追い切り評価の結果はいかに?
出走馬は15頭。追い切り動画で確認できた14頭に評価を付け高評価としたのは6頭。エルムS同様、こちらもインフレ気味の評価。とは言え、人気薄2頭を含む高評価馬がすべて馬券内。このレースに関しては、参考になった方がいたかも知れない。
また人気のルコルセールをマイナス評価とできた点も個人的には満足できる結果となった。
着順 | 馬名 | 評価 | 人気 |
---|---|---|---|
1 | メイショウムラクモ | B+ | 1 |
2 | スウィーブザボード | A | 10 |
3 | レプンカムイ | B+ | 6 |
4 | ノーズザワールド | B | 7 |
5 | ハンディーズピーク | B+ | 5 |
6 | オセアダイナスティ | B | 3 |
7 | トモジャリア | B- | 15 |
8 | ラヴォラーレ | C | 14 |
9 | ホッコーハナミチ | A | 4 |
10 | タマモブトウカイ | - | 13 |
11 | タイセイアゲイン | B- | 12 |
12 | ロードシュトローム | C | 8 |
13 | スマートパルフェ | B- | 11 |
14 | テイエムマジック | B+ | 9 |
15 | ルコルセール | B- | 2 |
レース回顧
勝ち時計1:51.3秒は少し早めか。過去10年における良馬場の平均勝ち時計は1:51.6秒であるものの、これは2016年のグレンツェンツトの記録(1:50.6秒)が大きく影響を及ぼしており、中央値を取ると1:51.9秒。また過去10年の良馬場における走破時計はグレンツェンツトの記録に次ぐ2位タイであるならば十分早いと言えるのではないだろうか。
ペースは、前半800mが48.8秒、後半800mが49.9秒。1.1秒前半の方が早いややハイペースでレースが行われた。
このペースを作ったのは、レプンカムイ(鮫島克)であった。
パドック
追い切り【A】評価の2頭のパドックが良く見え、自身も馬券が買いたく、少し雑なtweetとなってしまった。オセアダイナスティまでは本当に良く見えた。勝ったメイショウムラクモは前傾姿勢で力強く歩けていたものの、あまり見栄えのしないパドックであった。
また、ここでもルコルセールは良く見えなかった。(ルコルセールの着順は最下位)
感想
貴重な3歳のダート重賞にしては例年の比べると小粒なメンバー構成。その理由としてユニコーンSに出走したメンバーが一頭も出走しておらず、JDD出走馬も6着だったロードシュトローム1頭のみ。また2勝クラスを突破している馬も出走馬15頭中、4頭のみとこともあり、当初は低調なレパードSに思われた、このレース。
勝ったメイショウムラクモは、抜けて強かった。大外枠からかかり気味に先行集団に取りつき、直線もノーステッキで2着以下を3馬身千切っての快勝。唯一の2桁の馬体重増の馬であったが、これは完全に成長分だったのだろう。少し力が違った。今後のダート重賞戦線を引っ張っていく逸材なのかも知れない。
2着スウィーブザボードは外枠から終始外を回して、3、4着馬に付けた着差を考えるとかなり強い競馬。この馬自身の走破時計1:51.8秒で例年のレパードSでも十分に勝負になる時計で走れていることになる。勝ったメイショウムラクモとこの馬だけが、4角での手応えが他馬と違っていた。
この馬が10番人気に留まっていたのは能力が過小評価されていたためなのだが、追い切りから「調子の良さ」だけでなく、この馬のように「隠された能力」についても窺い知ることができることもある。この馬については、純粋に追い切り時計が素晴らしかった。素直に時計を見て評価できる馬であり、なぜこの馬がこれほどの低評価となっているかが疑問であった。
本馬はダート馬にしては馬格に恵まれておらず452㎏。牡馬の中で最も馬体重の軽い馬であった。今のままでもパワーを感じる動きはしているが、今後馬体重の増加とともに更なるパワーアップが図れれば、更に良くなるかも知れない。
3着レプンカムイは逃げて、ラスト1Fまでメイショウムラクモと渡り合うも、ラスト1Fで競り落とされてしまう。本来であれば、ここから大きく着順を落としてもおかしくないところを粘っての3着は立派。これは鮫島克騎手の隠れたファインプレーに依るところも大きい。鮫島克騎手は、メイショウムラクモに交わされた後に、外から来たスウィーブザボードを次のターゲットに定めると、これに馬体を併せにいき見事3着に粘らせていた。
4着ノーズザワールド、5着ハンディーズピークも力は示した。ノーズザワールドは次走は人気必至だが2勝クラスは突破してきそうだ。
次走馬券的に面白いと思うのは、9着に敗れたホッコーハナミチ。序盤から早い流れについて行けず、流れに乗り切れないまま全く見どころ無く凡走。「追い切りの動き」、「パドック気配」からも2勝クラスなら楽に突破できそうな逸材であると信じており、今回の敗戦で大きく人気を落とす次走が狙い目となる。注目しておきたい。
次走注目馬:ホッコーハナミチ