《2021》天皇賞・春【評価結果】―レース回顧

2021 天皇賞春 青葉賞 追い切り 評価結果 レース回顧
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追い切り評価の結果はいかに?

出走馬は17頭。追い切り動画で確認できた全頭に評価を付け高評価としたのは6頭。うち2頭が馬券内に絡むもともに人気馬。人気薄の高評価馬は軒並み下位に沈み、参考になったとは言いがたい。

パドックからは、「ディープボンド」と「カレンブーケドール」がとても良く見え、これに追い切り高評価馬の「ワールドプレミア」を組み合わせた馬券を買えなくもなかったが、この馬券は筆者の馬券ポリシーに合わず買えなかった。

jamieのファン

jamieはどう買ったのよ?

jamie

メイショウテンゲンが馬券内に来ないとどうしようもない馬券を買っていたよ。パドックからはマカヒキも良く見えたので、これが来ても拾える馬券も追加購入したよ。馬券は外したけど、これがスタイルだから全く悔いはないよ。

着順馬名評価人気
1ワールドプレミアB+3
2ディープボンドA1
3カレンブーケドールB4
4アリストテレスB2
5ウインマリリンB8
6ディアスティマB-7
7ユーキャンスマイルB+5
8マカヒキB12
9ナムラドノヴァンB-11
10オーソリティB-6
11メロディーレーンC16
12ゴーストA14
13オセアグレイトB+9
14メイショウテンゲンA13
15ディバインフォースB10
16シロニイB-17
17ジャコマルC15

レース回顧

勝ち時計3:14.7秒はレコード。ただこれは試行回数の少ない阪神3200mでのもの当然と言えば当然か。

過去に阪神3200mでの施行は27年ぶり。過去に比較対象のレースがないこと、長距離戦でバラつきが多いことから時計の早い遅いについては何とも言えない。

ただ、開催2周目の京都3200mで行われていた天皇賞・春の平均勝ち時計が3:14.8秒であることを考えると、開催12週目(最終週)で14秒台は立派な時計と言えるのではないだろうか。

ペースは、前半1000mが59.8秒、後半1000mが61.3秒。1.5秒前半の方が早いハイペースでレースが行われた。

これをちょうど半分のマイルで区切ってみるとまた景色が違って見える。

前半1600mは1:35.6秒。後半1600mは1:39.9秒。3.5秒前半の方が早い、とてもタフなレースとなった。

このペースを作ったのは、ディアスティマ(坂井瑠)であった。

パドック

ディープボンドは文句なしの好気配。それと変わらず素晴らしく見えたのがカレンブーケドール。後追いでパドック映像が見れる方がいれば是非見てみて欲しい。後肢の踏み込みが素晴らしく本当に素晴らしいパドックであった。

総評

このレースは、上位6頭が強かった。

1着 ワールドプレミアについて

スタート。逃げるディアスティマにジャコマルも譲らず競りかけたことで序盤からペースが早くなる。

これにより縦長の展開となり、1週目のスタンド前(1000m)あたりでは前から7頭目。ただ前には大きなスペース。かなり走りやすい状況になっていた。

この状況に対してウインマリリン(横山武)が黙っていない。1周目のゴール前(1400m)あたりから、ワールドプレミアに蓋をしようと試みるも、福永がそれを許さない。前を走るアリストテレスとのスペースは2馬身ほどあったが、このスペースには誰もいれないという福永騎手の意思を感じた。

ワールドプレミアが息を入れたのは、2周目の2角~向こう正面の400m程度。ここでは逃げるディアスティマも息を入れており息を入れたタイミングはほぼ同じだったが、この区間でディアスティマが13.1-12.6秒だったのに対して、ワールドプレミアは恐らく12.6-12.6秒とくらいだろうか。互いに息を入れた区間ではあったがジワッと前との差を詰める。

2周目の3角手前(残り1200m)あたりからウインマリリンが再びまくり気味に仕掛けてきたため、ワールドプレミアもこの時点からのロングスパート。

恐らくこの馬が最速ラップを踏んだのは、3角と4角の中間地点(残り800m)~直線にかかる辺り(残り400m)。この区間では11.7-11.7秒くらいで走っているだろうか。

