2022年8月14日(日)に小倉競馬場で行われる『小倉記念(G3)芝2000m(ハンデ)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は16頭。追い切り動画で確認できた15頭の追い切り評価となります。
- ヒュミドール
アーデントリー 54.0 【C】
栗東坂路単走。馬なり。
川村厩舎なので日曜日が本追い切り。映像のあった水曜日追いはとても軽い内容。鶴クビではあったものの気合乗りは薄く、ダラッとした走り。馬場のやや植え込み側に入るも、最後はラチ側まで流れていた。中京記念から中2週のローテーションとは言え、馬に覇気なく評価できない。
カテドラル 57.0 【C】
栗東CW単走。馬なり⑧
団野騎手が騎乗。馬体がガレて映る。良い時は馬体をふっくら見せ、重心の低いフットワークで脚の回転鋭く走る馬だが、この最終追い切りは、手前を替えることなく右手前一本で走っており、上体は高め。首筋から発汗も見られ、いつもの脚の鋭さがない。評価できない。
夏場における中2週での重賞連戦はそんなに簡単なものではないと思います。前走、中京記念組は一頭を除いて総じて割引きです。
カデナ 57.5 【B-】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
馬場の真ん中ややラチ側に入ってくる。直線向いて手前を替えた際、後肢が流れて真っ直ぐ走れなかった点は割引き。更には、残り30mで手前を戻してしまい失速した点も割引き。【C】評価でも良いのだが、同じ中京記念からの中2週となるアーデントリーよりかは活気がある。一つだけ評価を上げた。
ジェラルディーナ 54.0 【B-】
栗東CW併せ。馬なり⑨
福永騎手が騎乗。2頭併せの外。レースで先行させるつもりなのだろうか。前受けするカタチの併せ馬。1馬身前に出た状態から、軽く追う相手の追撃をアタマ差凌ぐという内容。以前と比べて折り合いは付いているが、動きのキレは平凡。終いの時計はソコソコしっかりしているものの、高い評価は与えづらい。評価は割引いた。
併せた内の相手は、古馬OP馬のラウダシオンです。一瞬のキレを活かすタイプの馬の割には、そのキレ味が感じられない内容でした。斎藤崇厩舎が、ロングスパートになりやすい小倉を意識して、2週続けて「前受け」の追い切り内容を選択した可能性はあります。
シフルマン 56.0 【B+】
栗東CW単走。G前軽く促す⑦
リラックスした走りであったが、クビを使って適度な気合乗り。四肢の回転がとても綺麗な馬で、スムーズでなめらか。クビと脚の連動性も見事。しっかり地面を掴んで前に推進する走りができている。高く評価したい。
サマージョッキーズシリーズで2位に付けている西村淳騎手が騎乗というのも何か心強さを覚えます。
ショウナンバルディ 57.0 【B-】
栗東坂路単走。馬なり。
馬場の真ん中ややラチ沿いを登坂。序盤は顔を少し左に向けていた点は割引きも、ラスト1Fからは馬自ら顔を真っ直ぐ向けてパワフルに駆けた。上体が高いのはいつものこと。これは気にならないが、肩口から僅かな発汗が見られた点は少し気になるところ。評価は割引いた。
この馬は調子が良い時はパドックでよく見せる馬です。パドックで取捨を決めたいと思います。
スーパーフェザー 54.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
川須騎手が騎乗。馬場の真ん中やや植え込み側を登坂。この馬も中京記念(9着)から中2週の臨戦となるが、土曜日にCWでまぁまぁしっかり追われてからの、この坂路での最終追い切り。前肢を高々を上げ活気十分の走り。ラスト1Fで豪快に手前を替えて鋭く脚を伸ばした。ラスト1Fだけで前区間から1.1秒加速できた脚を評価したい。
7歳馬ですが馬は元気一杯です。中京記念からの臨戦組の中ではもっと良く映ります。【B】の中では最上位です。
タガノディアマンテ 56.0 【B-】
栗東坂路単走。馬なり。
馬場の真ん中を登坂。キビキビとしたフットワークで、ムジカと似たような追い切り内容であったが、大きく異なるのは真っ直ぐ走れなかった点。時計だけ見ると綺麗な加速ラップが踏めているが、映像では、ラスト1Fから左後肢の蹴りが弱くなり左に斜行。馬もバランスを保とうと最後は顔を右に向けていた。決して悪い訳ではないものの、今一つ魅かれない走り。評価は割引いた。
