2023年6月4日(日)に東京競馬場で行われる『安田記念(G1)芝1600m(定量)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は18頭。追い切り動画で確認できた全馬の追い切り評価となります。
イルーシヴパンサー 58.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり⑨
序盤舌がハミをこしていた点は割引き。とは言え、コーナーを深く回し、この馬の良いときに見せる背中を波打つような走り。1週前の動きが抜群。評価は据え置くも、動きの質はここに入っても上位。この馬が勝っても何ら驚かない。
【1週前追い切り A】
1週前追い切りでもっとも良く見えたのはこの馬でした。トビの大きな馬なので、週末の馬場状態は気になります。【B】の中でも最上位です。
ウインカーネリアン 58.0 【B-】
美浦南W併せ。馬なり⑨
三浦騎手が騎乗。2頭併せの内。1馬身追走からジワッと併入という内容。ゴール後は相手の前に出ていたが、相手が動けていなかったことを考慮すると迫力に欠ける動き。脚元の力感も比較下位。評価は割り引いた。
【1週前追い切り B-】
併せた相手は、古馬3勝クラスのマイネルミュトスです。
ガイアフォース 58.0 【B-】
栗東坂路単走。馬なり。
助手騎乗で軽く流しただけの内容。アタマが高くふわふわとした走りで見栄えしない。1週前にしっかり追っているとは言え、G1臨むにあたっての最終追いとしてはいささか内容が軽過ぎる。適度に活気があり脚元パワフルも評価しづらい。
【1週前追い切り B】
追走力が求められるレースにおいて、この内容は少し不安が残ります。
カフェファラオ 58.0 【C】
美浦南W併せ。馬なり⑦
2頭併せの内。外の格下相手に何とか併入という内容。首に硬さが見られ、何かスカッとしない走り。直線半ばで手前を戻しており、状態は一息に映る。評価できない。
【1週前追い切り B】
併せた相手は、3歳未勝利のカフェクリアです。
ジャックドール 58.0 【B】
栗東CW単走。馬なり⑤
武豊騎手が騎乗。馬場の真ん中を走るも、コーナー序盤が逆手前だったため外に膨らんでしまう。直線は馬場の7分どころ。直線での動きは素晴らしく、見事な前後運動。直線半ばで右手前に戻し、馬なりのままリズミカルに鋭く伸びた。
【1週前追い切り B-】
1週前も好時計でしたが動きは当週でグッと良化しています。この馬がすんなりペースを握ることができれば好走可能な状態にはありそうです。【B】の中では上位です。
シャンパンカラー 54.0 【C】
美浦南W併せ。馬なり③
内田博騎手が騎乗。3頭併せの内で、前を大きく追走からラクに抜け出し、中に2馬身先着、外とは併入という内容も、四肢の可動域は平凡でフットワークの質は下位。評価できない。
【1週前追い切り D】
併せた中の相手は3歳未勝利のオールスイートです。NHKマイルを制し、斤量の恩恵がある3歳馬。そこそこ人気するかもですが、ここは敷居が高いように思えます。
シュネルマイスター 58.0 【B-】
美浦南W併せ。G前軽く促す⑧
2頭併せの内。コーナーまでは良い走りだったが、相手と並んでからの動きが一息。相手の方に顔を向け、自身の走りに集中できておらず、手前も決めきれていない。この最終追いだけを切り取るとこの評価が妥当になる。
【1週前追い切り A】
併せた相手は、1週前同様、古馬OPのマイネルファンロンです。ただ1週前で見せた動きは近走の中では随一のものでした。有力視すべき一頭です。
セリフォス 58.0 【B-】
栗東CW併せ。馬なり⑦
2頭併せの内。何が嫌だったのか序盤はかなり煩い仕草。アタマを振る嫌々な走りで、クビと脚の動きがバラバラ。弾け方が全然もの足りない。元々が素質のある馬だけに、かなり悪く映る。【C】評価でも良いくらいだが、素質を評価して一つ評価は上げた。
【1週前追い切り B】
併せた相手は古馬OPのアラジンバローズです。四肢の可動域が広く、トビの大きな馬です。週末の渋馬場にフィットするかも疑問です。
ソウルラッシュ 58.0 【B+】
栗東坂路併せ。馬なり。
松山騎手が騎乗。馬場の真ん中を登坂。外で懸命に追う相手に対して、涼しい顔して馬なりで追走。ゴール前でスッと前に出てアタマ差先着した。左右のバランスが良く、アタマを体の中心に置く安定したフットワーク。それに加えて精神的に落ち着ついている点も好感が持てる。高く評価したい。
【1週前追い切り B+】
併せた相手は3歳未勝利のタッケンイッキです。【A】とするか迷った一頭で【B+】の中では最上位です。近走成績がパッとせずオッズ妙味はありそうです。オッズ次第では、この馬の単勝も買おうと思います。
ソダシ 56.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
