追い切り評価の結果はいかに?
jamie、今週の評価結果はどうだった?
出走17頭中、5頭を高評価としたよ。
【A】2頭、【B+】3頭だっただね。馬券内に2頭来てるやん。
ありがとう。人気馬だったけど、参考になった人がいると嬉しいね。
でも、jamieは外してるな。これ。
ご明察。僕は人気薄の高評価馬から行くことが多いってバレてるね…。
着順 | 馬名 | 評価 | 人気 |
---|---|---|---|
1 | グランアレグリア | A | 1 |
2 | インディチャンプ | B+ | 3 |
3 | アドマイヤマーズ | B | 5 |
4 | スカーレットカラー | B- | 13 |
5 | サリオス | B- | 2 |
6 | ヴァンドギャルド | B | 8 |
7 | ペルシアンナイト | B+ | 11 |
8 | レシステンシア | A | 4 |
9 | ベステンダンク | B | 16 |
10 | サウンドキアラ | B+ | 7 |
11 | メイケイダイハード | B- | 15 |
12 | アウィルアウェイ | C | 14 |
13 | ケイアイノーテック | B | 10 |
14 | タイセイビジョン | C | 12 |
15 | ラウダシオン | B | 6 |
16 | ブラックムーン | C | 17 |
17 | カツジ | B+ | 9 |
レース回顧
阪神芝1600mは良いコースなのだが、以外にも古馬重賞では阪神牝馬Sしか使われておらず、他は3歳重賞ばかり。
阪神芝1600mで行われる重賞レース
- 朝日杯FS
- 阪神牝馬S
- 桜花賞
- アーリントンC
- チューリップ賞
そのため比較が難しいが、勝ち時計1:32.0秒は文句なしに優秀。
2017年の米子Sでブラックムーンが叩き出したレコード1:31.9秒に0.1秒届かなかっただけである。
マイルCSのペースは、前半4Fが46.9秒、後半45.1秒。前後半差1.8秒のスローペース。
このペースを作ったのは、レシステンシア(北村友)であった。
このレースは、レシステンシアがどのようなペースで走るかが大きなポイントの一つであったが、レシステンシアが刻んだ前半4Fのラップは、阪神JFの45.5秒よりも1.4秒遅いものであった。
阪神JFのペース:前半4Fが45.5秒、後半4Fが47.2秒。前後半差1.7秒のハイペース。
本開催の阪神馬場は1:31秒台の決着も想定される高速馬場。仮に1:32.0秒を決着タイムと仮定しても、前半4Fを阪神JFと同じ45.5秒で走り、後半46.5秒で走ると、この時計が出せる計算が成り立つ訳で、北村友一騎手は少し弱気な競馬をしたと言わざるを得ない。
この馬の状態と、2歳時から成長を考えると、後半4Fは阪神JFの時より0.7秒(47.2秒-46.5秒=0.7秒)は早く走れると信じて乗ってほしかったです。
また以外かも知れないが、スタートで最も後手をひいたのはレシステンシアであった。これによりスタート直後の数完歩は北村友騎手が追って(脚を使って)ハナを取りに行っている。厳しいことを言うかも知れないが、北村友騎手はスタートで集中しなさ過ぎ。もう少し集中すべきというのが正直な感想だ。
筆者としては、阪神JFのよう時のようにハイペースで逃げた方が良いのではと考えていたため、筆者よりの主張を中心とした騎手批判めいた記載となったが、実際のレースは筆者の意に反してスローペース。
やはり一つの疑問が解消できない。北村友騎手は今回どのようなレースをしようとしていたのかというところ。
- 北村友騎手は意図的にスローペースをチョイスしたのか?
- その理由として、終いのキレ味に自信を付けており、スローからの瞬発力勝負でも勝算があると考えていたためか?
- スタートの出遅れが影響し、途中で作戦を変えたのか?
- ハイペースで引っ張っていると勘違いしていたのか?
- 今後のこの馬のことを考えての競馬だったのか?
- 陣営からの指示だったのか?
