2023年5月28日(日)に東京競馬場で行われる『日本ダービー(G1)芝2400m(定量)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は18頭。追い切り動画で確認できた全馬の追い切り評価となります。
グリューネグリーン 57.0 【C】
美浦南W併せ。馬なり⑨
石川裕騎手が騎乗。先行したカタチの併せ馬。馬なりのままの相手に追い付かれ、最後は僅かに遅れたか。相手が格上だったとは言え、終いにかけての脚力が比較下位。評価できない。
【1週前追い切り B-】
併せた相手は古馬OPのライラックです。
サトノグランツ 57.0 【B-】
栗東坂路単走。馬なり。
京都新聞杯から中2週のローテーション。1週前は手控えた内容で、この坂路追いが本追い切り。なかなか手前が替わらなかったあたり、上積みは感じない。手前を替えてからはチップを高々と蹴り上げ伸びたが…。
【1週前追い切り C】
京都新聞杯で力を出し切って感が否めません。川田騎手で人気するなら嫌いたい一頭です。
シーズンリッチ 57.0 【A】
美浦南W併せ。馬なり⑦
戸崎騎手が騎乗。少し気負いは見られるも、コーナーでのスピード感十分。直線は追わなかったため終いの脚色はもの足りなく映るが、前肢を大きく前に投げ出すダイナミックな動きが兎に角魅力。気性面に課題がある馬だが、高いギアチェンジ性能を持つ馬で、ピタリと折えばダービー馬となる資質は十分あると思われる。この馬が持つポテンシャルに期待したい。
【1週前追い切り B-】
併せた相手は古馬OPのサンダーブリッツです。
シャザーン 57.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
1週前同様、手前をコロコロ替えてはいたが、手前替えによるロスはほとんどなく極めてスムーズ。地に足ついたフットワークで余力十分の内容。1週前に早い時計を出し、最終追いを坂路でサラリは友道厩舎の勝負仕上げ。評価は据え置いた。
【1週前追い切り B+】
出走馬決定順18番目で滑り込めた馬ですが、このデキを見ると、トライアルを使わなかったことがプラスに働いていそうです。
ショウナンバシット 57.0 【B-】
栗東CW併せ。馬なり⑤
M.デムーロ騎手が騎乗。内で先行させての併せ馬。外のフリームファクシが迫るも簡単に抜かせない勝負根性を見せた。四肢の可動域はフリームファクシには見劣るものの、しっかり地面を掻いて前後左右バランスの良い走りができている。
【1週前追い切り B】
内枠引いて先行できるなら面白いかも知れません。ダービーでなければ【B】評価です。
スキルヴィング 57.0 【B-】
美浦南W併せ。G前仕掛け③
3頭併せの中。内外との間隔は狭く精神的なプレッシャー負荷をかける内容。木村哲也厩舎が期待馬に課す追い切り内容。一番先に仕掛けて前に出た後、ゴール前で首筋を叩き闘魂注入。併せた相手を考えると弾け方はやや物足りない。ゴール後も追って長く負荷をかけるも、動きの伸びやかさは一息。評価は割引いた。
【1週前追い切り B】
折り合い面に苦労しない馬です。これは大きな強みだと思います。
ソールオリエンス 57.0 【B】
美浦南W併せ。馬なり⑧
横山武騎手が騎乗。体をスカッとみせ軽やかな脚捌き。気になったのは前進気勢が強まっている点。自らハミを取り早めに抜け出してしまう。また相手を煽りながらの手前替えで、ギアの入りも悪くなっていた。集中力は一息。とは言え、これは重箱の隅を突くような指摘。四肢の回転は綺麗で十分力の出せる仕上がり。
【1週前追い切り B】
皐月賞からの上積みがあるとより、状態を維持しているという見立てです。【B】の中では上位です。横山武騎手の腕一つだと思います。
タスティエーラ 57.0 【A】
美浦南W併せ。馬なり④
D.レーン騎手が騎乗。バッチリ折り合い高い集中力。叩きつけるようなフットワークで、クビを前に突き出し推進力十分。外で伸びやかに動く相手に対してラクラクと先着。着差は1馬身だが、内容で圧倒。高く評価したい。
【1週前追い切り B+】
併せた相手は、3歳未勝利馬のデイライトです。皐月賞より断然よく映るのがこの馬です。
ドゥラエレーデ 57.0 【B-】
