追い切り評価の結果はいかに?
直前でパンサラッサが馬体故障のため競争除外となり出走馬は16頭。
追い切り動画で確認できた13頭に評価を付け高評価としたのは3頭。
馬券内には1頭も絡むことはできなかったが、人気薄のダイワキャグニー、ザイツィンガーを上位評価とし、中穴人気のボンセルヴィーソ、ルフトシュトロームらをC評価としており、少し噛み合えば追い切りだけで高配当がGETできるかも知れないという淡い期待を抱かせてくれる結果となった。
着順 | 馬名 | 評価 | 人気 |
---|---|---|---|
1 | ケイデンスコール | B | 2 |
2 | アルジャンナ | B | 3 |
3 | カイザーミノル | B- | 9 |
4 | ダイワキャグニー | B+ | 11 |
5 | エアロロノア | A | 1 |
6 | ザイツィンガー | B+ | 12 |
7 | ギベオン | B | 6 |
8 | エアスピネル | B | 4 |
9 | ワールドウインズ | B- | 10 |
10 | ブラックムーン | - | 15 |
11 | ラセット | - | 5 |
12 | ボンセルヴィーソ | C | 7 |
13 | ルフトシュトローム | C | 8 |
14 | フォックスクリーク | C | 14 |
15 | ベステンダンク | B- | 13 |
除 | パンサラッサ |
レース回顧
勝ち時計1:31.4秒は早い。ソダシが記録した桜花賞で記録したコースレコード(1:31.1秒)に迫る時計。十分早いと言えよう。
ペースは、前半600mが33.3秒、後半600mが35.6秒。2.3秒前半の方が早いハイペースでレースが行われた。
1000m通過タイムは、驚きの55.8秒。
このペースを作ったのは、ベステンダンク(浜中俊)であった。
パドック
1着馬ケイデンスコールは挙げることはできたが、2着アルジャンナは低評価。3着カイザーミノルは5番手評価だったのだが、エアロロノアとアルジャンナが状態今一つに見えた点とどちらに触れようか迷い、後者を選択してしまった。
1着 ケイデンスコールについて
前半1000m通過が55.8秒というとんでもないハイペースを、前から8番手の中団後方外目を追走する。
この馬自身の1000m通過時計は、およそ58秒フラットくらいか。
追い切りの動きから「この馬は左手前が苦手」と感じたが、これは筆者の見立て誤り。今回の走りを見る限り、左手前でも全く問題なく走れている。
岩田騎手の騎乗停止により、急遽乗り替わりとなった古川騎手は見事に代役を果たした。
安田記念でも有力な1頭になるだろう。古川騎手とのコンビ継続となるか。この辺りにも注目したい。
2着 アルジャンナについて
序盤はエアロロノアと並び前には勝ち馬ケイデンスコールを見るカタチ。10番手で中団後方のINを追走する。
最後の直線、ケイデンスコールとエアロロノアとの間に進路をとるべく外(左)に出したかったが、馬が顔を右に背けて拒んだのが痛かった。僅かなロスに思えるかもだが、取りたいところで取りたい進路を取れない操縦性の悪さは大きな課題。競馬にタラレバはないが、もしこれがなければ1着はこの馬だったかも知れない。
坂を駆け上がる脚は素晴らしかった。
3着 カイザーミノルについて
3勝クラスを勝ち上がるまで時間がかかり、初重賞挑戦は前走のオーシャンS(中山芝1200m)。そのオーシャンSでは3番人気に支持されていた。
今回は一気の距離延長となる1600m。重賞実績馬が多いことを考えると9番人気とは言え、評価されていた方だろう。
今回は、その能力を示し、先行(4番手)から粘っての3着食い込み。
直線では最後まで4着馬ダイワキャグニーと激しく競り合い、一度も前に行かせない勝負根性が目をひいた。
このペースを先行し、1:31.6秒での3着はかなり評価できる。今後も人気になりにくそうな馬。忘れず覚えておきたい。
勝負根性があることから強い先行馬がいる時ほど能力を発揮できるのかも知れない。
4着 ダイワキャグニーについて
サウスポーだったのはこの馬。
4角序盤(残り800m~600m)で逆手前。最後の直線における左手前の伸びが欠いたのはこの影響があるのかも知れない。勝ち馬には少し力負けした印象も、3着カイザーミノルとは差のない競馬。逆手前で走った部分がある分を考えると寧ろこちらを上位評価したくなるところ。
今回は好走したが、走りを見ている限りあまり器用でない馬。
やはり、この馬はワンターンの右回りで狙いたい。
5着 エアロロノアについて
最後の直線で、ボンセルヴィーソがやや左に斜行したことに伴い、カイザーミノル、ケイデンスコールも連られて左に流れてくる。その影響を一番受けたのがこの馬ではないだろうか。ちょうどケイデンスコールの外1頭分のところから、ケイデンスコールに並び掛けようとエンジンをかけた瞬間に、ケイデンスコールが本馬の進路に入ってくる。
大きなブレーキ―を踏まざるをえなかった。
レース後のコメントでは、「経験したことのない早いペースに…」のような記事も見受けられたが、この馬自身前半1000mを58秒前半で駆けており、追走力についても問題ないレベルにあるとのが筆者の見解。
寧ろ直線での不利がある中、外を回してケイデンスコールと並ぶ上り3F時計2位タイの時計は高く評価すべきではないだろうか。
今後も重賞で勝ち負けしてきそうな馬で、人気を落としそうな次走はまた狙ってみたい。
6着 ザイツィンガーについて
12番人気の馬が、好時計で勝ち馬とタイム差0.3秒の6着。
短距離路線で中心に使われてきた馬で、マイル戦は2年前に1度だけ走ったことがあるだけ。
12番人気になっていたのも頷ける。ただ筆者は追い切り評価で【B+】評価と高評価を付けていた。これは追い切り評価は馬柱を全く気にすることなく付けているため、できる芸当と考える。
外枠発走も、前が飛ばす展開で、短距離馬らしいスピードでスッとINの好位を取れたことも大きかったが、このペースを先行してこの着順に粘るのは、能力の高さ以外何者でもない。高く評価すべきである。
ただ、この馬は使える脚が短いため、直線の長いコースよりかは小回りの直線の短いコースの方が向いているかも知れない。
7着以降の馬たちについては、筆者時間の都合上、省略する。