2022年6月5日(日)に東京競馬場で行われる『安田記念(G1)芝1600m(定量)』の1週前追い切り評価となります。
出走登録は21頭。追い切り動画で確認できた16頭の追い切り評価となります。
- カフェファラオ
- ソングライン
- タイムトゥヘヴン
- レシステンシア
- ワールドウインズ
イルーシヴパンサー 58.0 【A】
美浦南W単走。G前仕掛け⑥
田辺騎手が騎乗。低い姿勢でスピード感たっぷり。長く左手前で引っ張る走りではあったが、脚の回転は鋭く、活気も十分。力んで走っているようには見えなかったが、首筋に光る汗と、股下の明らかな発汗は少し気になるところ。とは言え、十分【A】に足る動き。
重箱の隅を突き評価を一つ下げようかとも思いましたが、評価に幅を持たせました。単走でしたが、早い時計でビシッと追われています。これが本追い切りとなりそうです。
ヴァンドギャルド 58.0 【B+】
栗東坂路併せ。馬なり。
岩田望騎手が騎乗。ラチ沿いを先行したカタチで走ってくる。コーナーを逆手前で回り、やや重心高かったものの、前後の脚を真っ直ぐ前に出す好フォーム。後ろから相手が迫ると、手前を右手前に戻し再び脚色をつよめクビ差先着。手前の戻しは極めてスムーズで、勝負根性によるものとプラスに捉えたい。
併せた相手はG1馬シャフリヤールです。先行していたとは言え、勝負根性を見せ、抜かせなかった点は評価できます。
エアロロノア 58.0 【B-】
栗東坂路併せ。G前一杯。
ラチ沿いを走る相手を大きく追走し、直線に入ってくる。ラスト1Fでめい一杯仕掛けて、きっちり半馬身という好内容。全体時計も早く、踏んだラップも優秀なのだが、最後にアタマを右前肢の上におくフォームとなり、少し苦しさを見せた。余裕を感じない内容で評価しづらい。
併せた相手は3歳未勝利馬のカッコヨカです。
カテドラル 58.0 【B-】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
馬場の真ん中やや植え込み側を登坂。終い重点の内容でラスト1F手前から馬自ら脚色を上げ走っていたものの、動きにスムーズさがなくフォームがバラバラ。鞍上が何度か手前替えを試みるも、手前を替えることなく右手前一本走り。評価しづらい。
成績と追い切りの動きがリンクする馬の一頭なだけに、今のままなら厳しいと思います。
カラテ 58.0 【B-】
栗東坂路単走。G前軽く気合つける。
ラチ沿いを登坂。アタマが高いのはいつものこと。脚元パワフルも、左右のパワーバランスが悪く、真っ直ぐ走れなかった点は割引。最後は顎が上がり推進力を完全に上に逃すフォームとなっていた。そこから鞍上に見せムチ振るわれ、何とか加速ラップを維持するという内容。評価しづらい。
サリオス 58.0 【B-】
美浦南W単走。馬なり⑥
D.レーン騎手が騎乗。序盤ストライドが狭く、何かこじんまりとした走り。直線で手前を替えてから、少し脚色は強まったものの、脚の使い方は断続的。馬体も少し太く映り、全体的に伸びやかを欠く元気のない走り。評価しづらい。
追い切りに跨ったレーン騎手がどう思ったか気になりコメントを拾ってみました。「非常にいい調教だった。フットワークが良くて前向きで集中力もあった。いつもサリオスに乗るのを楽しみにしている。ポジティブなフィーリングを受けた。」とのこと。まぁ、そう言いますよね。という感想です。
ジャスティンカフェ 58.0 【C】
栗東坂路単走。馬なり。
馬場の植え込み側に入ってくるも、体幹のしっかりしない走り。左に斜行したため、顔を右に向けることで進行方向を調整。結果、斜に構えたフォームに。アタマが高く、地面の上っ面を撫でるような走り。評価できない。
ただ安田翔吾厩舎は金曜日に本追い切りを行う厩舎です。映像はありませんが、5/27は栗東販路で53.8-12.2秒でした。
シュネルマイスター 58.0 【B】
美浦南W併せ。馬なり⑦
2週前同様、ルメール騎手が騎乗し、馬の状態を確かめる追い切り。終始持ったまま。2週前と比べるとだいぶと集中力は向上したが、直線での手前替えにまだスムーズさを欠き、クビに硬さが残る走り。全体的にまだ伸びやかさがない。一方で、脚元はこの馬らしい鋭さあり。評価は据え置いた。
