2021年6月13日(日)に東京競馬場で行われる『エプソムカップ(G3)芝1600m(別定)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は18頭。追い切り動画で確認できた全馬の追い切り評価となります。
アドマイヤビルゴ 56.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
1週前に早い時計を出しており、最終追い切りは終い重点の内容。弾むようなフットワークで坂路に入ってくる。ゴールに近づくに連れ脚の回転があがりチップを蹴り上げる量も増える。残り100mあたりで手前を戻してしまったが、スピードはまったく落ちておらず、センスの高さを感じる内容。
1週前はCWの7分どころを一杯に追って79秒前半。ラスト1F12秒台前半という好時計。軽く追う外の相手に1馬身先着していました。
アトミックフォース 56.0 【B-】
美浦南W単走。G前一杯③
コーナーから直線序盤は頭の高い走り。これは割引。鞍上の仕掛けに素早く反応し、終いグッと力強く伸びた点は評価できる。ただ、通ったコースを考えるとさほど時計も出ておらず、スピードに乗ってからも、やはりクビの出が悪く感じ、評価は割引いた。
アルジャンナ 56.0 【B-】
栗東坂路併せ。馬なり。
直線半ばからの映像。ラスト1Fから馬は手前を替えたかったのだろうか。クビを上げて手前を替えようとするも上手く替わらない。結局右手前のまま登坂した。手前替えする際のモーションが大きくムダの多い走り。併せたラチ沿いの相手にはクビ差先着も、ラスト1Fで0.4秒の減速。評価しづらい。
この馬については1週前追い切り映像もありました。坂路で51.2-12.1秒。踏んだラップは優秀でしたが、ここでも手前を替えることなく右手前1本で登板していました。動きは1週前の方が良かったです。
ヴェロックス 57.0 【B-】
栗東坂路単走。馬なり。
馬場の真ん中に入るも、ジワジワと右に斜行したのは前に馬がいたからだろう。身体は進行方向に対して真っ直ぐ向いておりこれは問題ない。時計は早くないものの、一応の加速ラップは踏めている。ただ、良いときの唸るような走りは影を潜めており、最後の最後にステッキを入れられていたあたりも、完全馬なりという訳ではなく余力ない印象に映った。重心低いフットワークは悪くないのだが…。評価しづらい。
エアアルマス 58.0 【A】
栗東坂路単走。馬なり。
近走いつもよく見える馬なのだが、今回もよく見える。たしかに管が細く、華奢な印象は否めないものの、前後の脚がキレイに真っ直ぐ前に出て、アタマの位置もよく、とてもリラックスして完全馬なりで綺麗な加速ラップを踏めている。もう一度高評価を付けてみたい。
この馬も1週前の追い切り映像がありました。栗東坂路を単走で馬なりで駆け、最後で手前を戻していたものの、手前の切替はスムーズで、最終追い切り同様、走りの軸は安定していまいした。
ガロアクリーク 56.0 【B】
美浦南W併せ。馬なり⑤
2頭併せの内。前を3馬身追走し、スピード感たっぷりにコーナーを回ってくる。直線向いてラクラクと1馬身前に出ると、外の追う相手に対して差を詰められつつも、馬なりをキープし、半馬身1先着した。バランスの良い走りで、とてもリラックスして伸びやかに走れている。終いにかけて脚色が若干鈍ったため、評価を一つ割り引いた。
ザダル 56.0 【B】
美浦南W併せ。G前仕掛け⑥
2頭併せの外。4F追い。前を1馬身追走し、コーナーをスピード感たっぷりに回ってくる。直線向いて馬体を併せに行こうとするも、なかなか手前が決まらない。そうこうしている内にゴールを迎え、クビ差遅れたか。ただ、時計は出ており、これは外の相手がかなり動けていたという見方もできる。右回りの実績は豊富で、手前が決まらなかったのは今回はたまたまという見方もできるが、追い切りからは高く評価はできる内容ではない。評価は据え置いた。
外の相手は古馬1勝クラスのソーヴァリアント。ザダルが手前が決まらなかったとは言え、この馬を子ども扱いするような手応えでクビ差先着。今週末どこかで出てくるようなら確実買っておきたいと思う馬です。要チェックしておいた方が良いと思います。
サトノフラッグ 56.0 【B-】
美浦南W併せ。G前軽く追う⑧
2頭併せの外。馬体を並べてコーナー深く回り直線に入ってくる。相変わらず重心の低いフットワークも動きに覇気を感じない。直線で鞍上に軽く追われると、いっときはクビ差前に出るも、その後の伸びはなく、あっさり相手に追い付かれ、結局併入。活気もそうだが、脚元の力感も薄い印象。いつも追い切りでは良く見せてくれる1頭ではあるが、今回は評価できない。
