2022年3月27日(日)に中京競馬場で行われる『高松宮記念(G1)芝1200m(定量)』の1週前追い切り評価となります。
出走登録は20頭。追い切り動画で確認できた16頭の追い切り評価となります。
- キルロード
- ジャンダルム
- ダイメイフジ
- ナランフレグ
ヴェントヴォーチェ 57.0 【B-】
栗東坂路単走。馬なり。
ラチ沿いを登坂。全体時計56.3-13.1秒の軽めの内容。頭をグッと下げ集中した走り。ゴールに向かって加速するラップが踏めている点は好感が持てる。最終追い切りが本追い切りだろう。
エイティーンガール 55.0 【B-】
栗東CW単走。馬なり④
馬が行きたがるのを抑えながら。ラスト1Fで手綱を開放すると鋭く伸びて11.4秒。3F時計も優秀な時計が出ているが、これは通ったコースもあるだろう。全体として少し力みながらの走り。終いの爆発力を活かす馬。この力みは命取りになる。評価は割引いた。
最終追い切りでは、リラックスして走れているかに注目したいと思います。
カイザーメランジェ 57.0 【C】
美浦坂路単走。馬なり。
併せ馬をするつもりだったのだろうか。鞍上は後ろを何度も振り向き、かなり後ろを走る相手を気にする仕草。馬も序盤は斜に構えたフォームとなっており、上体高く気配平凡。評価できない。
クリノガウディー 57.0 【B-】
栗東坂路単走。馬なり。
岩田康騎手が騎乗。植え込み側を登坂。ラスト1Fあたりで鞍上が気合いを付けると左に斜行。前走の追い切り時にはこの悪癖が見られず、高い評価をしたのだが…。再発してしまった。岩田康騎手が懸命に右手綱を使い「真っ直ぐ走るんだ!」と稽古をつけていたが…。評価しづらい。
岩田康騎手は7:01にダイアトニックに騎乗した後、8:24にクリノガウディーに騎乗しています。「ガウディーのことは俺が一番わかってる」「俺に稽古をつけてさせてくれ」という、クリノガウディーに対する岩騎康騎手の思いは伝わります。
グレナディアガーズ 57.0 【A】
栗東CW併せ。G前仕掛け⑧
水平クビで風の抵抗を受けづらいフォーム。前肢は高々と上がり、大きく伸びやかな動き。背中も安定している。気性的に難しい馬がピタリと折り合っていた点も好感が持てる。グッとギアを入れてからは相手に抵抗する間も与えず、アッと言う間に2馬身半突き放す好内容。最後に手前は戻しはしたものの、これで減点にはしたくない走りの質。高く評価したい。
サリオス 57.0 【B+】
美浦南W併せ。G前仕掛け③
3頭併せの内。グレナディアガーズ同様、水平クビで推進力を損ねない抑えの効いたフォーム。クビと脚の連動性も高い。直線で綺麗に手前を替えると、鋭く伸びて追う相手に難なく1馬身先着。とても集中した走りで、何か昔のサリオスとは別馬の印象。このプラスの変化を高く評価してみたい。
終いのキレ味勝負は少し分が悪そうです。早め抜け出しでどこまで粘れるか。そんな展開になるなら面白いかも知れません。
サンライズオネスト 57.0 【B】
栗東坂路単走。G前一杯。
馬場の真ん中やや植え込み側を左手前で登坂してくる。最後疲れて右手前に戻す際にバランスを崩してしまった点は割引き。過去の追い切りからも決して右手前が下手という訳ではなく、少しリズムが合わなかったという見るのが妥当。その後は、鞍上が上手にコントロールし加速ラップを維持していた点は評価できる。成長著しい馬。評価は据え置いた。
最終追い切りは軽めが想定されますが、安定したフォームで走れているかを重点的に確認したいと思います。
シャインガーネット 55.0 【C】
美浦南W単走。馬なり⑧
田辺騎手が騎乗。序盤は行きたがる気持ちが強すぎたのか、鞍上が抑える仕草。直線向いて手綱を開放するも、序盤の力みが尾を引いており弾けない。前肢をピンと伸ばすこの馬らしいフォームで走れているものの、動きに覇気を感じない内容。評価できない。
ダイアトニック 57.0 【B】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
岩田康騎手が騎乗。2頭馬体を並べて坂路に入ってくる。表記は単走であったため他厩舎の馬だろう。ラスト1F、馬自ら脚色を強めギアチェンジ。残り150mあたりで手前替えを促すも、馬との呼吸が合わずリズムが崩れ、ヨレてしまった点は割引き。ただ毛艶はピカピカで馬体をふっくら見せている。評価は据え置いた。
岩田康騎手が強引に手前替えを促したためリズムを崩した分の割引ですが、重厚感あるフットワークで終いにかけてキレイに脚色を伸ばせており、雰囲気は悪くありません。最終追い切りで再注目したい1頭です。
