《2025》エリザベス女王杯【最終追い切り】調教評価

エリザベス女王杯 追い切り 調教評価
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本記事は、2025年11月16日(日)に京都競馬場で行われる『エリザベス女王杯(G1)芝2200m(定量)』の最終追い切り評価記事です。

出走馬は16頭。追い切り動画で確認できた全頭の追い切り評価となります。

目次

A評価

オーロラエックス

大きな四肢の可動域から繰り出される、柔らかなフットワークが印象的です。後肢もしなやかなバネのように地面を優しく掴み、重心の移動に一切の無駄がありません。

中2週のため追い切り映像はこの1本だけでしたが、その限られた中でも天性の資質がしっかりと伝わってきます。かつて体質面で苦労した馬が、中2週でG1に挑戦できるようになったこと自体が、大きな成長の証と言えるでしょう。

この馬はまさに“ダイヤの原石”。磨けばまだ光る余白を残しつつ、すでに完成度の高さを感じさせる一頭です。ここで一気に才能が開花しても、まったく不思議ではありません。

B+評価

レガレイラ

力みの少ないフットワークから、加速時には“ワープ”するかのような推進力を生み出します。体の使い方のすべてが高いレベルにあり、特に後肢で地面を捉える質の高さは群を抜いています。一時はこの馬らしい輝きが薄れた時期もありましたが、今回は今年でも屈指の出来。動きの端々に、本来のしなやかさと鋭さが戻っています。

その他注目馬

ボンドガール

1週前の動きが圧巻で、走りのバネ感・脚元の力感・四肢の回転の滑らかさ、いずれもこれまでで一番と言える仕上がりでした。最終追いは輸送を考慮して坂路でサラッと流す程度でしたが、それでも状態の良さは十分に伝わります。重賞で2着7回という安定した実績を持ちながら、近走の着順や鞍上変更で評価を落としていますが、調教から受ける印象はむしろ上向き。本来のしなやかさと推進力が戻っており、ここでも力を発揮できる態勢にあると見ています。総じて“一段階ギアが上がった”と高く評価したい一頭です。

ヴェルミセル

重心の低い走りで、クビを柔らかく使いながら四肢をしなやかに伸ばせており、可動域は十分。後肢のスナップもよく利いていて、直線の伸びやかさとキレ味が際立っています。レースでは後方から運ぶ形になりそうで展開に左右される面はありますが、終いの脚は確実に使ってきそうです。少なくとも状態面だけなら、この組の中でも上位の一頭です。

ライラック

2週続けて同じ相手との併せ馬。1週前はしっかりと負荷をかけて相手を圧倒し、最終追いでは輸送を見据えて抑え気味の内容でしたが、それでも抑えきれないほどの手応えを示しました。重心が低い走りはこの馬の持ち味ですが、今回は後肢の蹴りに力強さが戻り、動き全体に溌剌さが復活。6歳馬ながら、年齢を感じさせない活気に満ちています。

ステレンボッシュ

古馬になってトモがしっかりし、馬体の充実は明らか。結果こそ伴っていませんが、動きだけを見れば依然として一級品です。1週前に完封した同じ相手に最終追いで遅れましたが、大きく追走してのもので、内容自体はむしろ余裕すら感じさせます。フォームのまとまりは良く、体の使い方にもスムーズさが戻ってきました。唯一、終いの伸びに“もうひと押し”欲しい点だけが引っかかりますが、全体としては雰囲気の良さが際立ちます。総合的に見ても、ここは上位に置いておきたい一頭です。

サフィラ

1週前はCWでの単走追い。クビの使い方がとても上手で、繋ぎも滑らかに返しながら、推進力を前へと素直に伝える走りができていました。欲を言えば、トモにもう少しだけ力感が伴えば理想的ですが、フォーム自体は安定しており上々の内容です。最終追いの坂路でも、その良さはしっかり継続。“追い切り”だけの評価なら、最上位人気馬と比べても遜色のないデキ と言ってよく、ここへ向けて順調に仕上がっている印象です。

エリカエクスプレス

3歳牝馬の中では、この馬が最上位評価になるかもしれません。2週続けて栗東坂路で単走追いでしたが、最終追いでひとつギアを上げてきた点が好印象。集中力が高く、活気も十分で、若い馬らしい良い勢いがあります。

今回のエリザベス女王杯は、逃げ・先行勢が薄く、前へ行く明確な馬は本馬くらい。そのうえ鞍上が武豊騎手となれば、誰も無理に絡みにいく騎手はいないはず。唯一、C.デムーロ騎手が“忖度なく行ける存在”ですが、それでも展開の主導権はエリカが握る形になりやすいでしょう。追い切りの良さに加え、展開面の恩恵も大きい一頭。馬自身の状態とレースの構図がピタリと噛み合う可能性があります。

パラディレーヌ

2週続けて坂路で単走追い。頭の位置が常に体の中心に収まり、軸をぶらさず真っ直ぐに登坂できています。いつも通りの調整パターンで、内容としては平行線ですが、動き自体は溌剌としており好調キープの印象です。大きく上昇したわけではないものの、安定感のあるこの馬らしい走りがしっかりできています。

マイナス評価とした人気馬について

相対評価で割り引きとなった上位人気馬についてコメントします。

リンクスティップ

1週前はC.デムーロ騎手騎乗で追われ、ラスト1F11.2秒。古馬1勝クラスの相手を2馬身半突き放す迫力こそありましたが、相手は格下。本馬自身は“馬なりで11秒台、追えば10秒台も出せる”タイプであり、この内容が過度に評価されての上位人気だとすると、やや過剰人気の印象です。最終追いの坂路は、頭の高さや手前替えの不器用さがいつも通り出ており、動きにもう一段のまとまりが欲しかったところ。総合すると、現在の人気に見合う“抜けた良さ”までは感じられず、相対評価では割り引きとしました。

ココナッツブラウン

2週続けて併せ馬を消化し、気性面での心配はありません。ただ、肩まわりにもう少し柔らかさが欲しい点が気になります。1週前は馬なりで相手を寄せ付けない内容でしたが、左手前でのストライドがやや小さく、可動域に伸びがありませんでした。最終追いの坂路でも、左手前に替わろうとしながらスムーズに切り替えられず、フォームがやや乱れ気味。このあたりは、現状の“体の使い方の硬さ”を象徴しているように映ります。総合すると、動きの質という観点では上位人気ほどの強調材料に乏しく、今回は割り引き評価としています。

追い切り評価(まとめ)

枠番馬番馬名性齢斤量騎手最終1週前
11パラディレーヌ牝354.0岩田望BB
12ステレンボッシュ牝456.0ルメールBB
23シンリョクカ牝556.0木幡初B-B-
24カナテープ牝656.0レーンBB-
35サフィラ牝456.0西村淳BB
36エリカエクスプレス牝354.0武豊BB-
47レガレイラ牝456.0戸崎B+B
48ヴェルミセル牝556.0鮫島BB+
59ボンドガール牝456.0津村BA
510セキトバイースト牝456.0浜中BB-
611フェアエールング牝556.0丹内B-C
612ライラック牝656.0藤岡佑BB+
713ココナッツブラウン牝556.0北村友B-B
714ケリフレッドアスク牝354.0岩田康B-B-
815オーロラエックス牝456.0松山A
816リンクスティップ牝354.0C.デムB-B+

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