追い切り評価の結果はいかに?
出走馬は18頭。追い切り動画で確認できた17頭に評価を付け高評価としたのは5頭。
3番人気のクールキャットをマイナス評価としたまでは良かったが、同じくマイナス評価とした4番人気のアンドヴァラナウトが1着。
参考になったとは言い難い。
着順 | 馬名 | 評価 | 人気 |
---|---|---|---|
1 | アンドヴァラナウト | B- | 4 |
2 | エイシンヒテン | B | 12 |
3 | アールドヴィーヴル | B+ | 1 |
4 | ストゥーティ | B | 7 |
5 | タガノディアーナ | B+ | 6 |
6 | オヌール | A | 5 |
7 | エンスージアズム | B | 13 |
8 | アイコンテーラー | B | 17 |
9 | プリュムドール | B | 10 |
10 | スパークル | B+ | 11 |
11 | クールキャット | B- | 3 |
12 | タガノパッション | B | 2 |
13 | コーディアル | B+ | 8 |
14 | オパールムーン | B | 15 |
15 | メイショウオニユリ | - | 16 |
16 | レアシャンパーニュ | B- | 14 |
17 | イリマ | C | 9 |
18 | オータムヒロイン | B- | 18 |
レース回顧
良馬場ではあったものの、前日の雨が残るやや重めの馬場状態。勝ち時計2:00.0秒は優秀と言えよう。
ちなみに、昨年のローズS(中京芝2000m)の勝ち時計は1:59.9秒。リアアメリアの勝ち時計だ。
また、今回の勝ち時計2:00.0秒は、同じ中京芝2000mで行われる古馬重賞レースの平均勝ち時計も上回っており十分評価できる。
ペースは、前半1000mが1:01.2秒、後半1000mが58.8秒。2.4秒後半の方が早いスローペースでレースが行われた。
このペースを作ったのは、エイシンヒテン(松若)であった。
パドック
パドックで名前を挙げた馬は1頭も馬券に来ず。何とも冴えない結果となってしまった。
感想
中京芝2000mはスローな展開から残り3F戦のヨーイドンになりやすい。今年のローズSもこの展開。各馬の上り3F時計に大差なく、4角地点でのポジションの差がそのまま結果につながった。
こういうレースにおいて〝ラク逃げ〟できる馬は強い。よくよく見るとエイシンヒテンは展開利が最も見込めた馬で、展開(特に前残り)を重視する人であれば、真っ先に買いたくなる馬だったと考える。個人的には、もう少し追い切りで良く見せて欲しかった。
勝ったアンドヴァラナウト、2着エイシンヒテン、4着ストゥーティの3頭は、みな前目でスムーズな競馬をした馬たち。
スローで「前有利」な展開であり、過剰に評価はしたくはないものの、勝ったアンドヴァラナウトに関しては、スムーズだったとは言え、「上り最速」で少し力抜けていたか。ただ、1勝クラスからの参戦で、権利取りに向けここに向け全力で仕上げてきた可能性もある。本番でお釣りがあるかの見極めが大事になる。
2着エイシンヒテンは、番手以下を引き離しての単騎ラク逃げ。スローの展開を、このように気分よく単騎で逃げれる「逃げ馬」はとてつもなく強い。この時計で走れるということは、能力もあるのだろうが展開がハマった感じも否めない。
3着アールドヴィーヴルは1角で少し掛かっていたか。最後の直線での伸びを欠いたのは、序盤に少しだけ折り合いを欠いたことが影響した可能性はある。優勝したアンドヴァラナウトとの差は「枠順によるポジション取りの差」もあるだろう。
ただ、最後の直線で、アンドヴァラナイトを目標に追うも0.1秒劣る上がり3F時計で、2馬身近く離されての完敗。正直物足りない。何とか権利はとれたものの本番に向けては先行き不安である。
4着ストゥーティは好枠から先行してスムーズな競馬。兎に角スムーズさが目立った1頭であった。
5着タガノディアーナも外枠が響いたか。序盤のポジション取りで後手を踏んだ。
6着オヌールも外枠に泣いた1頭。タガノディアーナが、オヌールに先着できたのは枠の並びで、オヌールよりも前のポジションを取れたため。現時点におけるこの2頭の能力差は変わらないという見立てだ。
7着エンスージアズムは、能力に対して過小評価され過ぎていた1頭。レース直前で何かあったのだろうか。レース中の発汗が目立った。この状態でレース上り4位の脚を使い、能力の一端を見せてくれた。
11着クールキャット、13着コーディアルは、ともに勝ち馬と上り3F時計が0.3秒だけ遅い脚を使うも大敗。
クールキャットはスタートで後手を踏み、ジ・エンド。追い切り評価でも「ここは叩き台の感が強い」旨のことを述べていたが、これは当たっていたと考える。ただこの馬は本番もルメール騎手が乗る訳で、怖い1頭ではある。追い切りの良し悪しが比較的成績とリンクする馬のような気もしており、要注意だ。
秋華賞要注意:クールキャット
コーディアルは最序盤で折り合いを欠き、ポジションを最後方まで下げざるを得なかった点が悔やまれる。最後はそこそこの脚を使って上がってきており、条件戦なら勝ち負けしてくれそうだ。