シュリ 57.0 【A】
栗東坂路単走。馬なり。
抑えきれない手応え。鞍上が抑えていたために顔がやや左を向いていたが、進行方向は真っ直ぐで問題なし。別の言い方をすればよく我慢が効いている。残り100mで鞍上がそろりと手綱を緩めると、素早く反応し、弾けるように力強く伸びた。闘志溢れる走りでありながら、よく我慢していた点を高く評価したい。
セダブリランテス 56.0 【C】
美浦坂路単走。馬なり。
ラチ沿いを淡々と駆けあがってくる。ラスト1Fでの手前替えにスムーズさを欠き鞍上に軽く気合いをつけられ、加速ラップは維持したものの、時計面で特に強調できる内容ではない。動きもスロー。往年の力に陰りありという評価で良いかも知れない。
ニシノデイジー 56.0 【B+】
美浦南W単走。馬なり⑦
序盤は、顔が前を向かず正直パッとしない走り。ただ、直線に入ってトップスピードに乗ってからの走りが素晴らしい。前肢は一歩一歩力強く地面を掻き込むような鋭いフットワーク。後肢の可動域もかなり広く、とても伸びやかに動けている。全く目立たない時計ではあるものの、動きを高く評価したい。
ヒュミドール 56.0 【B+】
美浦南W単走。馬なり⑩
ピッチ走法気味に軽く流しただけの軽めの内容ではあったが、柔らかく動けており、走りにスピード感がある。四肢の可動域がそれほどある訳ではないのだが、とてもリラックスして気分良さそうに走ることができている。毛艶もよく好調だろう。プラスに評価してみたい。
ファルコニア 56.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
残り400mで左手前に替わるも、100mだけ走り右手前に戻してしまう。そのまま右手前で走り切った。右手前に勝る走法はこの舞台では悪くないか…。脚元は力強く、評価は据え置いた。
この馬も1週前追い切りの映像がありました。栗東坂路での併せ馬でしたが、ここでも、終始アタマが高く、手前をコロコロ替えながらの走り。ラスト1Fで鞍上が気合いを付けるも動き変わらずで併せた内の相手に半馬身遅れという全く評価できない内容でした。
プレシャスブルー 56.0 【B+】
美浦南W併せ。G前仕掛け⑦
2頭併せの内。クビでリズムを取りながら父親譲りの軽快なフットワーク。直線仕掛けられると素早く反応し、併せた外の相手を3馬身突き放す好内容。四肢の可動域は及第点も、この馬なりに大きく動けており毛艶も良好。全く人気はしなさそうな馬だが好調だろう。高く評価したい。
マイラプソディ 56.0 【A】
栗東坂路単走。馬なり。
時おり口が開くシーンがある点は気になるが、動きに力みなく柔らかでしなやか。四肢の可動域も十分で、折り合いに苦労する面をまったく見せない内容にかなり好感が持てる。時計は早くなく、ラスト1Fが13秒台も、追い切りの意図は時計を出すことではなさそうで、時計については気にしなくて良いだろう。追い切り映像をみないと買いづらい馬として、高く評価しておきたい。
この馬も1週前追い切りの映像がありました。栗東CWで単走。時計は出ていないものの、馬体をふっくら見せ、四肢の可動はスムーズで、体幹しっかりの重厚感ある走り。ここでも好気配でした。
ヤシャマル 56.0 【B】
美浦南W併せ。G前強め。
2頭併せの外。クビが前に出てこず、終始アタマが高めの走りで推進力を上に逃がすような走法ではあるのだが、全体時計52.9-11.8秒。荒々しい走りではあったが、綺麗な加速ラップを踏んで登坂した。フォームだけみるならマイナスも、競馬学校の生徒が騎乗だったとは言え、かなり優秀な時計。脚力が相当強いのだろう。評価は据え置いた。
いかにも追い切り人気しそうな馬です。
ワンダープチュック 56.0 【B】
栗東坂路単走。G前強め。
こちらも競馬学校の生徒が騎乗しての追い切り。チップを高々と蹴り上げ、最後まで真っ直ぐに加速ラップを踏んで登坂した。いつも後肢が外を回る印象がある馬だが、今回は真っ直ぐ前に出して走ることができている。7歳にして最高のできにあるように思える。ラスト1F時計が12.5秒と少し物足りない分、一つ評価は下げたが爆穴候補の一頭として注意しておきたい。
出走が叶わなかった馬
フランツ 56.0 【C】
栗東坂路併せ。馬なり。
ピッチ走法気味にキビキビと坂路を登坂。序盤は低い姿勢を保てており悪くなかったが、ラスト1Fからは少し疲れたか上体が起き、失速。併せた相手は馬なりのまま手応え十分。見栄えも悪く評価できない。