2022年5月29日(日)に東京競馬場で行われる『日本ダービー(G1)芝2400m(定量)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は18頭。追い切り動画で確認できた全馬の追い切り評価となります。
アスクビクターモア 57.0 【B+】
美浦南W単走。馬なり⑦
1週前同様、手前替えでスムーズさを欠くも、伸びやか。馬体をふっくらと見せ、とてもリラックスして走れている。柔らかな上質な動きを高く評価したい。
【1週前追い切り B+】
最後まで併せ馬を行うことなく、この最終追い切りも単走で締めました。動きの質はこのメンバーに入っても全く引けをとらないどころか上位です。【B+】の中でも最上位です。
アスクワイルドモア 57.0 【B-】
栗東坂路単走。馬なり。
岩田望騎手が騎乗。馬場真ん中ややラチ側を登坂。低い姿勢で弾むようなフットワークも、後肢が外を回るフォームは割引。また体幹が安定せず序盤少し左に流れた点も割引。残り300mで手前を替えてからは、馬なりのままゴールに向かって綺麗に脚色を伸ばしていた。将来的には良くなりそうも、相対的にはこの評価となる。
【1週前追い切り 映像なし】
岩田望騎手が初のダービー出走です。近い将来ダービージョッキーになるかも知れない逸材。この枠を活かし、思い切った騎乗をして欲しいです。
イクイノックス 57.0 【B-】
美浦南W併せ。馬なり②
ルメール騎手が騎乗。2頭併せの内。馬場の4分どころを回るも、直線はやや左に刺さりながらの走り。外で伸びやかに動く相手に前に出られそうになってから、脚色を強め、抜かせない勝負根性と脚力は見せてはいたが…。左手前一本の走りで、右手前で走れなかった点を大きく割引いた。
【1週前追い切り B-】
1週前にルメールが騎乗した際も、手前替えができていませんでした。外の相手は古馬2勝クラスのセントオブゴールドです。
オニャンコポン 57.0 【B】
美浦南W併せ。馬なり⑦
菅原明騎手が騎乗。仕上げは3頭併せの中で意図的に挟み、精神的な負荷を与えつつ、闘争心を強化する内容。手前替えは極めてスムーズで、とてもリラックスして走れている。ここまで素晴らしい調整過程を経てきた馬。最後まで良い追い切りが消化できている。
【1週前追い切り B】
【B】の中では上位です。
キラーアビリティ 57.0 【B-】
栗東CW併せ。G前仕掛け⑨
2頭併せの外。1週前が一息だったこともあるのだろう。時計は出していないものの、コーナーの一番深いところを回り、しっかりとした負荷をかけてきた。1週前と比べると推進力が前に向くようになったものの、鞍上の仕掛けに対する反応は薄く、内で走る相手に促して促して併入する内容。この評価となる。
【1週前追い切り C】
内の相手は古馬OP馬のジェラルディーナです。
コマンドライン 57.0 【B-】
美浦南W併せ。馬なり③
2頭併せの内。まだ上半身に幾分硬さは残るも、前脚を大きく前に投げ出すフォーム。以前と比べてだいぶと動きが良くなっている。外の相手に僅かに前に出られたが、意に介すことなく最後まで集中した走り。ゴール後も長く脚を維持していた。
【1週前追い切り B-】
【B】とするか迷った1頭です。相対評価で一つ評価を下げました。
ジオグリフ 57.0 【B】
美浦南W併せ。馬なり③
福永騎手が騎乗。2頭併せの内。クビの可動域が狭いこともあり、クビが前に出ずアタマを高い位置で狭く動かすフォームは割引。外で伸びやかに動く相手に前に出られそうになると勝負根性を見せ抜かせない脚力は流石だが…。
【1週前追い切り B】
併せた相手は古馬1勝クラスのブレッシングレインです。
ジャスティンパレス 57.0 【B-】
栗東CW併せ。馬なり⑥
3頭併せの中。時折り走りがフワッとなり、思った以上に伸びていかない。デムーロ騎手が意図的に抑えているようにも見えたが…。内外の相手にジワっとアタマ差先着させ、ゴール後も長く脚を使わせた。今一つ動きに迫力を感じない。評価は割引いた。
【1週前追い切り B-】
ジャスティンロック 57.0 【C】
栗東坂路併せ。馬なり。
1週前追い切り映像はなかったが、2週続けて坂路で軽い内容。前を追走し、併せた相手には半馬身先着も、走りの安定性は一息で、この馬自身も終い僅かに失速。評価できない。
【1週前追い切り 映像なし】
併せた相手は古馬3勝クラスのラインハイトです。
セイウンハーデス 57.0 【B-】
栗東坂路併せ。馬なり。
2週続けての坂路追い。ラチ沿いを先行した状態で入ってくる。地面の着地は弱いも、スナップを効かせた弾力性あるフットワーク。ただ終い苦しくなりフォームを乱して0.6秒の失速。併せた相手に2馬身以上先着も評価しづらい。
【1週前追い切り 映像なし】
CW主体で追い切られて来た馬ですが、今回は2週続けて坂路です。プリンシパルSで最終切符を掴み、好枠ひいた強運の持ち主ですが、今回は厳しいかも知れません。
ダノンベルーガ 57.0 【B】
美浦南W併せ。馬なり④
