2022年10月8日(土)〜10日(月・祝)に行われる3重賞分の1週前追い切り評価となります。
追い切り動画が公開されていた馬だけの評価となります。
サウジアラビアRC(G3)
出走登録10頭中、4頭しか追い切り動画が公開されていませんでした。
B評価馬
ドルチェモアは、栗東坂路でG1馬ソダシとの併せ馬。これを外を回して追走するもハナ差届かずという内容。併せた相手からも、この馬に対する期待の高さが伺えます。流石に相手の圧が強く、最後は顎が上がり、手前を戻し0.5秒の失速。走りは乱れていましたが、強い相手に最後まで食らいついていました。精神的な負荷をかけ、それに応えていた点は評価できます。少し気になったのは、この馬に騎手候補生を乗せていた点です。
マイナス評価馬
ノッキングポイントは、コロコロと手前を替える癖のある馬です。左手前時は走りづらそうで、すぐ右手前に戻していたあたり、現状は右手前の方が得意なのでしょう。併せた相手は古馬3勝クラスのレガトゥスでしたが、これを1馬身半追走から辛うじて併入です。この馬の良いところはフットワークに余裕にあるところですが、自分のリズムで走れないと脆い可能性も見て取れます。フロムナウオンは、美浦南WでG1馬シュネルマイスターとの併せ馬です。適度な活気を示し、前肢でしっかり地面は叩けていますが、まだ非力なのか思ったように前に推進していきません。これに加え、左手前時にアタマの位置が高くなる完歩が多くみられ、後傾気味のフォームになっている点も割引です。ブーケファロスは、直線右手前に替わると少しフワッとし、それに対して肩ステッキで鞍上に咎められます。その後は集中して走りとなりましたが、アタマの位置が高く、最後は相手に合わせるように失速した点は割引です。時計も遅く評価しづらい内容です。
毎日王冠(G2)
出走登録10頭中、7頭の追い切り動画がありました。
A評価馬
ノースブリッジは、仕掛けに対する反応鋭く、古馬3勝クラスのホウオウスクラムを3馬身突き放す好内容。抜け出した後、手前を右手前に戻し更に鋭伸。府中の舞台においては寧ろ好感が持てる内容です。体幹がしっかりしており安定感抜群。四肢の回転もとてもスムーズです。
B+評価馬
サリオスは、力強い前肢の着地。外でめい一杯追う相手に対して馬なりで差を広げていきます。差を詰めてきた相手に対して、ゴール前仕掛けて、数完歩だけで突き放し先着という内容。ほぼ馬なりで11.1秒の脚が使えている点は高く評価できます。レッドヴェルオーブは、脚長のスラッとした馬体。この馬体だけでも素質感じてしまいます。気性の難しさからなかなか才能が開花されませんが、秘めたる資質は高いものがあります。この1週前追い切りは、4Fをサラッと流し、本気で走っていませんでしたが十分な時計です。首筋に僅かな発汗が見られ、少し気負う面も見られましたが、リラックスして走らせた内容に好感が持てます。最終追い切りに注目です。
B評価馬
ダノンザキッドは栗東坂路での併せ馬。一杯に追って、併せた古馬3勝クラスのリアンクールを5馬身追走し半馬身遅れという内容です。全体時計は出ていますが、終いは0.5秒失速しています。レイパパレよりかは攻めており、最終追いでの良化が期待できます。1週前はこの評価です。レイパパレは、全体時計を抑え、馬なりで終い重点の内容です。この馬らしいキビキビとした走りですが、良い時は顔を上げ、馬体をスカッと見せてくれる馬です。最終的な狙いは天皇賞・秋。状態8分仕上げで臨むことになりそうです。どのような最終追い切りになるか注目です。
マイナス評価馬
ポタジェは、栗東CWで3頭併せの内。直線仕掛けて、中の相手に対して一度はクビ差前に出ますが、ゴール前で追いつかれ併入です。併せた相手は新馬のサトノグランツ。フットワークは安定しているものの、肩の出が一息です。見栄えも良くありません。ジャスティンカフェは、安田翔吾厩舎なので9/28(水)の追い切りは軽め。評価不能ですが、着地は力強く脚元はパワフル。ただ顔がまっすぐ向いておらず、集中しきれていなかった点は割引です。
京都大賞典(G2)
出走登録14頭中、4頭しか追い切り動画が公開されていませんでした。
B+評価
ボッケリーニは、栗東CWでの併せ馬。2頭併せの内。序盤から適度な気合い乗りを示し、弾力性十分のフットワーク。直線では外の相手を捕えんと仕掛けて脚を伸ばすも届かず半馬身遅れ。外の相手は、古馬OP馬のサトノチェイサーでしたが、この馬もかなり動けていました。いつになく伸びやかに動けており、状態はよく映ります。
B評価馬
ディヴァインフォースは、栗東CWを単走でコーナー深く回ってきます。際立つギアチェンジは見せませんでしたが、ピッチ走法で一定のリズムを刻み、最後まで集中して駆けました。
マイナス評価馬
ヒンドゥタイムズは、栗東CWで併せ馬。2頭併せの外で、内はシリウスSで15着に敗れたバーデンヴァイラー。これに先行した状態でコーナー深く回ってきます。直線は外に顔を向けながら、また手前を替えることなく右手前一本の走りです。それでも直線並ばれてから仕掛けてアタマ差先しました。走りは評価できませんが、右手前一本でバーデンヴァイラーに先着した脚力は何か不気味です。ユニコーンライオンは、両側にチークピーシーズを着用。前走札幌記念時の追い切りでは付けていませんでした。これが走りづらかったのか、動きはスローで、この馬本来の伸びやかなフットワークが影を潜めています。チークピーシーズの影響かはさておき、過去との比較で評価できません。
秋華賞【1週前追い切り】
秋華賞【2週前追い切り】(ご参考)
2頭だけ追い切り映像が公開されていました。ともに評価は【B】です。
スターズオンアースは、外の様子をみながら仕掛けのタイミングを図り、ゴール前で軽く促すも、思ったように脚を伸ばすことができず、クビ差先着に留まりました。ただまだ2週前です。上昇してくるイメージが持てる綺麗なフットワークです。ナミュールは、栗東坂路での併せ馬。坂の途中でしっかりとした加速を見せてました。2週前を考えると上々の動きです。併せたラチ沿いの相手は、古馬1勝クラスのキングレリックでしたが、この馬も活気十分で、最後はアタマ差前に出られましたが、ナミュール自身も綺麗な加速ラップは踏めています。