本記事は、2023年9月3日(日)に小倉競馬場で行われる『小倉2歳S(G3)芝1200m』の最終追い切り評価となります。
出走馬は10頭。追い切り動画で確認できた9頭の追い切り評価です。
- テイエムチュララン
A評価馬
もっとも良く見えたのは、6.パッシングシャワーです。中2週のため栗東坂路を単走でサラリ。西村淳騎手が体の中心に重心を置くことを意識させながらまっすぐ丁寧に走らせました。右手前一本の走りでしたが、余力は十分。脚元は力強く、終いにかけてしっかり脚色を強めて走れています。あばらの骨が浮き出ているのも好感で、体もシャープに見せています。
B+評価馬
次点は、3.セイウンデセオ。この馬も中2週。タイミングの良い手前替えで、体幹しっかりの弾力性あるフットワーク。体もふっくら見せ見栄えする好馬体です。ラスト1Fで僅かに脚色と落とした分、パッシングシャワーに【A】を譲りましたが、本番までに更なる上昇が見込まれる一頭。オッズ妙味も十分です。9.ミルテンベルクも良い馬です。1週前は異例の3F追いでしたが、これはこの馬のカリカリする性格を考慮してのものでしょう。内容と動きは素晴らしく、併せた古馬2勝クラスを一瞬で4馬身突き放しました。四肢の可動域はメンバー中No.1です。最終追いは、事前に小倉入りしてのダート追い。内容は軽めでしたが、捌き軽やかに変わらずのバネ感。落ち着いて走れていた点も好感です。外枠も良さそうで、落ち着いて走れるなら、この馬が一番強いかも知れません。
その他注目馬
この組では、8.メイプルギャングが最上位です。CWと坂路の併用仕上げで、最終追いの坂路では自己ベストをマーク。最後は僅かに失速したものの気にならないレベル。前肢を大きく前に投げ出し、活気十分です。10.アスクワンタイムは、左手前時にアタマの位置を右前肢に置く癖のある点は割引きですが、キビキビとしたフットワーク。2週続けて綺麗な加速ラップを踏んで登坂。現時点での完成度の高さを評価します。5.キャンシーエンゼルは、手前替えがまだ下手ですが、短距離馬らしからぬ落ち着きは魅力。ピッチ走法でジワッとした脚の使い方をする馬です。クビの可動域は狭めもフットワークは安定しています。
マイナス評価馬
上位人気の馬をマイナスとしたためコメントします。
7.ビッグシーザーは最終追い切りはやや手控えた内容でしたが、脚元の力感薄い走り。2週前、1週前と猛時計を叩き出していますが、上昇傾向にあるようには思えません。この猛時計が評価され、人気しそうな点も気に入らず、評価は割り引きました。ハナを切るのは、4.ドナヴィーナスでしょう。ワーッと掛かり気味に、”行ってしまえ”と言う走り。アタマが高く脚元だけの走っています。この感じだと最後に捕まってしまう。そんなイメージを抱く内容です。2.フォルテローザはアタマを低く保ち、重心を落して走る馬。決して悪くはありませんが、横の比較でこの評価です。
追い切り評価(まとめ)
枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 最終 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | テイエムチュララン | 牝5 | 55.0 | - |
2 | 2 | フォルテローザ | 牝5 | 55.0 | B- |
3 | 3 | セイウンデセオ | 牝5 | 55.0 | B+ |
4 | 4 | ドナヴィーナス | 牝5 | 55.0 | B- |
5 | 5 | キャンシーエンゼル | 牝5 | 55.0 | B |
6 | 6 | パッシングシャワー | 牡5 | 55.0 | A |
7 | 7 | ビッグドリーム | 牡5 | 55.0 | B- |
7 | 8 | メイプルギャング | 牡5 | 55.0 | B |
8 | 9 | ミルテンベルク | 牡5 | 55.0 | B+ |
8 | 10 | アスクワンタイム | 牡5 | 55.0 | B |