2023年5月28日(日)に東京競馬場で行われる『日本ダービー(G1)芝2400m(定量)』の1週前追い切り評価となります。
出走登録は19頭。追い切り動画で確認できた17頭の追い切り評価となります。
- トーセントラム
- パクスオトマニカ
追い切り短評
A評価
ベラジオオペラが、前後左右バランスの取れた走りでフットワークの弾力性十分。馬なりのまま素早くトップスピードに乗せ、外の相手にジワッと1馬身先着です。リラックスしながらも脚元パワフルに、体全身を使って迫力ある動きができています。ファントムシーフは、他馬と一線を画す動き。四肢の可動域と回転力が異なります。軽くハミをとらせただけで爆発的な伸びを見せ相手を圧倒です。力むことなく走れている点も好感です。
B+評価
シャザーンは、右手前の方が得意なのでしょう。右手前でグッと加速し、左手前でスピードを維持する走りです。直線ではコロコロと5回ほど手前を替えていた点は割引きですが、スピードのロスはなく、結果的に長くトップスピードを維持する走りができています。タスティエーラは、前肢で掻き込む力が兎に角パワフル。相手をねじ伏せるかのようにグイグイ伸びて2馬身先着です。力強い伸びを見せています。
B評価
この組では、メタルスピードが最上位です。四肢の可動域はここに入っても上位で、この馬の縦の比較で過去最高に映ります。勢いよく来た外の相手にも抜かせない勝負根性も見せました。状態はとても良さそうです。フリームファクシは、まず精神的にも安定していた点が良かったです。前を走るショウナンバシットを抜きにかかる時の迫力は十分。この馬の動きのなめらかは天性のものです。ソールオリエンスが、皐月賞を勝利し王者の風格。コーナーリングがエレガントです。直線もいつでも抜け出せる手応え。ステッキを抜く仕草で加速し、1馬身先着という内容です。ただ着地の力感は薄目。迫力が少しモノ足りません。
スキルヴィングは、木村哲厩舎らしい追い切り。馬にムリさせることなく、ストレッチさせるかのような内容です。後肢はのびやかでしたが前肢は思ったより前に出ていません。ただ力むことなく柔らかな動き。静かな闘気が異様に不気味です。ショウナンバシットが、前後運動がバランス良くリズミカル。後肢の蹴りをしっかり推進力に変えて走れています。本気を出してからの四肢の回転は鋭く、フリームファクシに簡単に抜かせない勝負根性も見せました。ノッキングポイントは、前肢を高くあげ俊敏な脚捌き。後肢のバネ感も十分で浮遊感のある余力ある走りです。最後はやや手控えて、外で懸命に追う相手と併入させました。股下に僅かな発汗があったのは気になるところです。ホウオウビスケッツが、キビキビと爽やかな走り。ただコーナーで相手に挟まれたときに、少し力が入りアタマの振りに乱れが生じた点は割引きです。その後、すぐ立て直しそのまま颯爽と駆け抜けました。
B-評価
シーズンリッチは、相手が追い抜きにかかるも簡単に抜かせない勝負根性はなかなか。ただ発汗が見られ力みながらの走り。終いの伸びを欠いたのはこのためかも知れません。ただ通ったコースを考えると時計は優秀です。グリューネグリーンが、調子の良いときの浮遊感あるフットワーク。ただ内の相手に追い抜かれ、終い仕掛けるも届かず半馬身遅れ。終いにかけての脚力がモノ足りません。ドゥラエレーデは、もう海外の馬になったのかと思っていました。スッと手前を替え、前後左右バランスの良いフットワークですが、トップスピードの質が一枚落ちます。決して悪くはないのですが、他が良すぎてこの評価です。
ハーツコンチェルトは、大きく動けていますが、力んで走っておりフォームがバラバラ。もう少し動きに纏まりが欲しいところです。トップナイフのフォームのエレガントさは変わらず上位。ですが、しっかり追って内の相手に並ぶのが精一杯。この馬もドゥラエレード同様、トップスピードの質がモノ足りません。
C評価
サトノグランツは、京都新聞杯から中1週となる1週前追い切り。内容は軽めです。手前替える際、ジリジリと右に斜行。重心移動のスムーズさを欠くあたり、まだ本調子ではなさそうです。