トゥラヴェスーラ 57.0 【B-】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
鮫島克騎手が騎乗。馬場の真ん中を登坂。ピッチ走法。アタマを左右に振っての手前替えとなっており、スムーズさを欠いた点は割引き。チップを高々と蹴り上げてキビキビと走れているものの、ラスト1Fで疲れを見せ0.4秒の失速。最後は推進力を上に逃がす完歩が多く見られた。また、小柄な馬ではないにも関わらず、こじんまりと映る。評価しづらい。
ファストフォース 57.0 【D】
栗東坂路単走。馬なり。
ラチ沿いを淡々と駆けさせただけの内容。集中して走れていはいるものの内容が軽すぎる。評価不能。
前走オーシャンSから中2週の臨戦。前走の追い切り評価で【A】とした馬ですが結果は9着。鮫島克騎手のコメントを読むと「スタートダッシュが付かなかった。気持ちが乗ってこなかったとのこと。」難しい馬です。最終追い切りでは気持ち面で乗ってきているかを見たいと思います。
【D】評価は決して悪いという意味ではありません。内容が軽すぎるなど評価不能という意味です。
メイケイエール 55.0 【B】
栗東CW単走。馬なり⑤
前走は「バッシュファイヤー」と「折り返し手綱」を使用しての最終追い切り。今回は「折り返し手綱」だけでの追い切り。ただ、この馬具は本番では使用できない。「バッシュファイヤー」を外していたものの、前回の最終追い切りより力抜いて走れており、少し走りが大人になった印象を受け、気性面の課題は馬具効果により改善傾向にはありそう。それでもまだ一定のリズムで走れておらず、気持ちのコントロールが効かなくリスクがあることも否めない。四肢の可動域の広さは相変わらずで、後肢でしっかり地面を蹴れている。評価は据え置いた。
この馬については、時計だけでは測れません。最終追い切りも映像でしっかりとチェックしたいと思います。
ライトオンキュー 57.0 【B-】
栗東坂路併せ。G前軽仕掛け。
横山典騎手が騎乗。テンから飛ばして、どこまで持つかという内容。負荷をかけ早い時計は出したもののラスト1Fで0.5秒と大きく失速。最後は口を開けながら、脚元の力感薄い走り。右手前一本の走りで、良く見える時とは数段落ちる印象。併せた相手にはハナ差先着も評価しづらい。
レイハリア 55.0 【B+】
美浦南W併せ。G前仕掛け⑤
戸崎騎手が騎乗。3頭併せの中。内外を入る相手と馬体を離したカタチの併せ馬。気分よく馬場の真ん中に入ってくる。直線半ばで仕掛けると、懸命に追う内の相手を、アッという間に2馬身突き放す好内容。ピタリと折り合った状態から鞍上の仕掛けにしっかり反応し、綺麗に脚を伸ばした動きを高く評価したい。
終い重点の内容でした。少し線が細くパワフルさは物足りませんが、加速してからも、前捌き柔らかに、力みの少ない爽やかな走り。とても好感の持てる内容でした。
レシステンシア 55.0 【B】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
横山武騎手が騎乗。植え込み側に日が差しており、美しい鹿毛の毛色を映えさせたかったのだろうか。馬場の真ん中から植え込み側に斜行。意図は分からなかった。ラスト1Fからは馬場の中央に1馬身ほど戻し、そこから真っ直ぐ追ってフィニッシュという内容。右に左に斜行しながらも全体時計は50.1秒、ラスト2F時計が11.7-11.7秒の猛時計。何かしらの意図はあったのだろうが、真っ直ぐ走らせなかった点を割引いた。
時計だけで評価するなら【A】評価です。ただ、今回は海外遠征帰りということもあるのでしょうか。いつもより少し余力が感じられませんでした。2週続けて早い時計を出しており、最終追い切りは軽めが想定されます。
ロータスランド 55.0 【B+】
栗東CW併せ。G前仕掛け⑧
岩田望騎手が騎乗。2頭併せの内。前を2馬身追走しコーナー深く回ってくる。直線半ば。馬なりで並び掛けてから仕掛けるとグッと伸びて相手を圧倒。2馬身突き放した。ピッチ走法で完歩は大きくないものの、脚の回転鋭く、力がギュッと内に向いている。またクビの使い方が上手く、脚との連動性も高い。好調だろう。高く評価したい。
外は古馬OP馬のワイドファラオでしたが全く相手にしていませんでした。前走京都牝馬Sでも【A】でしたが、今回もかなり良く見えます。
最終追い切りの動きは必ずチェックしよう
今週開催のその他重賞レース
毎日杯(G3)
日経賞(G2)
マーチステークス(G3)
3/23以降、順次公開予定