追い切り評価の結果はいかに?
jamie、出世レース共同通信杯の追い切り評価どうやった?
出走馬は12頭中、高評価としたのは4頭。うち2頭が馬券内。読者の方からもガツンとした的中報告をもらえたよ♪
しかし、前評判の高い馬を差し置き、7番人気、単勝オッズ41.9倍の馬に敢然と【A】評価をうち見事馬券内!これは気持ちが良いね!
この馬の最終追い切り時計は、栗東坂路52.8秒-12.7秒だったんだよね。追い切り時計だけ見てるだけでは買いづらく、やっぱり「動きをみてこそ」の馬だったよね。1着とってくれれば最高だったけどね。
「キラリ。調教から穴馬を炙り出す」というブログのコンセプトを具現化してくれた馬の一頭になったね。
そうだね、今後も頑張るよ!
着順 | 馬名 | 評価 | 人気 |
---|---|---|---|
1 | エフフォーリア | B | 4 |
2 | ヴィクティファルス | A | 7 |
3 | シャフリヤール | B+ | 2 |
4 | キングストンボーイ | B | 6 |
5 | ステラヴェローチェ | B+ | 1 |
6 | カイザーノヴァ | C | 8 |
7 | プラチナトレジャー | B- | 9 |
8 | ディープリッチ | B- | 12 |
9 | レフトゥバーズ | B+ | 3 |
10 | ハートオブアシティ | B- | 11 |
11 | ディオスバリエンテ | B- | 5 |
12 | タイソウ | B | 10 |
レース回顧
勝ち時計1:47.6秒は普通。過去10年の平均勝ち時計も1:47.6秒であり平均的と言えよう。
ペースは、前半800mが49.6秒、後半800mが45.9秒。3.9秒後半の方が早いスローペースでレースが行われた。
なお前半1000m通過は1:01.9秒。
この緩いペースを作ったのは、ハートオブアシティ(大野)であった。
パドック
馬券内の3頭をパドックで拾うことができていた。
展開
スタートで後手を踏んだのは、キングストンボーイ、レフトゥバーズ、ヴィクティファルス。
キングストンボーイは腹を括って後方から。
レフトゥバーズとヴィクティファルスはリカバリーを図り、人気のステラヴェローチェ(横山典)をマークする位置に。
最内枠のディオスバリエンテは好スタートも、外から来た馬らにハナを譲り、番手で折り合おうとするも上手く折り合えず、ジワリジワリとポジションを下げてしまう。
ディオスバリエンテに騎乗の石橋騎手は、前に付けたいのか後ろに下げたいのかはっきりとしない騎乗で、オーナーサイドから見ると「何やっているのか」と言いたくなる騎乗。次走はもう乗せてもらえないのではないだろうか。
最序盤、押してハナを主張したのは、ディープリッチとタイソウ。
エフフォーリアも自然なカタチで好位3番手のポジションをキープした。
残り600m手前の隊列は以下のとおり。
ハートオブアシティ、タイソウ
ディープリッチ、エフフォーリア
ヴィクティファルス
ディオスバリエンテ、ステラヴェローチェ、シャフリヤール
キングストンボーイ、プラチナトレジャー、レフトゥバーズ
カイザーノヴァ
このレースはスローに流れ、直線向いてからのヨーイドンの競馬となっていた。
1着 エフフォーリアについて
スローからの直線の末脚勝負となったレース。
好位3番手から上り2位となる33.4秒の脚を繰り出し、2着馬ヴィクティファルスに2馬身1/2差付けての完勝。
前走の百日草特別(東京芝2000m)でも同じようなレース展開で勝利しており、このようなレース展開が向いているのだろう。
この馬に向いた展開であったとは言え、直線で2着以下を突き放しての勝利であり、この展開であれば何度やっても勝ってしまいそうな強さではあった。
馬格があり、最後の直線はこの馬がやたらと大きく見えました。府中の坂を豪快に駆け上がる姿もとても迫力がありました。
有力各馬の意識は中団に控えていたステラヴェローチェにあり、今回はある意味ノーマークで、楽に先行させてもらうことが出来たという見方もできる。
次走は皐月賞だろうが、今回のようなスローから末脚勝負になることは少なく、どちらかと言えば上りがかかるレース質。タフさも求められる。筆者はここでの好走は難しいとみているが果たしてどうだろうか。
なお、本馬については、これまで小頭数での競馬しかやっておらず、多頭数で揉まれる競馬になったときにどうかという懸念については、「馬格のある馬」であることから経験を積めば全く問題ないようには思える。
これで無傷の3連勝。堂々とクラシック主役候補の1頭となった。今度はマークされる立場となる。
本馬はここまで武史騎手とともに歩んできた馬であり、本番での騎手交代はないと思っているが、そこはシビアな競馬界。こればかりはまだ分からない。ただ筆者は武史騎手の継続騎乗を願う一人である。
