2021年6月13日(日)に札幌競馬場で行われる『函館SS(G3)芝1200m(別定)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は16頭。追い切り動画で確認できた全馬の追い切り評価となります。
アスタールビー 54.0 【A】
札幌ダ単走。馬なり⑧
コーナーを綺麗に回ってくる。前脚を大きく投げ出し、クビも大きく突き出して走る伸びやかなフォーム。四肢の可動域がとても広く、後肢の蹄裏が真上を向くほど強烈なスナップを効かせて走れている。身体全身を使った走りが素晴らしい。手前の切替も極めてスムーズ。ゴールしたあと手前を戻すも、スピードを殺しておらず問題なし。寧ろ両手前で素晴らしい走りができている。
函館に良績が集中しているため函館巧者に思うかもですが、大きなフットワークワークで走る馬だけに、札幌コースへの適正は問題なさそう。それよりも開幕週のエアレーションの効いた馬場で、先行激化となり「差し」が決まる展開になる方が個人的には心配です。前が残る馬場なら、かなり面白い1頭だと思います。
アルピニズム 56.0 【B】
札幌芝併せ。G前軽仕掛け⑨
2頭併せの内。ピッチ走法の馬。前を2馬身追走から、直線で鞍上に軽く仕掛けられ1馬身半先着という好内容。クビの可動域が狭いのはピッチ走法のため仕方ないが、クビの振り幅が一定とならない点は割引。ただ仕掛けてからの反応はよく、調子は良さそう。
カツジ 57.0 【B】
札幌芝単走。馬なり⑦
終い重点の内容。鞍上のステッキを抜く仕草に反応する頭の良さを見せた。クビの出が悪く、本当に良い時の地面を這うようなフットワークではないものの、筋肉の隆起が目立ち力強いフットワークで、迫力ある走りはできている。プラスには届かないものの、決してマイナスにはしたくない走り。
カレンモエ 54.0 【B+】
札幌芝単走。馬なり⑨
既に仕上がっているのだろう。最終追い切りは軽めの内容。一切力みなく、大きく柔らかな走り。後肢のバネ感も素晴らしく、弾むようなフットワークで滞空時間の長い走りができている。とても綺麗で美しい走り。高く評価したい。
1週前は坂路で植え込み側に入ってくるもの、ラチを頼るように大きく左に斜行しながら登坂した点は割引。ラスト1F手前から強めに追われたとは言え、ラスト2F時計23.5−11.7秒は流石です。
ケープコッド 54.0 【B】
札幌芝併せ。G前軽く追う⑤
2頭併せの内。1馬身追走から直線向いて左手前に替わると、手前替えが嫌だったのか、アタマを振って嫌がる仕草。左手前で走る意を決すると、伸びて外の相手を2馬身突き放した。スピードに乗ってからの走りは四肢の可動域が広く、しっかりとしたフットワーク。ただ、ゴール後すぐ手前を戻していた点は気になるところ…。評価は据え置いた。
コントラチェック 55.0 【B-】
札幌芝併せ。馬なり⑦
2頭併せの内。今回は控える競馬をするつもりなのだろうか。相手を前に置き、後ろで我慢させる内容。我慢ができず、折り合いを欠くシーンも見られた。その後は集中してゴール前きっちり相手を半馬身交わせてはいたが…。我慢できている方で、許容範囲という見方もできるが、控える競馬を想定しているならやはり不安。抜け出した後に手前を戻していた点も割引きたい。
シゲルピンクルビー 50.0 【B+】
函館W併せ。馬なり⑧
2頭併せの内。前を1馬身半追走しコーナー深く回ってくる。溢れんばかりの前進気勢があり活気十分。鞍上は早い時計を出し過ぎないよう気を付けていたのだろう。終始手綱を抑えながらの内容。これだけ抑えれば普通アタマが高くなるのだが、グイグイ首を前に突き出し、アタマの位置を保ち走ることができている。直線は右手前で引っ張り、ゴール直前で手前を替えクビ差先着。馬体も胴が短くマイルよりかはスプリントよりの体型。斤量50㎏も魅力。
