追い切り評価結果
断然1番人気クレパスキュラーを【B-】評価とし、2~6着をすべて【B】以上で拾えた点は悪くありません。【A】評価馬が人気薄だったことを踏まえれば、結果に結び付くまで時間がかかる点はある程度やむを得るでしょう。やはり課題は【C】評価。追い切りだけで競馬は決まらないとはいえ、勝ち馬をここに置いた点は重く、振り返りが必要です。
| 着順 | 馬名 | 評価 | 人気 |
|---|---|---|---|
| 1 | アウダーシア | C | 8 |
| 2 | アスクエジンバラ | B+ | 2 |
| 3 | アクロフェイズ | B | 7 |
| 4 | サウンドムーブ | B | 6 |
| 5 | サノノグレーター | B | 4 |
| 6 | ラストスマイル | B+ | 5 |
| 7 | クレパスキュラー | B- | 1 |
| 8 | マイネルシンベリン | A | 13 |
| 9 | ミスターライト | B | 3 |
| 10 | ガリレア | C | 10 |
| 11 | タイキルッジェーロ | B- | 11 |
| 12 | ジーネキング | B | 12 |
| 13 | マカナアネラ | B | 15 |
| 14 | テルヒコウ | B- | 9 |
| 15 | ロードレイジング | - | 16 |
| 16 | フレイムスター | B | 14 |
パドック
2、3、4、5、6、8着馬を中心に名前を挙げた一方で、1着アウダーシアは拾えませんでした。後から見返すと、アウダーシアも前を歩くアクロフェイズに負けず劣らず活気十分。ここは拾うべき場面でした。パドックは瞬発的な判断が求められるだけに難しいですが、精度はまだ上げていく必要があります。
勝ち時計とペース
勝ち時計1:46.0はかなり速い。高速馬場の後押しはあったにせよ、中山芝1800mの3歳重賞としては高く評価できる決着です。前半1000mの通過タイムは59.3秒。前半800m48.0秒に対し、後半800mは46.7秒。後半が前半より1.3秒速い後傾ラップで、レース全体の性格としてはスローペース寄りでした。
勝ち時計1:46.0は、過去10年平均1:49.24、中央値1:48.65を大きく上回る高速決着です。中山芝1800mのコースレコード1:44.8には及ばないものの、スプリングSの従来レコード1:46.9(2002年タニノギムレット)は0.9秒更新。レース史上最速の決着となりました。
ペースを作ったのは、フレイムスター(石川裕紀人騎手)とクレパスキュラー(C.ルメール騎手)。2F目11.3秒で一度流れを作りつつ、3F目で12.4秒と息を入れて隊列を整える形でした。その後も淡々と運び、ラスト4Fは11.4-11.9-11.7-11.7。強烈な瞬発力勝負というより、早めに脚を使いながら最後まで脚勢を保てるかが問われた一戦でした。
回顧
マイネルシンベリン
敗因は能力より進路。
【A】評価のマイネルシンベリン(丹内祐次騎手)は、3角でチャンスがありました。足りなかったのは外への意識です。
左前を走るミスターライトを先に行かせ、その時点で一段外の進路を確保できていれば、勝負は分からなかったかもしれません。ところが、4角で外を選ぼうとしたときには、すでにアクロフェイズ、アスクエジンバラ、アウダーシアらが外から押し上げており、スペースはありませんでした。
進路を失ったこの馬は、まともに追えず8着。それでも能力評価を下げる必要はないと思っています。順調なら、もっと上のクラスで戦える馬でしょう。今回は結果以上に内容を見ておきたい一戦でした。
アスクエジンバラ
進路取りが見事でした。
対照的に、早い段階から外への進路を強く意識していたのがアスクエジンバラです。16頭立ての2番枠から外へ持ち出して差してきたのですから、4角の最終形をかなり早い段階から描けていなければできない騎乗。見事な判断でした。
アウダーシア
激走には下地がありました。
最も驚かされたのが1着アウダーシアです。
後から振り返ると、この激走には下地がありました。東京で3戦続けて見せていた高い終いの質。前走未勝利の勝ち時計1:46.8が、同日のセントポーリア賞1:46.7とほぼ同水準だったこと。未勝利勝ち直後の格上挑戦という見た目で軽く見てしまいやすい馬でしたが、今回だけ急に強くなったというより、もともとの能力が重賞の舞台で噴き出したと考える方が自然です。
追い切り評価
追い切り評価は【C】のままです。
ただ、筆者はあくまで「追い切り」主体で馬を評価しています。追い切りを見返しても、評価はやはり【C】です。
後肢の伸びやかさはあるものの、右回りのコーナーでフォームがバラつき、直線でも推進力を上に逃がす走り。前肢の力感も薄く、最終追い切りでは併せた相手に1馬身半遅れました。結果だけで評価を変えるつもりはありません。
舞台適性
中山1800mは合っていました。
レースぶりからは特徴もはっきり見えました。一瞬のキレで差すというより、段階的に加速しながら長く脚を使えるタイプです。
中山芝1800mへの適性は高かったのでしょうし、その適性は中山芝2000mにもつながる可能性があります。皐月賞でも軽視はできませんが、本番は今回以上に位置取りと仕掛けどころが問われます。展開次第で評価が大きく変わるタイプでしょう。
アクロフェイズ
過小評価だった一頭です。
3着アクロフェイズは、馬券圏内に来た馬の中で最も過小評価されていた一頭かもしれません。筆者は【B】評価の4番手。ただ、良い馬であることは間違いなく、本番でも楽しみな存在です。
サウンドムーブ
枠順に泣きました。
4着サウンドムーブも上々の内容でした。最も外を回したことを考えれば十分に評価できる走りで、今回は枠順に泣かされた印象です。
サノノグレーター
進路があれば際どかったはずです。
個人的に最も悔しさが残ったのは5着サノノグレーターです。直線ではかなり鋭く脚を伸ばしていましたが、最後は勝ち馬アウダーシアに進路を塞がれ、残り数完歩でブレーキを踏まざるを得ませんでした。
進路が開いていれば、皐月賞の権利争いに加わっていても不思議はなかったと思います。能力がありながら、どうにも運に恵まれない馬です。
ラストスマイル
着順以上に内容は悪くありません。
6着ラストスマイルも内容は悪くありません。好位のインで流れに乗り、直線も比較的スムーズ。それで0.3秒差なら十分に評価できます。内の傷んだ馬場に脚を取られた可能性もあり、この馬もまた今後どこかで見せ場を作ってくるはずです。
クレパスキュラー
流れを動かした一頭でした。
7着クレパスキュラーは、スタートで後手を踏んだことで流れを動かしました。ルメール騎手は2角で抑えるより、自ら動く形を選択。今回はその進出によって前の馬にも息の入らない展開となりました。権利取りが懸かった立場で、勝負に出た騎乗だったと思います。
皐月賞へ
皐月賞へつながる一戦でした。
皐月賞に向けては、また追い切り評価の段階で今回の内容も頭に置きながら各馬を見ていきたいと思います。スプリングSは、結果だけでなく、その過程にも多くの示唆が詰まった一戦でした。
追い切り評価記事

今週開催のその他重賞レース(回顧)
金鯱賞(G2)

