追い切り評価の結果はいかに?
出走馬は14頭。追い切り動画で確認できた13頭に評価を付け高評価としたのは5頭。インフレ気味の評価だったにも関わらず、馬券内に来たのは「マイナス評価」した馬と「映像なし」の馬。全く参考にならない結果となってしまった。
着順 | 馬名 | 評価 | 人気 |
---|---|---|---|
1 | スワーヴアラミス | B- | 4 |
2 | オメガレインボー | B- | 7 |
3 | ロードブレス | - | 11 |
4 | ウェスタールンド | B+ | 3 |
5 | レピアーウィット | B+ | 5 |
6 | ケイティブレイブ | C | 12 |
7 | ヴェンジェンス | B- | 9 |
8 | タイムフライヤー | B+ | 6 |
9 | ダンツキャッスル | B | 8 |
10 | ソリストサンダー | B | 2 |
11 | ロードゴラッソ | A | 13 |
12 | トップウイナー | A | 10 |
13 | デルマルーヴル | C | 14 |
14 | アメリカンシード | B | 1 |
レース回顧
勝ち時計1:44.5は遅い。今年は函館開催だったとは言え、同距離で行われる札幌ダ1700mのエルムSの良馬場における平均勝ち時計1:43.3秒よりも1.2秒も遅い。
ペースは、前半600mが36.3秒、後半600mが38.2秒。1.9秒前半が早いハイペースであった。
時計だけ見るとハイペースだが、函館ダ1700mの前半は下りで、後半ラスト5F目~2F目が高低差4mの上りと、後半に時計のかかりやすいコース形態であることは意識しておきたい。
とは言え、前に行った馬が軒並み下位に沈んでおり、前に行った馬にとっては厳しい展開だったのだろう。
このペースを作ったのは、トップウイナー(和田)であった。
パドック
1番人気で最下位に沈んだアメリカンシードを割り引けたまでは良かったが、馬券内に来た馬を1頭も挙げることができず、こちらもほとんど参考になっていない。
再度、パドック映像を確認すると確かに勝ち馬のスワーヴアラミスをはじめ、馬券内に来たオメガレインボー、ロードブレスのパドックも悪くないのだが、Twitterで挙げた馬との差は少なく、こういう場合はどうしても追い切り評価で上位とした馬を上位にとってしまう。
感想
まず松田大作騎手の勝利ジョッキーインタビュー。人柄の良さが伝わってくる。25年目で42歳のジョッキーであるが、これが重賞は3勝目。何と6年ぶりの勝利だったようで感慨ひとしおだろう。勝利ジョッキーインタビューを聞いてファンになってしまった。
勝ったスワーヴアラミスは、先行馬が軒並み下位に沈む中、1頭強い競馬。今回からブリンカーを着用し、「この効果も大あった」旨のことを松田大作騎手は述べていた。また、この馬のストロングポイントは?との問いには「しぶとさ」と述べていた。結果的にマリーンCの1.2着馬が、ここでも1.2着。何か因果関係があるのかも知れないが、この分析は時間の都合上割愛する。
2着オメガレインボーは、中団からの競馬で前がバテるところを外からマクリ上げての2着。直線は右手前でかなり長い引っ張っており、左手前に替わってからの伸びが一息。左手前に替わってからスワーヴアラミスに抜け出されるカタチとなっており、この馬はもしかしたら左回りの方が良いのかも知れない。
3着ロードブレスは、オメガレインボーと同じ上り2位タイとなる37.4秒の脚を使って3着。上り最速で37.0秒を繰り出したウェスタールンドを最後に差すあたりが競馬の妙。追い出しのタイミングをぎりぎりまで我慢し、3着を確保しにいった坂井瑠騎手の隠れたファインプレーであった。
4着ウェスタールンド。最後にロードブレスに差されたのは、結果的に早仕掛けだったかも知れないが、ある程度の人気を背負っていた訳でこれは仕方がない。序盤が、いくら何でも後方過ぎた。もう7歳で今後どれだけ走るかは分からないが、上り特化型の馬で、今後もこういう競馬になりそうだ。
5着レピアーウィットは、先行して最後失速。先行した組の中ではスワーヴアラミスに次ぐ着順であり能力の一端は示したが、この馬はパドックで元気がなかった。調子一息だったと整理したい。
以降は、気になった馬だけコメントする。
最下位14着に沈んだアメリカンシード。パドックでも入れ込みが激しく気性的に難しい馬なのかも知れない。控えて味の出るタイプには思えず、逃げてこその馬。ただ、トップウイナーにハナを奪われるなど決してテンに早い訳でもなく、相手次第の難しい逃げ馬という印象。今後も苦しむかも知れない。
筆者本命のトップウイナーは12着。スタートから押して押してハナを主張するまでは想定どおりであったが、結果的にはヴェンジェンスの突き上げが厳しかったか。最後までこの馬につつかれ息の入らない展開。最後はヴェンジェンスともどもバテてしまった。追い切りでは良い動きをするまで、今後もまたどこかで穴をあけてくれそうな馬である。注目しておきたい。