最終追い切りで併せ馬を消化してきた。ただ内に先行した状態。コーナーを曲がり直線向いて左手前でググッと勢いをつけ、タイミングよく右手前に替える走りに高いセンスを感じる。その後も首をカチッと決め、1週前同様、前躯と後躯をスムーズに連動させる走り。ただ先行した状態での併せ馬の意図が分からず、ゴール後に内の相手が迫ってきた際、もう少し闘争心を見せて欲しかったというのが正直なところ。毛艶も良いと言うより、何かギリギリを保っている印象。評価は据え置いた。
【1週前追い切り B+】
後肢のバネ感は他馬とは一線を画し、1週前含め動きは上質。動きの質だけで見ると【A】でも良いのかも知れません。ダービー馬となる資質のある一頭だとは思います。ただ、この馬はここで燃え尽きてしまうのでないだろうか。そんな切なさを覚える最終追い切りでした。最後までプラス評価とするか迷った1頭でしたが、この評価としました。
デシエルト 57.0 【A】
栗東坂路単走。G前軽仕掛け。
けたたましい蹄音が今にも聞こえてきそう。獰猛な野獣のような迫力ある走り。岩田康騎手は序盤はやさしく乗っていたが、ラスト1Fを切ってからは馬に呼吸を合わせ、ハミをとらせステッキを抜くなど、実践さながらの動き。こう書くとやや主観的に評価しているようだが、1週前CWで、最終追い坂路は、栗東所属馬におけるダービーを制するための王道の調整内容。高く評価したい。
【1週前追い切り A】
1週前追い切りを見て、最終追い切りが坂路で動きよくラスト1F最速なら、この馬を高評価すると決めていました。狂気は帯びていますが、ダービー馬となる資質がある馬だと思います。
ドウデュース 57.0 【B+】
栗東P単走。馬なり⑨
左手前に替わった直後、馬が少し違和感を覚えていたが、その後の走りと動きは流石。クビの角度よく、最適な前傾姿勢を保ち、キビキビと伸びやか。最後まで力強く地面を叩けており、長い時間このフォームで走ることができている。
【1週前追い切り B】
ポリトラックでの最終追い切りには少し驚きました。ワグネリアンの最終追い切りは坂路です。ただ少ない負荷でスピードをつけるという意味では、ポリトラックは坂路に近い特性を持っているのかも知れません。この追い切り場所がどう出るか。友道厩舎のチャレンジに期待したいと思います。
5/24(火)にCW(左回り)で追い切られた内の一頭です。これも加点ポイントの一つです。
ビーアストニッシド 57.0 【C】
栗東坂路併せ。G前仕掛け。
最終追い切りで前を追走するカタチの併せ馬。終始アタマを上げ落ち着かない走り。この馬は近く馬がいると平常心で走れないのかも知れない。最後は左手前に替わったが、大きくフォームを乱していた。
【1週前追い切り C】
追い切り見る限り、この馬は逃げた方が良いでしょう。展開のカギを握る馬だけにレースでヨレずに走って欲しい。そうも感じました。
ピースオブエイト 57.0 【B】
栗東CW併せ。G前軽く促す。
藤岡佑騎手が騎乗。3頭併せの内。外の2頭を見ながら。アタマの振り方にロスが多く、四肢の可動域は及第点。それほど見栄えするフォームではないものの、ラスト100mで見せたギアチェンジ性能とそれを可能とする脚力は見事。内転筋の強さと四肢の伸縮力の強さを感じる走り。外の2頭に並ぶ間も与えず1馬身突き放した。
【1週前追い切り B-】
CW追いは割引ですが、魅力感じる1頭です。
プラダリア 57.0 【B+】
栗東坂路単走。馬なり。
2週続けて坂路での追い切り。体幹しっかりの安定したフットワーク。クビを上手に使ってリズミカルな走り。ほば持ったまま綺麗な加速ラップ。状態はかなりよく映る。能力はさておき、高く評価したい。
【1週前追い切り B+】
5/24(火)にCW(左回り)で追い切られた内の一頭です。これも加点ポイントの一つです。
マテンロウオリオン 57.0 【B-】
栗東CW単走。G前仕掛け⑤
クビを使ってリズミカルには走れているのだが、仕掛けてからの動きが一息。良い時に見せる動きの伸びやかさがない。動きも重く映る。評価は割引いた。
【1週前追い切り D】
5/24(火)にCW(左回り)で追い切られた内の一頭です。これも加点ポイントの一つですが、この動きでは…。能力ある馬ですが、状態は一息に映り、これが精一杯の評価です。
マテンロウレオ 57.0 【B】
栗東CW併せ。G前仕掛け⑧
2頭併せの内。外で追う相手を尻目に持ったまま1馬身前に出ると、そこから仕掛けて更に1馬身突き放す好内容。人気以上の能力は感じるも、期待していたほどの迫力を感じなかった。評価は据え置いた。
【1週前追い切り B+】
爆穴の1頭という評価は変わりません。
5/24(火)にCW(左回り)で追い切られた内の一頭です。これも加点ポイントの一つです。
ロードレゼル 57.0 【B-】
栗東坂路併せ。G前仕掛け。
重心低くキビキビとしたフットワークで、そこそこの時計は出しているものの、終い僅かに失速し、馬なりの相手にアタマ差遅れ。評価しづらい。
【1週前追い切り B-】
重要な1週前追い切り。必ずチェック!
ご参考(2週前追い切り)
今週開催のその他重賞レース
葵ステークス(G3)
目黒記念(G2)
来週のG1レースを先取りしておこう
安田記念(G1)
1週前追い切り
5/26(木)以降、公開予定