2022年7月24日(日)に小倉競馬場で行われる『中京記念(G3)芝1800m(ハンデ)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は16頭。追い切り動画で確認できた15頭の追い切り評価となります。
- シャーレイポピー
1週前の追い切り映像だけがありました。1週前追い切りの評価は【A】です。最終追い切りは。坂路で綺麗な加速ラップ。軽ハンデ馬で注意したい一頭です。
アーデントリー 54.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
馬場の真ん中やや植え込み側に入ってくる。左手前に替わってから、トモが流れ、外ラチ沿いを頼るようにじわじわと左に斜行した点は割引も、耳を外に向けリラックスしながらも鶴クビで集中した走り。クビの角度も良い。重心は終始低く保たれており、ずっしりとしたフットワークでありながら脚捌き軽やか。決して目立ちはしないものの、とても爽やかに走れている。
川村厩舎は早い時計を出さない厩舎です。時計は気にしなくて良いでしょう。動きは良く、真っ直ぐ走れていればプラスにしていた一頭です。【B】の中では最上位です。
ヴァリアメンテ 54.0 【A】
栗東CW単走。G前軽仕掛け⑧
序盤から弾力性十分のフットワーク。走りが決して軽いという訳ではなく、前肢でしっかり地面を叩く力強い走り。直線向いて手前を替えると馬自らアタマを下げジワジワっと加速。鞍上がそれに呼応するかのようにハミを取らせるとクビを使って大きな走りに。活気十分にしっかり地面を捕らえて走れている。高く評価したい。
1週前は、岩田望騎手が騎乗し同じくCWでの追い切りでした。仕掛けてからの反応良く、3F目から2F目で2.3秒加速。ラスト1Fは11.1秒と舞台適正の高さ感じる追い切り内容。また先週の1週間だけで4本の追い切りと乗り込み量も豊富です。
カイザーミノル 56.0 【B-】
栗東CW単走。馬なり⑥
横山典騎手が騎乗。1週前にCWでしっかり追っており、最終追い切りは軽めの内容。馬体がガレて映り、こじんまりとしたと動き。最後まで手前を替えることなく左手前一本の走り。軽かったとは言え、動きに覇気なく評価しづらい。
映像はありませんでしたが、1週前に、横山典騎手が騎乗し、CWで6F、79.2秒という早い時計を出しています。ただ馬体重を減らし続けている馬で、前走は440㎏台です。映像からは馬体が回復しているようには思えませんでした。人気馬の中ではもっとも割り引きたい一頭です。
カテドラル 57.0 【B+】
栗東CW単走。馬なり⑦
団野騎手が騎乗。元々ピッチ気味に走る馬だが、今回も小気味の良いフットワーク。6歳となり走りに円熟味が増し大人びた印象。前肢の掻き込みは柔らかく、キビキビとした中に、程よい間を感じる走り。去年までの忙しなさが無くなり余裕感じる走り。後肢の蹴りに対する前肢の連動性も見事。ハンデは背負うが高く評価したい。
元々、CWと坂路の併用で乗り込まれることの多い馬でしたが、最終追い切りは必ず坂路でした。今回はCWです。これは2019年1月の京成杯以来。ただ今回も坂路→CWの併用仕上げ。この最終追い切り場所の変化は、全く問題ないと考えます。
カデナ 57.5 【B-】
栗東坂路単走。G前仕掛け。
今村聖奈騎手が騎乗。ラチ沿いを登坂。聖奈騎手が騎乗していたこともあってか、序盤から良い雰囲気。手前をカチッと替え、活気十分に登坂してくる。ただラスト1Fから手応えが怪しくなり、聖奈騎手が肩ステッキを2度3度入れるも反応を見せず、力なく失速。序盤から飛ばしたこともあったとは思うが、いくら全体時計が早いとは言え、ラスト1Fで1.1秒の失速は評価しづらい。
聖奈騎手がどう乗るかに注目です。追い切り内容からは逃げを打ちそうにも思えますが、どうでしょう。私は差して来ると思います。
コルテジア 56.0 【B+】
栗東CW単走。馬なり⑥
松山騎手が騎乗。重心を低く保ち、地に脚ついた安定感抜群のフットワーク。直線で左手前に替わってから少し走りが窮屈になっていたが、これは手前変換のタイミングが悪かったため。1週前はスムーズな手前変換をしており問題ないだろう。余力十分に長く脚を使えている。走法からも荒れた最終週の小倉馬場は合いそう。プラスに評価したい。
1週前もCWコースでの併せ馬でした。こちらが本追い切りでしょう。併せた相手が2歳未勝利馬のレゾルシオンだったとは言え、これを全く寄せ付けない走りで、3馬身半追走から難なく2馬身先着です。評価したいのは、3F目から2F目で2.6秒加速しながらも、ラスト1Fを11.2秒で走れている点。この馬も舞台適正は高そうです。
スーパーフェザー 54.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
ラチ沿いを登坂。道中、手前を上手く替えられなかった点は割引きも、体重の軽い騎手候補生が騎乗していたとは言え、ラスト1Fで豪快に手前を替えてからのキレと迫力は十分。活気も十分で、7歳にして元気いっぱいの走り。1週前はダブルシャープに2馬身突き放され、見栄えは悪かったものの、4馬身以上追走してのものであり本馬の方が時計は出ていた。評価したいのは、1週前にコーナーをしっかり加速しながら回れていた点。相対評価でこの評価とした。
騎乗していたのは39期生の女性の方だとは思いますが、誰かは分かりませんでした。なかなか雰囲気ある騎乗フォームをしています。注目しておきたいと思います。