栗東坂路単走。G前軽仕掛け。
顔がやや右を向き斜に構えたフォームであった点は割引きも、ゴールに向かってしっかりと脚色を強めるスピード感ある走り。状態は悪くなさそう。ただトップスピードの質は一枚落ちる。相対評価で割引いた。
【1週前追い切り B-】
異例のローテーションで人気の盲点になりそうです。内枠引くなら一考したいと思います。
トップナイフ 57.0 【B-】
栗東CW併せ。G前軽仕掛け⑧
横山典騎手が騎乗。体幹しっかりのバランスの良いフットワーク。この馬自身の動きとして上々の内容。ただ横との比較で、肩の可動域が狭く、動きの伸びやかさとトップスピードの質が見劣る感は否めない。評価は割引いた。
【1週前追い切り B-】
ダービーでなければ【B】評価です。
ノッキングポイント 57.0 【B-】
美浦南W併せ。馬なり④
北村宏騎手が騎乗。3頭併せの中。フットワークの力感は十分。鞍上も手応えを感じていたのだろう。先に仕掛けて前に出た外の相手に対して慌てることなく馬なりで追走。残り100mで手前を替えゴール前でスッと相手の前に出た。ただ内外の相手はさして動けていない。評価は割引いた。
【1週前追い切り B】
今一つ手前を決めきれない走りです。股下の発汗も気になります。
ハーツコンチェルト 57.0 【B】
美浦南W単走。馬なり⑥
最終追いでもしっかり攻めてきた。というより自然動いてしまったと言う方が適切か。終始馬なりであったが好時計。手前替えスムーズにクビを使って活気も十分。右手前に替わってからは体全身を使った走りに変化した点も良い。何よりブレのない体幹しっかりの走りを高く評価したい。
【1週前追い切り B-】
1週前は動きがバラバラ。1週前からの上昇度合いがもっとも大きいのがこの馬です。【B】の中でも上位です。
パクスオトマニカ 57.0 【C】
美浦南W単走。G前仕掛け⑦
田辺騎手が騎乗。力みの少ない爽やかなフットワークも覇気に欠ける。評価できない。
【1週前追い切り 映像なし】
同型も多く厳しい闘いになりそうです。
ファントムシーフ 57.0 【B+】
栗東CW併せ。馬なり⑦
武豊騎手が騎乗。1週前が圧巻の内容。最終追いは調整程度。序盤はやや集中力欠く内容も、外で懸命に追う相手に馬なりでラクラクと1馬身先着。肩の可動域に特徴がある馬で脚元俊敏。ゴール前の迫力は十分。動きの質を高く評価したい。
【1週前追い切り A】
併せた相手は古馬OPのソリタリオです。
フリームファクシ 57.0 【B】
栗東CW併せ。G前軽く促す⑥
吉田隼騎手が騎乗。落ち着いて走れている点は好感が持てる。クビに硬さが残り連動性が一息。ショウナンバシットを交わし切れなかったのはこのためだろう。ただ動きは柔らかく、素質感じるフットワーク。もう少し弾けて欲しかったというのが正直なところだが、マイナス評価にはしたくない。評価は据え置いた。
【1週前追い切り B】
動きの質は上位の一頭です。乗り込み量豊富で良馬場で一変する可能性があります。
ベラジオオペラ 57.0 【B+】
栗東CW併せ。馬なり⑧
横山和騎手が騎乗。手控えた相手を交わし切れない内容で見栄えは悪いが、フットワークの質は変わらず上質。ここまでの乗り込み量は豊富で今週は流す程度で十分と見るのが妥当だろう。日曜日に坂路でアクセントを入れた仕上げも好感が持てる。1週前の弾力性あるフットワークと素早いギアチェンジ性能を高く評価したい。
【1週前追い切り A】
併せた相手は古馬3勝クラスのデビットバローズです。
ホウオウビスケッツ 57.0 【B-】
美浦南W単走。馬なり④
丸田騎手が騎乗。終い重点の軽めの内容。終いはしっかり伸びたが、何か気持ちの入り切らない走り。評価は割引いた。
【1週前追い切り B】
メタルスピード 57.0 【B】
美浦南W併せ。馬なり④
津村騎手が騎乗。前後の脚をまっすぐ前に出し、スナップを効かせた弾力性十分のフットワーク。外で懸命に追う相手を涼しい顔で、もったまま先着。体もふっくら見せ好気配。1週前含め、状態はかなり良く映る。
【1週前追い切り B】
ダービー馬に相応しいかという個人的な観点で一つ評価は下げましたが、【B】の中では最上位です。馬券は必ず買っておきたいと思う一頭です。