サマースプリントを本気で狙いに来ているのだろうか。札幌への輸送リスクをとりながらも、脚元の負荷の少ない函館のウッドチップコースで追い切られている点も、陣営の勝負気配を感じます。
ジャスティン 58.0 【B】
札幌芝単走。馬なり⑧
終い重点の軽めの内容。コーナーは自分の脚元を見るかのように鶴クビ気味にアタマを下げての走り。アタマを上げたり下げたりで、集中できていないように見え、あまり印象は良くない。最後の最後に手前を戻して走りのリズムを崩した点も割引。ただ、直線半ばからは顔を上げて綺麗なフォームで走れていた点は評価できる。据え置いた。
1週追い切り映像もありました。序盤はアタマが高かったものの、後半はキビキビ。メリハリのついた走りで 2馬身突き放してはいましたが、ラスト1Fで0.6秒の失速。1週前はマイナス評価です。
ジョーアラビカ 56.0 【B+】
札幌ダ単走。G前軽仕掛け⑤
リズム良く首を縦に振り、前脚を高く上げる爽快なフットワーク。直線での手前の切替もスムーズで、仕掛けてからの反応も上々。早い時計は出ていないが、動きから調子の良さが伝わる内容。高く評価したい。
センショウユウト 56.0 【C】
函館ダ単走。G前仕掛け⑩
コーナーを回り直線に入るまでの動きは悪くなかったものの、直線に入ってピタッと脚が止まる。急に走りが小さくなっていた。鞍上に気合いのムチを一発入れられると少し伸びたが、こじんまりとした走り。評価できない。
タイセイアベニール 56.0 【B-】
札幌ダート単走。馬なり⑤
流しただけのとても軽い内容。ラスト1Fは15.3秒。鞍上は手綱を引っ張った状態で、終始抑え気味。直線での手前替えを嫌がる素振りを見せたり、鶴クビも終始アタマを振りながらの走りで、多少入れ込み気味。評価しづらい。
ビアンフェ 56.0 【B】
札幌芝単走。馬なり⑧
多くの時間、顔を左に向けながら走った点は割引。直線に入ると鞍上が「いい加減真っ直ぐ向け」と言わんばかりに右の肩にステッキを一発入れるも改善されず。右手前でかなりの時間引っ張り、ゴール手前でようやく左手前。僅かな時間ではあったが、前を向いてからは大きな走りができており、尾も綺麗に流れていた。気分良く逃げれれば。
マイネルアルケミー 56.0 【C】
札幌ダ単走。馬なり⑨
この馬も終始顔を左に向け、自身の走りに集中できていない。それだけならまだしも、アタマが高くクビが前に出ないため推進力のない走り。脚元も非力。
ミッキーブリランテ 56.0 【B】
札幌ダ併せ。馬なり⑦
2頭併せの外。前を1馬身追走からコーナー深く回ってくる。直線は無理に相手を捕らえに行かず、馬に任せるカタチで、最後にきっちり併入という内容。低い姿勢を保ち集中した走り。四肢の可動域は広く、動きの伸びやかさは十分。早い時計では無かったため、脚元の力感は物足りなかったが悪くないでき。完調ではないかもだが、力は出せそう。
1週前は坂路で併せ馬。顔を相手から背けるように左を向け登坂した点は割引。ラスト1Fから鞍上が強く気合いを付けるも反応薄く1馬身遅れという内容でマイナス評価となります。
リンゴアメ 50.0 【C】
札幌ダ単走。馬なり⑧
キビキビとした走りではあるが、線が細く非力な印象。またアタマが高く前に推進しない走り。ピッチ走法ということもあるが、四肢の可動域が狭く、動きに伸びやかさがない。
ロードアクア 56.0 【B-】
札幌芝単走。馬なり⑨
気分良さそうに走れてはいるが、こちらも線が細く、脚元の力感薄い走り。手前替えでバランスを崩したり、ゴール直前で手前を戻している点も割引。時計が遅いのは意図的なものであるため気にしないが、動きの観点で評価しづらい。