外は目黒記念に出走し11着だったアサマノイタズラです。これを2馬身半追走し併入してきました。現状では【B】評価ど真ん中。最終追い切りに期待したいと思います。
セリフォス 54.0 【A】
栗東CW単走。馬なり⑦
いわゆるネコ科の走りで、背中で波打つように走る馬。クビをしっかり前に突き出しながらも、前肢が高く上がるのは関節が柔らかな証拠。手前を替えた際、少しフワッとなりスピードが落ちたが、その後すぐ鋭く脚を伸ばしていた。馬体をふっくら見せ、リラックスした走り。54㎏も魅力。高く評価したい。
右手前で長くひっぱり、ゴール後も右手前に戻していたあたり、右手前を好む馬なのかも知れません。府中の舞台ではプラスです。ただドウデュースのダービー制覇により人気してしまいそうです。
ソウルラッシュ 58.0 【B+】
栗東CW併せ。G前強め⑥
浜中騎手が騎乗。2頭併せの内。前を2馬身追走から直線強めに仕掛けて1馬身先着という好内容。仕掛けてからの反応の鋭さが少し物足りないものの、キビキビとした走りで十分プラスの内容。ピッチ気味に走る馬だが、適度なストライドでパワフルに長く脚を使えている。
この馬もイルーシブパンサーと同じく4連勝中の馬です。馬併せた相手は、古馬3勝クラスのアステロイドベルトです。
ダイアトニック 58.0 【B】
栗東坂路併せ。G前仕掛け。
先行した状態でラチ沿いに入ってくる。手前をコロコロ替える走りは割引きも、相手を見る余裕を見せラスト1Fで並んでから仕掛けて2馬身半先着した点は高く評価できる。
併せた相手は古馬OP馬のジュビリーヘッドです。【B】の中では最上位です。
ダノンザキッド 58.0 【B-】
栗東坂路併せ。G前仕掛け。
ラチ沿いを走る相手を追走し、植え込み側に入ってくる。手前替えを嫌がりアタマを大きく上げて拒むシーンを見せるなど気性面の課題を露呈する内容。相手に馬体を寄せてからのフットワークは悪くなかったものの、仕掛けてからの反応が良くない。持ったままの相手にアタマ差遅れた。
併せた相手は古馬OP馬のメイショウウズマサです。この馬にマイナス評価を付けたのは初めてかも知れません。
ナランフレグ 58.0 【B】
美浦南W併せ。馬なり⑥
丸田騎手が騎乗。2頭併せの内。コーナー手前では相手の外を回すかに見えたが、選択した進路は内。良いときと比べると、少し四肢の広がりがモノ足りない。それでもラスト1Fで1.5秒の加速を見せ11.0秒と時計だけ見るとキレ味十分。これは相手が動けていたと見るのが妥当かもしれない。評価は据え置いた。
併せた相手は3歳1勝クラスのシナモンスティックです。この馬も動けていました。
ファインルージュ 56.0 【C】
美浦坂路単走。馬なり。
ヴィクトリアマイルから中2週の臨戦。本当に出走してくるのであれば、もの凄いタフな馬だ。普段から追い切りでよく見せるタイプの馬ではないが、今回は酷い内容。ラチ沿いを登坂し、手前替えが早かったこともありギクシャクした走り。アタマが高く、前脚も外を回す芯のない走り。さすがに評価できない。
この追い切りはある意味気にしなくても良いのかも知れません。最終追い切りに注目したいと思います。
ホウオウアマゾン 58.0 【C】
美浦南W併せ。G前一杯⑦
坂井瑠騎手が騎乗。2頭併せの内。前を1馬身追走から直線に入ってくる。ぎこちなく左手前に替わるも、相手に並びかける際、早々に右手前に戻してしまう。その後一杯に追われるも、併せた相手に2馬身突き放されてしまう。気持ちで走るタイプだけに、この併せ馬での遅れは評価できない。
併せた相手は古馬OP馬のキングオブドラゴンです。
ロータスランド 56.0 【B】
栗東CW併せ。G前軽仕掛け⑧
新コンビとなるM.デムーロ騎手が騎乗。恐らくは感触を確かめてもらうことを意図したもの。前を2馬身追走からコーナー深く回し、軽く仕掛けて2馬身半突き放すという内容。全体時計は早くなく終い重点。ピッチ走法でキビキビと小気味よいフットワーク。格下相手に気分よさそうに駆けた。
併せた相手は3歳未勝利馬のミクソロジーです。脚取りはしっかりしており状態よく映ります。【B】の中では上位です。