2着 ヴィクティファルスについて
残り800m地点ではステラヴェローチェの横にいたが、残り800m~600mの区間でポジションを押し上げ、残り600地点ではステラヴェローチェの1馬身前に出て、前を走るエフフォーリアを捕らえに行く騎乗。松山騎手のこの判断は素晴らしかった。
ラスト3F時計は、ステラヴェローチェと同タイムとなる33.6秒(5位タイ)。
最後は脚色が衰え、外のシャフリヤール、内のキングストンボーイに差を詰められる形とはなったが、先述したように残り800m地点から動いており、ゴールまでを逆算して見事に脚を使いきったとも言える。気にする必要はないだろう。
寧ろ直線抜け出した時の脚は、勝ち馬(エフフォーリア)の迫力には及ばなかったものの、他の有力馬(シャフリヤール、キングストンボーイ、ステラヴェローチェ)とは1線を画していたように思える。能力的には全く引けをとらないというのが筆者の見立てである。
今回の好走はフロックではなく、この馬の能力。フロック視されるようなら、また美味しい思いができるかも知れません。
本レース2着で収得賞金750万円が加算され1150万円となった。ダービー出走を考えると更なる賞金加算が必要となってくる。この馬が次にどのレースを選択するか、陣営の選択を楽しみに待ちたい。
3着 シャフリヤールについて
3角~4角のコーナーリングでは、1頭内を走るヴィクティファルスが走っていたポジションが欲しかったのではないだろうか。福永騎手は、3角手前で望むポジションが取れないと判断すると、距離ロスを防ぐためか一列下げてしまう。(結果的にはこの判断が良くなかった。)
このレースはスローに流れ、直線ヨーイドンの競馬となったため、前にいた馬が有利な展開となり、前にいた馬の末脚もしっかりしていたため、届かずの3着に終わった。
ラスト3F時計は、勝ち馬エフフォーリアと同じ33.4秒(2位タイ)。
スローな展開からのヨーイドンの競馬において、この枠順によるビハインドは大きかった。
とは言え、新馬勝ちしかないこの馬にとってもここでの勝利、もしくは最低限2着の賞金加算が命題となる中で、3角手前でポジションを下げてしまうのは、少々消極的な騎乗に見えてしまうのは筆者だけであろうか。
3角手前では、どの位のペースで流れているかはおよそ分かっている訳で、上記命題があるのであれば大敗覚悟で、早い段階から一つ前にポジションを押し上げる勇気を出しても良かったのではないだろうか。
むろん筆者は騎手ではなく、馬をコントロールする難しさを分かっていない上での意見とはなるが、レース映像をみていてそう感じた。
展開と枠順、更に言うなら福永騎手のやや消極的な騎乗により悔しい3着となってしまい、クラシック戦線に復帰するにはトライアルでの権利獲得が必須条件となった。
どのレースにどのような状態で使ってくるか、陣営の選択を楽しみに待ちたい。
4着 キングストンボーイについて
ルメールは、ここでもスタートで後手を踏む。腹を括って最後方からの競馬。
スローな展開は分かっていたのだろう。外を回していては届かない。
最後の直線はINを突き、上り最速となる33.1秒(1位)の脚を繰り出すも、勝ち馬とは0.4秒差付けられ、シャフリヤールにクビ差届かずの4着となった。
この馬についてはベゴニア賞をもう少し時間をかけて分析しないと正しい評価を下しづらいが、少なくともこのレースにおいては、スタートで後手を踏んだ時点で詰んでいた。そんな印象だ。
5着 ステラヴェローチェについて
サウジアラビアRCで優勝し、朝日杯2着と賞金的には十分の馬。
暮れの2歳G1でホープフルSに向かわず、朝日杯FSを選択したのは本質的にはマイルよりの馬ということなのかも知れない。
今回は唯一の57㎏で初の1800m。
勝ちに対してガムシャラな感じはなく、中団からじっくり脚を溜める競馬を試している、そんなようにも見えた。
上り3F時計は33.6秒(5位タイ)。
スローな展開からのヨーイドンの競馬で使える脚としては、これが限界値というのが分かったことは一つの収穫だろう。
サウジアラビアRC、朝日杯FSは、ともにハイペースのレース。
展開が向かないとこれだけの実績がある馬でも、簡単に馬券外に飛んでしまうのだから、競馬は面白い。
一つ感じたことは、この馬はスローな展開からのヨーイドンの競馬は向かず、ハイペースのタフな競馬で狙いたい馬であるということ。なお、距離適性については何ともいいづらいが、道中早めに流れるマイル戦の方が好成績を残していることは確か。
今回ゆったり流れたレースの経験がマイナス方向に働かなければ良いのだが…。
朝日杯FSでの強い競馬は忘れずにいたい。