2022年9月18日(日)に中京競馬場で行われる『ローズS(G2)芝2000m』の最終追い切り評価となります。
出走馬は14頭。追い切り動画で確認できた12頭の追い切り評価となります。
- ベリーヴィーナス
- ミナモトフェイス
追い切り映像はありませんでしたが、ベリーヴィーナスは2週続けて好時計で、ともに古馬2勝馬相手に先着です。全く人気は無さそうですが、当日の気配要注目の1頭です。
アートハウス 54.0 【B+】
栗東CW単走。馬なり⑩
中内田調教師が騎乗。もの凄い気合乗りで師が抑えきれない手応え。意図的にコーナーを深々と回らせ、気持ちを落ち着かせようとするも、前向き度合いは変わらず。直線向いて馬自ら手前を替えたが、少しぎこちなくフワッとなった点は割引き。ただその後はクビを前に突き出し、前肢を前に放り投げるような独特のフットワークで、バランス良く駆けた。
川田騎手が騎乗した1週前追い切りは文句なしの【A】です。最終追いは少し行きたがる気持ちを制御できていない印象を受け、一つ評価を落としました。ただ状態が良いのは間違いなさそうです。良すぎるのが少しだけ心配になっただけです。
ヴァンルーラー 54.0 【B-】
栗東坂路併せ。馬なり。
小沢騎手が騎乗。序盤は活気十分に相手を追走。ラスト1F過ぎたあたりで相手を捕らえるも、その後の手の抜き方が気に要らない。馬自ら脚色を緩め、相手に合わせるように併入。そのためラスト1Fは0.6秒と大きく失速。評価しづらい。
併せた相手は古馬2勝クラスのジャッカルでした。ただ、この馬の本追い切りは9/10(土)の栗東坂路でしょう。重馬場であったことを考えるとそこそこの時計が出ており、2馬身先行から古馬3勝クラスを相手に1馬身先着を果たしてます。評価は割引きましたが、何か不気味な一頭です。
エグランタイン 54.0 【B+】
栗東坂路併せ。G前軽仕掛け。
終い重点の内容。この馬の最大のセールスポイントである勝負根性を活かす好内容。ラスト1Fからの肩ステッキに鋭く反応。相手も踏ん張り、併入となったが、脚の回転力はこちらの方が勝っていた。シャドウロールを付けている割にはアタマが高く、気持ちが散漫である点は割引きも、気合乗りと終い脚力は十分。何よりこの勝負根性を評価したい。
併せた相手は古馬1勝クラスのメイショウクリフトです。
サリエラ 54.0 【B】
美浦南W併せ。G前仕掛け③
2頭併せの内であったが、本馬の内側に別の組の2頭が混じり、直線では4頭がびっしり馬体を並べるカタチに。ラスト150m辺りで軽く仕掛けるとグッとギアが入り、内の2頭をラクラク突き放すも、本来の併せ馬の相手には馬なりのまま併入に持ち込まれた。ただこれは外の相手も動けていた。線が細く脚元は非力に映るも、瞬発力の高さはこのメンバーに入ると上位。1週前より上昇した印象。評価は据え置いた。
併せた相手は、古馬3勝クラスのフィアスプライドです。スローな展開からのヨーイドンなら浮上しそうな気もします。そいういう傾向の強いレースですが、今年は逃げ・先行馬が多く多少前半は流れるような気もします。
セントカメリア 54.0 【B-】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
全体時計51.4秒はこの馬の自己ベスト。ただテンの1Fから13.1秒の早いラップで入ったため、ラスト1Fは13.3秒を要し、前区間から0.9秒と大きく失速。苦しくなってもフォームを乱すことなく駆け抜けた点は評価できるものの、このラップの踏み方では評価しづらい。
この追い切りで、1枠1番です。テンから飛ばしてどこまで耐えれるかという競馬をしてきそうです。
パーソナルハイ 54.0 【B-】
栗東坂路単走。G前軽仕掛け。
馬場の真ん中ややラチ側を淡々と登坂。鞍上が二度ほど手間替えを促すも替わらず。ラスト1Fで三度目の手前替えを促すと、ようやくそこで手前を替え。これもあり加速ラップを維持することができた。ただ全体時計は54.2秒と遅く、ラスト1Fも12.3秒。時計・動きともに可もなく不可もなく。今回は良く見える馬が多く、相対評価でマイナスとなる。