ダブルシャープ 56.0 【B-】
栗東坂路単走。馬なり。
渡辺薫調教師が騎乗。前を走るスーパーフェザーを大きく追走しながら登坂。前肢が外を回っておりロスの多い走り。ラスト1Fで手前を替えてしっかり伸びてはいたが、時計は遅く当たり前と言えば、当たり前の伸び。1週前はスーパーフェザーを2馬身突き放し悪くないように思えたが、総合的に判断すると、この評価が妥当となる。
渡辺薫彦厩舎はスーパーフェザーと本馬の2頭出しです。スーパーフェザーには騎手候補生が騎乗し、本馬には調教師自らが騎乗です。同じ7歳馬。師としては、どちらの方に期待を寄せているかは気になります。
ファルコニア 56.0 【B+】
栗東坂路単走。G前軽仕掛け。
ラチ沿いを登坂。直線に入ってすぐの残り400mで左手前に替わるも、少しアタマが高く、やや顔を右に背けながらの走り。残り100mから鞍上が軽く仕掛けると右手前に戻してグイグイ加速。軽く仕掛けはしたものの、余力十分の内容で、馬体をふっくら見せ脚元パワフルに走れている。人気を承知で評価したい。
気になった点は右手前の走りの方がよく見えた点です。ただ手前替えは極めてスムーズでスピードは殺していません。1週前も手前をコロコロ替えていましたが加速し続けていました。寧ろ器用な馬という印象です。川田騎手なら、問題なく乗りこなしてくれるでしょう。
ベステンダンク 56.0 【C】
栗東坂路単走。馬なり。
馬場の真ん中やや植え込み側に入ってくる。淡々と一定のラップで手前を替えることなく右手前一本で登坂。脚元の力感薄く、中間の内容もモノ足りない。この評価となる。
ベレヌス 55.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
1週前にCWで猛時計を出しており、最終追い切り坂路でサラリというイメージだったのだろう。ただ残念ながら、最終追い切りは、かなり入れ込みながらの走り。映像は直線半ばのものであったが、アタマを上げながら走っており、クビ筋に僅かな発汗も見られた。ただ脚元は力強く、残り100mで左手前に替えて最後まで脚色は確かだった。評価は据え置いた。
映像はありませんでしたが、1週前は西村淳騎手が騎乗しCWで77.9秒の猛時計です。この時計は人気のミスニューヨークを上回るもので、無視はできません。最も注意すべき一頭という認識です。
ミスニューヨーク 54.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
この馬も1週前追い切りが本追い切りで、最終追い切りは坂路でサラリ。ただ内容は少し残念な内容。馬場の真ん中やや植え込み側に入ってくる。アタマの位置が悪く、終始右前肢の上。また後肢の蹴り出す方向も悪く、じんわりと左に斜行しながらの走り。軽めであったとは言え、さすがに評価しづらい内容。1週前が良かったためオマケの【B】評価とした。
1週前は、M.デムーロ騎手が騎乗してCWで追い切られました。踏んだラップは少しチグハグでしたが、好時計で素晴らしい動きでした。本来は坂路でも唸るような走りを見せてくれる馬なだけに、少し残念だったというのが正直な感想です。ただCWと坂路併用の仕上げは良いと思います。
モズナガレボシ 55.0 【B】
栗東坂路単走。馬なり。
コーナーを逆手前で回りラチ沿いに入って来る。残り300m辺りで右手前に戻したため直線でも逆手前。ただいつも以上の活気を示し、いつもながらの安定したフットワーク。体幹の強さがこの馬の売りだ。終い失速していたのもいつものモズナガレボシ。いつも良く見える馬だが、今回も良く見える。
七夕賞から中1週ということもあり、中間はプール調整。追い切りは、この坂路一本だけです。サマーマイルを狙う陣営からすれば、「サマー2000mの七夕賞に出走しておきながら何でこのレースにも出るんだ」と思う臨戦過程です。ただ七夕賞ではまったく力を出し切らないままゴールしており余力は十分です。確実に人気を落とすここは面白いと思います。【B】の中では上位です。
レインボーフラッグ 52.0 【C】
栗東坂路単走。馬なり。
植え込み側を登坂。前の馬に追い付きそうになり、鞍上が体重移動させるも過剰に左にヨレてしまう。終始アタマが高く、体幹のしっかりしない走り。時計も遅く、追い切り本数も不足している。評価できない。
ワールドウインズ 56.0 【B-】
栗東CW単走。馬なり④
武幸四郎調教師が騎乗。4F追い切り。コーナーを逆手前で回り、直線でも手前を替えたため直線も逆手前。馬自身が違和感を覚えながら走っており、今一つスカッとしない内容だった点は割引き。直線逆手前だったこともあり、外ラチを頼るように左に斜行。顔も真っ直ぐ向いていなかった。それでもスピードに乗せてからは後肢の蹴りの伸びやかさは目をひいた。評価は割引くも何か不気味な一頭。
まともな追い切りをしていれば、どのような動きをしていたのだろう。と気になる一頭です。当日のパドック気配に注意したいと思います。
出走が叶わなかった馬
マンオブスピリット 54.0 【B-】
栗東CW併せ。G前仕掛け⑨
団野騎手が騎乗。2頭併せの外。内に2馬身先行し、コーナーの一番深いところを回ってくる。直線入口で馬体が並ぶも、内の相手に終始手応え劣勢。手前替えのタイミングも遅く、手前を替えて仕掛けてからの伸びも一息。馬なりのままの相手と併入した。しっかりとした負荷はかけてはいるものの、脚元の力感も薄く評価しづらい。
併せた相手は古馬1勝クラスのセルケトです。