがもの凄く早いこと。これにより、コーナーリングで相手との差をグッと広げることができる。これが最大の強みであろう。
筆者は普段過去のレース映像はあまりみないが、気になったので前走ユニコーンSのレース映像も確認してみた。やはり左手前に勝る走法であり、右手前を使わず長い府中の直線を今回と同じように走っていた。さすがにこの走法で府中の舞台は厳しい。今後の地方交流重賞をはじめ、G1においても活躍できる馬であろうが、こと府中の舞台においては、過大評価は禁物であると提言しておきたい。(今後成長してくる可能性はある。調教・追い切り動画でこの辺りは注視したい。)
2着 ミヤジコクオウについて
ケンシンコウを除けば一番強い競馬をしたのがこの馬。序盤から押してポジションを取りに行くも、二の脚がそれほど早くなく、前から7、8番手の位置取りがやっと。ケンシンコウが刻む早いペースを追走し、追い出しを開始したのが4角途中の残り600mから。そこから上がり最速の36.1秒の脚を繰り出し、前を行くデュードヴァン、ブランクチェックを交わしての2着。粗削りな面は残すが能力の一端は示す競馬をしていた。
3着 ブランクチェックについて
好枠を利して、一番冷静な競馬をしたのがこの馬。戸崎騎手のクールさが光った。序盤は自然な形でインの5、6番手。終始インでじっとし、前を行くケンシンコウが余力十分と見ると、外に出すことなくケンシンコウの後ろに進路を求める。距離ロスを最小限に抑えることで追い出しをギリギリまで我慢。残り400mからめい一杯追うも、上り2位の36.4秒で3着となった。直線での走りもブレの少ない綺麗なフォームをしており、この馬が重賞戦線に戻ってくる日は近いと考える。楽しみに待ちたい。
終わってみればパイロ産駒の1着、3着。パイロ産駒はこのレースに向いているのだろうか…。たまたまパイロ産駒が来ただけなのだろうか…。血統は全く分からないのでコメントができないが、単純に気になったので記載しておく。血統に強い人がいれば、Twitter等で何かコメントいただけると嬉しい。
4着 デュードヴァンについて
ユニコーンSでの末脚が評価され、川田騎手騎乗も相まって1人気に推されていたものと思われるが、結果的にはこの舞台においては過剰人気だったかもしれない。まず川田騎手は前づけすることが多い騎手。この馬の特徴が末脚を活かすタイプだとしたら、この馬の持ち味を削ぐ可能性があった。
実際、川田騎手は最序盤から押して3、4番手の好位のポジションを取った。ケンシンコウのレースペースについて行くのがやっと。4角のケンシンコウの手応えを見て川田騎手も焦ったことだろう。追い方に少し焦りも見られた。
結局上り5位タイとなる36.8秒の脚で4着が精いっぱいのレースとなってしまった。もう少しペースが遅ければ分からないが、この馬はやはり末脚を活かす方が向いていると、このレースを見て感じた。