北村友騎手のレース後のコメントも確認したが、確かなことは分からなかった。
いずれにせよ、事実として分かることは、今回レシステンシアが刻んだラップは阪神JFの時とは全く異なるペースで走り、阪神JFの時より前半4Fを1.4秒遅いペースで走ったということだけだ。
パドック
パドックでは、レシステンシアがパドックの外目を堂々と周回。躓くシーンも見られたがもっとも調子が良く見えた。次点はサリオス。クビを大きく振り大きく力強い歩様。活気十分に流石の歩様だった。穴馬として面白いと思ったのが、3.ケイアイノーテックと11.スカーレットカラー。結果的にスカーレットカラーは4着に食い込んだ訳で、パドックを見ない人も(見れない人)もいるかも知れないが、筆者はパドックは必ず見たい人だ。なぜなら、パドックから拾った穴馬が好走するケースを筆者自身何度も経験しているためだ。
だからパドックを見ることを止められないんですよね~
1着 グランアレグリアについて
スタートからの最序盤は想定よりも前。5番手であった。スローなペースを楽に追走。直線ではインディチャンプ(福永)にブロックされ外に出すことができない。進路が確保できたのは急坂を上りだしている残り150mから。
この馬のギアチェンジは異次元。言葉では説明しづらい。
人間に置き換えても分かると思うが、坂の途中から急激にダッシュするのは辛い。それをこの馬は、残り150mしかないところから、1馬身半前を行くインディチャンプを瞬時に交わし、1馬身差を付けての完勝。
適切な言葉が見つからず、本当に凄いとしか言いようがない脚であった。
まともに追えていれば1:31秒台のレコードを叩き出していたことだろう。
2着 インディチャンプについて
Twitterでもコメントしたが、インディチャンプとアドマイヤマーズの2頭については力を出し切っての敗戦。悔いはないだろう。特に2着インディチャンプ(福永)騎手は、序盤からグランアレグリア(ルメール)をマークしながら、直線で外の進路をブロックする好騎乗。完璧に乗っていた。ブロックした相手が並みの馬なら逆転されることはなかっただろうが、今回は相手が悪かった。
3着 アドマイヤマーズについて
スタートを決め好位3番手で競馬を進め、勝負どころの4角では内から3列目で先頭に並び掛ける。最後の直線ではレシステンシアとインディチャンプらとの叩き合い。内にいるレシステンシアを制するも、外のインディチャンプには力負け。先行した馬の中では唯一33秒台の上り3F時計33.6秒(6位)を繰り出すも、2着インディチャンプにクビ差届かずの3着となった。負けて強しの内容。まだ4歳牡馬。これからのマイル界を引っ張っていってほしい。
しかし川田騎手の追い方は本当に格好が良い。川田騎手の懸命の追いで3着となったものの、川田騎手でなければこの着順に残せなかったのではないだろうか。少しひいき目が入っているかも知れないが、そう思った。この馬は川田騎手とは手が合いそうだ。
4着 スカーレットカラーについて
筆者はレース後に知ったが、この馬はここが引退レースであった。岩田騎手は恐らくこのことを知っていたのかも知れない。勝ちたいという意思が強く感じられたレース内容であった。
キレ味が持ち味の馬を、岩田騎手が先行させる。外目の枠から強引にインの好位のポジションを積極的に取りに行く。
中盤でも前から3列目をキープするため多少追いつつ追走。
最後の直線は、(これは岩田騎手の作戦だったのだろう)得意のイン突き。
上り3F時計33.3秒(5位タイ)を繰り出すも、3着アドマイヤマーズに1馬身届かずの4着となった。
脚を溜めて最後に爆発させるのがこの馬のいつものスタイル。今回はそのスタイルを崩してでも勝ちに行く姿勢を感じた。パドックでも調子が良さそうに見え、実際に調子も良かったのだろう。「この馬はG1級の能力がある。G1馬にしてあげたい。」そんな岩田騎手の心の声が聞こえてきそうな魂の騎乗であった。
マイル戦の早い流れでも好位追走できるスピードがあることを、奇しくも引退レースで見せることとなってしまった。
彼女の仔らに、母が成し得なかったG1戴冠の夢を託したい。
5着 サリオスについて
サリオスをはじめとする8枠の3頭(15.ペルシアンナイト、16.ヴァンドギャルド、17.サリオス)はみな強い競馬をしたが、枠順に泣かされた。
8枠馬3頭の上り3F時計は以下のとおり。
- 5着 サリオス 33.1秒(クビ差)
- 6着 ヴァンドギャルド 33.3秒(1/2差)
- 7着 ペルシアンナイト 33.2秒(3/4差)
()内の着差は、1つ前の着順との差。
このレースは内枠各馬が好スタートから先行する形。スローペースにより馬群はばらけず、外枠の馬は終始外を走らされる形に。
サリオスは、終始外目を追走から、最後の直線で大外(厳密には外から2頭目)に出し、上り最速となる33.1秒(1位)を繰り出すも勝ち馬に0.4秒差届かずの5着。枠順が変われば、インディチャンプとの1馬身半差はどうにかなっていたかも知れない。そう思える最後の脚であった。(グランアレグリアは前述のとおり、まともに追えておらず、これには流石に敵わなかったかも知れない。)
6着 ヴァンドギャルドについて
直線でもう少し早い脚があれば…。グランアレグリアの進路をブロックできていたかも知れない。6着という地味な結果も、人気以上の強さは見せた。まだ4歳牡馬。今のマイル界には強い馬がたくさんいるが、この馬も今後のマイル界を引っ張っていく存在になるのではないだろうか。現状G1では足りない印象があるかもだが、枠順を考慮すると良く頑張った。追い切りではとても良い動きをする馬。今後も注目したい。
7着 ペルシアンナイトについて
年齢や外枠が嫌われてのものだろうか。不当な低評価。フットワークの大きい馬であるため、外枠からだと今回のような競馬とならざるを得なかった。最終追い切りは良く見えプラス評価としたが、上り3F時計は、グランアレグリア、インディチャンプと同じ33.2秒(2位タイ)という優れたもの。やはり調子は良かったのだろう。また、今後も不当に低い評価が下されそうな雰囲気も出てきた。またどこかで1発穴をあけてくれそうな予感もする。注視したい。