ダブルシャープ 56.0 【B】
栗東坂路単走。G前強め。
赤と白の染め分け帽。騎手候補生が騎乗。終い重点の内容。序盤、右前肢を外を回す走り割引き。ラスト1Fで鞍上に扶助され手前を替えてからは、なかなか迫力ある動き。鞍上の気持ちの良い追い方もあり、ゴールに向けて鋭く脚を伸ばした。雑なフォームで決してプラスにならないものの、終いの集中力は評価できる。据え置いた。
騎乗していたのは、恐らくは競馬学校の39期生の女性の方なのですが名前が分かりません。馬の動きよりも、川田騎手の追い方に似たカッコ良い追い方に目がいきます。川田騎手を意識しているのではないでしょうか。今後も注目したいと思います。
ヒンドゥタイムズ 56.5 【B-】
栗東CW併せ。馬なり⑧
C.ホー騎手が騎乗。2頭併せの内。前を2馬身追走から直線で馬体を並べる。口が半開きで舌がハミを越しそうになっている。相手を気にする走りで自身の走りに集中できていない点は大きく割引き。また、直線で右手前一本だった点も割引き。脚元の力感も薄く、力なくクビ差遅れ。評価しづらい。
併せた相手は古馬OP馬のララクリスティーヌです。1週前は同レースに出走するジェラルディーナと併せて2馬身追走から併入です。1週前も最終追い切りと同じような走りでしたが、これを交わし切れあかったジェラルディーナはやはりそれほど高い評価ができません。
ピースオブエイト 53.0 【B】
栗東CW併せ。馬なり⑧
2頭併せの内。前を2馬身追走しコーナーを回ってくる。舌がハミを越していた点は割引き。遊びながらも併せた相手と余力十分に併入。四肢を大きく広げて走れている。評価は据え置いた。
併せた外の相手は古馬3勝クラスのプリュムドールです。ジェラルディーナーと走りのタイプが似ており、この馬も一瞬のキレを活かすタイプなのかも知れません。3連勝で毎日杯を制した馬で能力高いとは思いますが、小倉の2000mが合うかは分かりません。ただ53㎏は魅力です。
プリマヴィスタ 53.0 【B-】
栗東坂路併せ。馬なり。
馬の多い時間帯での追い切り。びっしり馬体を並べて登坂してくる。右手前一本の走りも、集中した走り。併せた相手には1馬身先着も、この馬自身はラスト1Fで0.3秒の失速。これは併せた相手が弱かった。全体としては脚元の力感薄く、こじんまりとした走り。この評価となる。
併せた相手は、3歳未勝利のグローレジェンドです。
マリアエレーナ 54.0 【A】
栗東CW単走。馬なり⑨
抑えの効いたフットワークの中に弾力性ある走り。柔らかな関節がこの走りを実現させている。手前替え流麗に、リラックスして四肢を大きく広げての走り。決して強い内容ではないものの、走りの質の高さはここに入ると少し抜けている。人気かもだが高く評価したい。
1週前はCWで追い切られました。ここでも滞空時間の長い弾力性あるフットワーク。四肢を綺麗に回転させ身体全身を使って走れています。通ったコースはやや内目でしたが、それを考慮しても上々の時計です。間違いなく状態は良さそうです。
ムジカ 51.0 【B+】
栗東坂路単走。馬なり。
前後の脚をまっすぐ前に出し、真っ直ぐな走り。体幹のブレもほぼなく、馬場の真ん中ややラチ側を真一文字に駆けた。ラスト1Fは0.1秒だけ失速も、鞍上は持ったままで完全馬なり。最後までキビキビとした走りで好調さ見て取れる動き。
1週前のCW追いの映像はありませんでしたが、時計も優秀です。かなり面白いと感じる一頭で【A】とするか迷いました。【B+】の中では最上位です。
モズナガレボシ 55.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
馬場のラチ側を登坂。いつものモズナガレボシ。いつも安定したフットワークで、いつも集中して走っており、いつも良く見えます。この日もいつものモズナガレボシ。時計は遅いも、集中してしっかりとした加速ラップを踏んた。
一瞬のキレを活かすタイプの馬ではなく、長くジリジリ脚を伸ばすタイプです。馬場も少し時計がかかる方が良いかも知れません。