2022年6月4日(土)に中京競馬場で行われる『鳴尾記念(G3)芝2000m(別定)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は10頭。追い切り動画で確認できた全馬の追い切り評価となります。
アドマイヤジャスタ 56.0 【A】
栗東坂路単走。G前強め。
馬場の真ん中ややラチ側を登坂。クビを真っ直ぐ縦に振り、体幹しっかりの安定性抜群のフットワーク。鞍上の仕掛けにもしっかり反応できている。右手前一本での走りであったが、それが全く気にならない内容。集中力高く走れている点含め、高く評価したい。
ヴェルトライゼンデ 56.0 【B+】
栗東坂路併せ。G前仕掛け。
前を1馬身追走し、馬場の真ん中に入ってくる。クビを大きく振って活気十分。前肢も高く上がっている。ステッキを抜く仕草に反応するアタマの良さもみせていた。鞍上のステッキを抜く仕草と、肩を叩く仕草の両方にしっかり反応し、2段階で加速。ラスト1Fだけで併せた相手を2馬身突き放す好内容。時計も優秀。高く評価したい。
併せた相手は古馬2勝クラスのヴィヴァンです。D.レーン騎手も心強いですね。
カイザーバローズ 56.0 【B-】
栗東CW併せ。G前軽く促す⑨
2頭併せの外。内に2馬身先行し、コーナーを深く回り直線に入ってくる。掛かり気味で少し折り合いを欠いていたか…。直線で左手前に替わってから少しモタつき、内から相手に並ばれてしまう。そこから四肢を大きく広げ抵抗を見せるも、後肢の蹴りが少しモノ足りない。最後はなす術なく半馬身遅れ。相手が相手だっただけに仕方ないかもだが、評価しづらい。
併せた相手は安田記念に出走予定のセリフォスです。
キングオブドラゴン 56.0 【B】
栗東坂路併せ。G前強め。
ラチ沿いを先行して入ってくる。途中相手に並ばれそうになるも、そこから仕掛けて、最後は1馬身引き離して先着という内容。上体高めも、馬体をスカッと見せトビの大きな走り。脚にもまだ余力あり。古川奈騎手(レースは岩田望騎手)も、最後まで馬の集中力を切らすことなく上手に追っていた。
相手が動けていたことあり見栄えはしませんでしたが、キングオブドラゴンも動けています。プラスとするか迷いましたが、【B+】馬との差が大きく、この評価としました。ただ【B】の中では最上位です。なお、併せた相手は古馬2勝クラスのカフジオクタゴンでした。
ギベオン 56.0 【B-】
栗東坂路単走。G前軽く気合い付ける。
西村淳騎手が騎乗。手前替えを試みるも上手く替えれなかった点は割引。ただ、この馬はもともと左手前が苦手。右手前一本で行くと決めてからは集中して気分よさそうに走り、持ったまま加速ラップを維持した。評価を据え置くか迷った1頭だが、まだ少し動きのキレが物足りない。一つ評価を下げた。
得意の中京2000mの舞台です。パドック良ければ拾いたいと思います。
サンレイポケット 56.0 【B】
栗東坂路併せ。G前仕掛け。
鮫島克騎手が騎乗。相手の後ろにつき、途中から横に出し仕掛けるという実践を想定した内容。横に出してからは突き放すイメージだったのだろうが、相手も頑張っており併入に留まった。仕掛けた本馬に対して、相手は馬なりで、終いの脚は相手に見劣る内容。評価は迷ったが、これは相手が動けていたと見るのが妥当か…。評価は据え置いた。
併せた相手は古馬1勝クラスのクリノマジンです。未勝利を勝ったばかりの馬ですが、良い動きをしています。この馬も面白いと思います。
ショウナンバルディ 56.0 【B-】
栗東坂路単走。G前強め。
坂井瑠騎手が騎乗。馬場の真ん中を登坂。アタマが高いのはいつものこととは言え、推進力を上に逃がす完歩が多く、やはり割引。またこの馬も右手前一本の走り。走りに余力を感じない。評価は割引いた。
パドックでの状態とレース成績がリンクする馬です。パドックは要注意です。
ジェラルディーナ 56.0 【B】
栗東CW併せ。G前軽仕掛け⑦
2頭併せの内。前を3馬身と大きく追走し、コーナー深く回ってくる。手前替えは極めてスムーズ。とても軽やかな走りをする馬で着地に力強さはない。とは言え、ゴール手前で軽く仕掛けると、外の動けている相手に対して、スッと首差先着。評価は据え置いた。
1週前はダービー6着のキラーアビリティを大きく追走し併入しています。とても軽やかな走りをする馬でパンパンの良馬場の方がパフォーマンスを上げそうです。
パトリック 56.0 【C】
栗東坂路併せ。G前一杯。
1馬身ほど先行し馬場の真ん中やや植え込み側を駆け上がってくる。前脚を高々と上げるフットワークで、序盤は「オッ」と思ったが、相手に並ばれた際、手前を右手前に戻してしまう。その影響もあり相手に1馬身突き放されてしまった。追い切りからはこの評価となる。
追い切りからはこの評価ですが、毛艶よく、序盤の走りは悪くありません。不気味な1頭でパドックでの気配に注意したいと思います。
ヤシャマル 56.0 【C】
美浦坂路併せ。馬なり。
ラチ沿いを走る相手を追走し直線に入ってくる。アタマが高く、顔は終始相手の方。自身の走りに集中できていない。これは大きく割引き。ムチを入れてめい一杯に追う相手に、馬なりのままクビ差遅れた。1週前も似たような内容で、舌を出しての走り。追い切りの意図も分からず、馬からも本気も感じない。
ただ馬体にハリはあり、柔らかそうな筋肉を身に纏っています。【B】以下の馬についてはパドックで判断したいと思います。