ヴィクトリマイルから中2週の臨戦過程もあり、この最終追いでは全体時計を抑え終い重点。ズカズカと大味な走りではあったが、脚元は変わらずパワフルで一完歩ごとの推進力は十分。ただ最後に手前を戻した点は割引き。評価は迷ったが据え置いた。
【1週前追い切り B-】
1週前は川田騎手が騎乗し、CWで同レースに出走予定のドルチェモアとの併せ馬を行いましたが、抵抗されアタマ差遅れです。人気になることを考えると今回は嫌ってみても面白いかも知れません。
ソングライン 56.0 【B】
美浦南W併せ。G前軽仕掛け⑦
3頭併せの中。3頭雁行状態でコーナーを回って来る。手前替えはスムーズだったが、右手前に替わってからの肩の出と前肢の回転の美しさは前走の方が上。併せた内外の相手は圧倒したが、縦の比較で、この評価となる。
【1週前追い切り B】
併せた相手は古馬2勝クラスのパライバトルマリンです。ピッチ走法で馬場はこなしてくれそうです。
ダノンスコーピオン 58.0 【B+】
栗東坂路単走。馬なり。
序盤アタマを振りながら走っていた点は割引きも、前膝が柔らかで、クッション性の高いフットワーク。手前を替えてからは迫力ある動きを見せた。トビが大きく馬場が合うかだが、体を大きく使えている。1週前から大幅に上昇した馬。プラスに評価してみたい。
【1週前追い切り C】
初コンビとなるM.デムーロにも期待です。
ドルチェモア 54.0 【C】
栗東坂路単走。馬なり。
坂井瑠騎手が騎乗。前肢ひらき気味のフォームで、管が細く着地の力感薄目。アタマの位置も安定してない。この評価となる。
【1週前追い切り B】
ここに入ると動きの質が比較下位です。3歳馬と古馬とのレベル差を感じてしまいます。
ナミュール 56.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
ラチ沿いを登坂。やや斜に構えたフォームはいつものこと。フットワークの弾力性は変わらず十分。ただ最後に手前を戻していたあたり、完調手前という見立て。この評価となる。
【1週前追い切り 映像なし】
この馬もヴィクトリマイルから中2週の臨戦です。強い追い切りは課していません。能力でどこまででしょう。
ナランフレグ 58.0 【B+】
美浦南W併せ。馬なり⑦
丸田騎手が騎乗。肩に発汗が見られた点は気になったものの、アタマを低く保ち、地に足ついたフットワーク。集中力の高い走りで、併せた外の相手に1馬身半先着した。上腕筋もたくましくパワフル。キレ味も兼備している。距離に不安はあるものの、状態よく映る一頭。プラスに評価してみたい。
【1週前追い切り B】
併せた相手は障害未勝利のアースブレイブです。
マテンロウオリオン 58.0 【A】
栗東CW併せ。G前仕掛け。
横山典騎手が騎乗。2頭併せの内。前を3馬身近く追走から5馬身以上突き放す圧巻のパフォーマンス。右手前を長くひっぱり、相手の前に出てからの手前替え。首を大きく振ることでグイグイ前に推進する走りができている。脚の回転も鋭く、このメンバーに入っても脚の回転の鋭さは最上位。ピッチ気味の走りである点も、週末想定される馬場状態を考えると好感が持てる。高く評価したい。
【1週前追い切り B+】
併せた相手は古馬1勝クラスのサードフォースです。輸送がある中、最終追い切りでこれだけ強い負荷をかけれるのも状態が良い証でしょう。
メイケイエール 56.0 【D】
映像は速足で流しただけのもの。変わらず特殊な馬具はつけており、相変わらずカリカリしているのが見て取れる。5/27(土)に栗東坂路で50.5秒の早い時計は出しているものの、ラスト1Fは0.5秒の失速。ただこの映像がないため、これ以上は何とも言えません。この馬についてはパドックで取捨を決めることになりそうです。
【1週前追い切り B-】
あまりテンションを上げたくない馬。5/27(土)の坂路追いが最終追いとなりそうです。
レッドモンレーヴ 58.0 【B】
美浦南芝併せ。馬なり⑧
3頭併せの外。雨を含んだ芝コースの一番外を大きく回して、内の2頭にラクラク先着。リラックスした力みの少ない走りで、動きはのびやか。前後左右のバランスが良く、体を大きく使って走れている。好調だろう。相対評価で据え置いた。
【1週前追い切り 映像なし】
併せた中の相手は障害未勝利のメリディアンローグです。【B】の中では上位です。
出走が叶わなかった馬
インダストリア 58.0 【B】
美浦南W単走。馬なり⑦
最終追いは単走でリラックスして走らせたかったのだろうだが、鶴クビでやや力みながらの走り。クビに硬さが見られ、股下にも発汗が見られた。ただ、体をふっくら見せ脚元パワフル。静かな闘志が妙に不気味な一頭。評価は据え置いた。
【1週前追い切り B】
週末の渋馬場にフィットしそうな力強い走りです。除外対象の馬ですが出走叶えば無視は危険かも知れません。
1週前の動きもチェックしておこう
大事な1週前追い切りです。少しみづらくさせてしまい恐縮ですが、Twitterからぜひご確認ください。レース終了後、記事全文をブログにて公開いたします。