2023年4月8日(土)に阪神競馬場で行われる『阪神牝馬S(G2)芝1600m(別定)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は12頭。追い切り動画で確認できた11頭の追い切り評価となります。
- コスモボニータ
アンドヴァラナウト 55.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
アタマが高く手前替えのスムーズさを欠く内容も、これはいつものこと。さして気にならない。キビキビとしたフットワークで、綺麗な加速ラップを踏んで登坂できている点は評価できる。ただ天候の影響もあるかもだが、毛艶が一息に映り、昨年との比較でも僅かに落ちる印象。評価は据え置いた。
昨年のこのレースの2着馬です。昨年と違って最大目標はヴィクトリアマイルでしょう。7~8割のデキという見立てです。
イズジョーノキセキ 56.0 【B-】
栗東CW併せ。G前強め⑧
2頭併せの外。内に対して大きく先行させていたのは有馬記念からの一気の距離短縮を意識してのものか。いずれにせよ前受けする内容。四肢の回転は綺麗も、追われてからの反応が一息。評価は割引いた。
1週前追い切りの映像もありましたが、最終追いと同じ相手(3歳1勝クラスのトーホウガレオン)と併せて半馬身遅れと、ピリッとしない動きです。仕上げてきっていないと見立てです。
ウインシャーロット 55.0 【B-】
栗東CW単走。馬なり⑤
序盤はかなりゆったり走らせ、直線半ばから軽く仕掛けて脚を伸ばすという内容。仕掛けられてからは、この馬らしい地に足ついたフットワークではあったものの、本気は出しておらず四肢の可動域は平凡。この馬も大目標はヴィクトリアマイル。ここは本気仕上げではないという見立て。評価は割り引いた。
ただ折り合いにまったく苦労しなさそうな馬であることはこの追い切りからも十分見て取れます。能力だけでどこまで通用するか見ものです。
サウンドビバーチェ 55.0 【A】
栗東CW単走。馬なり⑥
浜中騎手が騎乗。馬体のハリ艶良く迫力満点のフットワーク。クビをしっかり振って活気も十分。ラップを見るとラスト1Fで0.4秒失速してるが、映像からは「そんなに失速しているかなぁ」と思えるレベル。今回の追い切り映像の中では一際目立つ馬。この失速には目を瞑り高く評価したい。
以前から動きの質を高く評価している馬ですが、今回も非凡な動きです。この馬は気分屋なところがあり、自身がハナを奪い気分よく走る方がパフォーマンスを上げそうな気もします。Bコース替わりもプラスに働きそうです。この馬の実力を考えると、陣営もここで確実に賞金を加算したいところ。本気仕上げだと思います。
サブライムアンセム 55.0 【B+】
栗東P単走。馬なり⑦
岩田望騎手が騎乗。ポリトラック馬場で折り合いをつけること目的とした内容。残念ながら、アタマがあがり折り合えてはいなかったが、脚元の弾力性は十分。状態に問題はなさそう。この馬については兎にも角にも折り合い一つ。コース坂路併用での意欲的な追い切り過程を評価し、明示的にプラス評価としてみたい。
3週前から意欲的に追われており4/2(日)の坂路追いが実質的な最終仕上げ。このポリトラック馬場での追い切りは、これ以上負荷をかけないようにしたもので参考程度で良さそうです。ギャンブル性は高いですが、オッズ妙味は十分。個人的にはこの馬の単勝も買いたいと思います。
テンハッピーローズ 55.0 【B】
栗東CW単走。馬なり⑤
終い重点のゆったりした内容。手前替え流麗に、体を大きく使った走り。脚元パワフルで適度に気合いも乗っている。少し負荷が軽い気もするが状態は悪くない。評価は据え置いた。
この追い切り内容を見ていると終いにかけて、どこまでという競馬をしてきそうです。netkeiba想定では最低人気。であれば積極的に買いたい。そう思う一頭です。
ディヴィーナ 55.0 【B-】
栗東CW単走。馬なり③
池添騎手が騎乗。クビを大きく動かし活気十分も、クビと脚との連動性が一息。走りが少し空回りしている感じ。また、直線で左手前に替わってからの弾け方もモノ足りない。体は大きく使う走りは、ここに入っても上位のレベルにあるものの、この馬の縦の比較でよく映らない。評価は割り引いた。
この馬のベストな追い切りは、昨年のヴィクトリアマイルの1週前追い切りだと思います。こことの比較でマイナスです。ただあまりに人気がなくパドック良ければ押さえたいと思います。
ピンハイ 55.0 【B】
栗東CW併せ。馬なり⑦
高倉騎手が騎乗。前肢でしっかり地面を掻き込み、クビを上手に使って推進力ある走りができているものの、左手前に替わった際に少しフワフワした点は割引。直線半ばで右手前に戻してからは、動きが伸びやかになった辺り、右手前の方が得意なのかもしれない。先行させ勝負根性を掻き立てる内容で、意図どおり勝負根性を発揮し1馬身先着。評価は据え置いた。
西宮S以来、馬体重を減らし続けている点が気になりますが、線は細く映りません。コース坂路併用でしっかり乗り込まれている点は好感が持てます。
フラーズダルム 55.0 【C】
栗東CW単走。馬なり⑧
北村友騎手が騎乗。首でリズムを取り、ピッチ走法でキビキビと走れているものの、肩の出が一息。このメンバーに入ると動きの伸びやかさが一際モノ足りない。
阪神マイルの持ち時計No.1で、ダービー卿CTで3着のゾンニッヒにも勝った馬ですが、追い切りからはこの評価です。
ママコチャ 55.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
松山騎手が騎乗。前肢開き気味で荒々しいフットワークで脚元パワフル。馬の多い時間に追い切られ、前が詰まり最後は流し気味にフニッシュ。追えばまだまだ弾けそうではあった。結果的に余力十分の内容。全体時計も優秀で好調だろう。プラス評価とするか迷ったが据え置いた。
最終追いが坂路である点が何より好感で【B】の中では最上位です。
ルージュスティリア 55.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
いつものようにアタマを下げ、長い脚を綺麗に回転させての走り。とても雰囲気あるフットワークをする馬で、この馬に川田騎手を配する理由も頷ける。期待の素質馬なのだろう。ただ、今回は右前肢の着地ポイントが悪く、走りの軸が安定していない。評価は据え置いた。
垢抜けた好馬体の持ち主で、ここをあっさりクリアしても可笑しくありません。【B】の中では上位の一頭です。この馬は良馬場の方がパフォーマンスを上げそうです。