結局ウインマリリンはワールドプレミアを目標とするも、馬体を一度も並べることができず、4角回った時点でワールドプレミアには競り落とされることに。

直線向いた時点で、前を走るアリストテレスと馬体を並べ、2馬身前には懸命にムチを振るうディープボンド(和田)。

直線早々でアリストテレスを競り落とすと、前を走るディープボンドを捕らえにかかる。

ラスト1F(坂下)で馬体が並ぶと、手前を替えて2着ディープボンドに3/4馬身差つけての優勝。

坂下からの手前替えが効いた。

上り3F時計は勿論1位だが、2位のディープボンドとは0.4秒差付けており、最後の踏ん張りは抜けた強さを見せた。

暫くは、3000m超のレースおよびタフなレース展開においては、この馬とディープボンドの時代が続くかも知れない。

2着 ディープボンドについて

シロニイ(松若)の頑張りにより、終始外を走ることに。

結果論となるが、ワールドプレミアとの着は3/4馬身。これがなければ(もう少し内目を走ることができれば)、結果は変わっていた可能性はある。

スパートを開始したのはペースがあがったラスト6F~5Fあたり。

ディアスティマ、カレンブーケドールよりも早めに追い出しを開始し、正直直線向いた時点では、前を差し切ることは難しいと思ったが、この2頭を差し切るのだから、もの凄いスタミナと勝負根性だ。

高い心肺機能をトビの大きい馬でスムーズに走れること、タフなレース展開になることが、この馬の好走条件かも知れない。

3着 カレンブーケドールについて

カレンブーケドールのパドック映像が見れる方は是非見てみて欲しい。本当に素晴らしい後肢の踏み込みであった。

逃げるディアスティマに終始ついて行き、4角で並び掛け、これを競り落とすも、ラスト1Fで脚があがってしまい、ディープボンド、ワールドプレミアに交わされての3着。

前を走るディアスティマを早めに捕らえにいったため、ラスト1Fでの失速は仕方ないか。

牝馬で初の56㎏を背負ってのこの結果は立派の一言。

これまで15戦して2勝しかしておらず、重賞未勝利の馬なのだが、掲示板を外したことがなく、どこの競馬場でも常に安定した走りをしてくれる馬。勝ちきれないというよりかは勝つことに執着していないようにも思える。

是非、G1タイトルを獲らせてあげたい馬の1頭だ。

4着 アリストテレスについて

パドックで発汗が見られ、返し馬でも少しかかり気味であったが、レースでは落ち着いた走り。

道中も前を走る5頭から少し離れてリラックスして追走できていた。

最後は、ワールドプレミア、ディープボンドには力負け。

菊花賞でコントレイルに迫る2着もあり人気していたが、ワールドプレミア、ディープボンドには完全に力負け。

この距離やタフなレース展開では買いづらい馬となった。距離が少し長いだろうか。

この馬が輝ける場所はどこだろうか?

これについては、過去のレース映像等を振り返りながら、もう少し時間をかけて見極める必要がありそうだ。

5着 ウインマリリンについて

外枠発走から、内ラチを求めて、ワールドプレミアの前のスペースにポジションを求めるも、ワールドプレミアにそれを阻まれ苦しい競馬。最後まで外目を走らされての5着掲示板は立派。

この馬も牝馬で、前走からの斤量増は+3㎏。カレンブーケドールは、前走からの斤量増は+2㎏であったことを考えると、カレンブーケドールと枠順が逆だったらどうなっていたか分からない。

上記仮説は、完全にタラレバであるが、カレンブーケドールとの能力差はそれほど感じない。

今後も注目したい。

6着 ディアスティマについて

代打騎乗の坂井瑠星騎手が良い騎乗をした。

松籟ステークスを強い勝ち方をしており穴人気していた馬。

今回も、松籟ステークスと同じように「序盤飛ばして」、「中盤緩めて」、「後半ロングスパート」という走り。

松籟ステークスと違っていた点は、「序盤の早いペースが長い間続いたこと」だろうか。松籟ステークスと比べると前半タフな展開だった。

とは言え、4角まではこの馬が手応え十分に回ってきており、高い長距離適正を示していた。

今後も長距離戦においては、常に警戒すべき馬の1頭だろう。注目したい。

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