映像はありませんでしたが、1週前は同レースに出走するラリュエルとCWで併せ馬を行ったようです。本馬が2馬身先行した状態から一杯に追うも、馬なりのラリュエルにクビ差交わされてしまったようです。
ヒヅルジョウ 54.0 【B】
栗東CW併せ。G前強め⑥
2頭併せの外。5馬身先行した状態でコーナーを回ってくる。後ろの相手のフットワークが伸びやかで、直線半ばでアッと言う間に追いつかれてしまう。ただ、そこからの粘りはなかなかで、抜かせることなく併入に持ち込んだ。前受してしぶとく粘るイメージの持てる内容。クビの角度良くしっかり地面を掴んでパワフルに走れている。評価は据え置いた。
今回は内に早い馬も多く、本馬にとって理想的なカタチになるかは疑問です。なお、併せた相手は、古馬OP馬のテーオーロイヤル(オールカマー出走予定)です。寧ろこの馬の動きの良さに目が行ってしまいます。
ブルトンクール 54.0 【C】
美浦南W併せ。馬なり③
2頭併せの内。前を1馬身追走から、軽く追う外の相手に対し、手応え優勢に馬なりのまま併入という内容。集中して走れているものの、通ったコースを考えると強調材料なし。前肢をちょこまかと動かす小回り向きの走法で、直線の長い舞台に対する適正も感じない。評価は割引いた。
併せた相手は、古馬3勝クラスのトラモントです。3か月半の休み明けですが、体も小さく映り馬体面での成長も感じません。
マイシンフォニー 54.0 【B-】
栗東CW単走。G前仕掛け⑧
コーナーを深々と回り直線に入ってくる。ピッチ走法で淡々とした走り。ラスト1Fから鞍上が「体を大きく動かせ」とばかりに肩ステッキを入れるも、動きの大きさは変わらず。少しだけ脚元の力感が増した程度。フォームは悪くないため評価は据え置くも、動きに迫力なく高い評価は与えづらい。
メモリーレゾン 54.0 【A】
栗東CW併せ。馬なり⑧
3頭併せの中で精神的負荷を与える内容。鞍上は終始抑え気味。それでも馬はきっちり折り合い、前肢高々に余裕あるフットワーク。鞍上が手綱を開放したのは残り100mを過ぎてから。測ったようにゴール前で併入させた。ただゴール後にラクラクと前に出ており余力十分の内容。好調だろう。高く評価したい。
併せた相手は、古馬3勝クラスのホッコーハナミチです。前走がハンデ戦を使ったことで、この馬だけが前走から+3㎏の斤量増となりますが、それを考慮した上で高く評価します。
ラリュエル 54.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
坂井瑠騎手が騎乗。馬場の真ん中やや植え込み側を登坂。完全馬なりで手前を替えることなく右手前一本で登坂。この馬の右半身の使い方がよく、見側の肢をキレイに回転させて走ることができている。右手前に勝る走法は、中京の舞台を考えると悪くない。全体時計は控えめで、終い重点の内容ではあったものの、集中してキビキビとしたフットワーク。綺麗な加速ラップを踏めている。
中8週の十分なローテーションを考えると、もう少し攻めた内容でも良かったかなと言うのが素直な感想です。ただ、陣営としては、1週前に同レースに出走するパーソナルハイに先着した走りで十分という判断なのでしょう。前で残すならこの馬ではないでしょうか。【B】の中では上位です。
ルージュリナージュ 54.0 【B】
美浦南W併せ。馬なり⑥
2頭併せの内。アタマの位置は今一つ安定しないも、重心を低く保ちカチッとしたフォームで走る馬。後肢を蹴り出す方向は真っ直ぐで綺麗なフットワーク。ただ直線で左手前に替わった直後に、相手に前に出られしまい、アタマを高く上げてしまった点は割引き。ただ、すぐ気持ちを立て直し、相手の前に出返した勝負根性は評価できる。気持ちが強いのか弱いのか、とても微妙なところ。評価は据え置いた。
併せたのは古馬OP馬のシセイヒデンです。関東馬の本馬が紫苑Sではなく、ローズSです。ローテーに余裕を持たせたかったこともあるかもですが、左回りに実績があることがより大きな理由でしょう。