《2021》安田記念【評価結果】―レース回顧

2021 安田記念 鳴尾記念 評価結果 レース回顧 追い切り 調教
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追い切り評価の結果はいかに?

出走馬は14頭。追い切り動画で確認できた全頭に評価を付け高評価としたのは5頭。

結果は【B-】→【A】→【B-】。

馬券内に来たのは断然人気のグランアレグリアだけで、残りはマイナス評価とした馬。

まったく参考にならない結果となってしまった。

着順馬名評価人気
1ダノンキングリーB-8
2グランアレグリアA1
3シュネルマイスターB-4
4インディチャンプB+2
5トーラスジェミニA13
6カデナB14
7ダノンプレミアムB+6
8サリオスC3
9ギベオンB+11
10ケイデンスコールB5
11ダイワキャグニーB12
12カテドラルB9
13カラテB-10
14ラウダシオンC7

レース回顧

勝ち時計1:31.7秒は普通。

過去10年の良馬場で行われたレース(8回分)の平均勝ち時計は1:31.6秒。普通と言えよう。

ペースは、前半600mが34.9秒、後半600mが33.9秒。1.0秒後半の方が早いスローペースでレースが行われた。

なお、前半1000mの通過タイムは、57.8秒。

このペースを作ったのは、ダイワキャグニー(石橋脩)であった。

パドック

追い切り評価でマイナスとした、ダノンキングリー(1着)、シュネルマイスター(3着)は拾うことができていた。

jamie

さすがG1。良く見える馬が多くインフレ気味に6頭の名前をあげました。パドック情報はリアルタイム性が重要と考えるため、パッと見ての即決・即断となります。一応、筆者が良く見えた順に並べ替えはしているものの、4番手以降はほぼ同じ評価でした。

回顧

1着 ダノンキングリーについて

川田騎手が素晴らしいの一言。

本当に信頼できるジョッキーだ。

川田騎手騎乗の馬が、8番人気47.6倍で買えるのはG1ならでは。

後から振り返って思うことだが、本当に馬券妙味のある馬だった…。

馬券妙味を薄々感じながらも、この馬からの馬券を買うことができないのは、人間の性か…。

最大のポイントは、スタートしてからの200m。

ここで川田騎手は、ルメール騎手のグランアレグリアに馬体をぶつけて、(本来ルメール騎手がとりたかったであろう)絶好のポジションを確保する。

この最序盤のポジション取りがすべて。

最後の直線は、横山武史シュネルマイスターとの猛烈な叩き合い。

この横山武史(シュネルマイスター)との追い比べは本当に見応え十分。

この壮絶な叩き合いを制したのは、川田騎手の「経験」と「技術」なのだろう。

この2人の追い方の違いは、後でじっくりスロー再生などで振り返りたい。その位の価値があるように思える。

川田騎手は勝利ジョッキーインタビューでこうも言っていた。

「返し馬の雰囲気は、正直あまり良くなかった」

それをこうして1着に導くのだから、本当に凄い騎手だ。

最初に述べたが、ポイントは最序盤のポジション取りでルメールを制したことと考える。

人気薄の馬が、断然人気のルメールの馬に馬体をぶつけてポジション取りするということ自体、他の騎手にはできないこと。

「川田騎手の人気薄は美味しい」そう思った方が良いほどの騎手だ。

2着 グランアレグリアについて

結果論だが、序盤のポジション取りで、川田ダノンキングリーに負けた時点で勝負がついてしまった。

ルメールは自身が取りたいポジションを川田ダノンキングリーに取られてしまった。(先にも述べたのはこれができるのは川田騎手だからだろう。若い騎手も見習ってほしいとは思うが、言うは易し行うは難しだろう。)

最後の直線も前が壁。まともに追えず。

それでも2着に持ってきたのは能力の証。ゴールを過ぎて一番前にいたことからも、やや脚を余しての敗戦だろう。

負けて強しの内容。

何度も言うが、序盤のポジション取りで川田に敗れたのが全てだった。

3着 シュネルマイスターについて

外枠からの発走。スタートでやや躓き気味になりながらも、中団の外の絶好位にポジションを取る。ここで川田ダノンキングリーを外に出しづらくする絶好のポジション取り。

最後の直線の「福永インディチャンプ」、「川田ダノンキングリー」との追い比べは見応え十分。

とても22歳の若者とは思えない胆力の持ち主だ。

これでG1を2戦連続で馬券内。素晴らしい。

馬のNHKマイルカップの回顧記事でも述べたが、3歳マイル戦におけるレベルが高いのだろう。NHKマイルカップ2着だったソングラインも強いということになる。忘れないでおきたい。

4着 インディチャンプについて

福永騎手は、ほぼ完璧にのったという感想。

最後の直線の坂を1頭「馬なり」でかけあがり、坂上(残り300m)で追い出しを開始。

ラスト1Fで、本格的に追い出してからの150mは恐らく一番早かったのではないだろうか。

ラスト50mで脚が止まり、上位3頭に差されての4着。

十分に力を出し切り、能力を示した。

使える脚が短い分、スローな展開の府中マイルG1だと、少しキレ負けしてしまうのかも知れない。

5着 トーラスジェミニについて

先行した馬で最先着。やはり調子は良かったのだろう。

さすがに今回の2馬身半差は、どうやっても逆転できていたとは思わない。

競馬にタラレバがないことを承知であえて言わせてもらうが、「もし馬場が渋っていれば…。」

「馬場」や「少しの展開」のあやで、13番人気、単勝153.6倍の馬が馬券内になる可能性がある訳で、これだから競馬は止められない。

6着 カデナについて

スローな展開で展開に恵まれたとは言え、最後方からモノすごい脚(上り3位の脚)で内をスルスルと上がってくる。

残り100m近くで脚があがってしまっての6着。最後は口を開けながら走っており苦しそうではあった。

とは言え、このメンバーで上り3位の6着は立派。

追い切り評価でも、「近走の中では良く見える」旨の記載をしたが、やはり調子は良かったのだろう。

次走も人気がなさそうな馬。どこかで穴を空けてくれそうな臭いがプンプンする。注目しておきたい。

7着 ダノンプレミアムについて

ラスト1Fの勝負どころで、池添騎手がステッキを落としてしまったのが痛かった。

そのせいでラスト1Fはまともに追えず。

走りもバラバラになっていた。

ラスト1Fまでが良かっただけに、このミスが本当に痛かった。

これがなければ掲示板はあったかも知れない。

8着 サリオスについて

最内枠を引きながら、直線は外に出し、グランアレグリアに進路を阻まれジ・エンド。

松山騎手は馬場読みの意識が強く、外が良い馬場で最内枠をひいた時は、少し割り引いて考えたくなる。

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