追い切り評価の結果はいかに?
出走馬は13頭。追い切り動画で確認できた11頭に評価を付け高評価としたのは3頭。
結果は【B】→【B-】→【C】。
【C】評価は、「この動きでは馬券に来ることがない」と判断した時につける評価であり、「自身の馬券には組み込まない」という意思をこめての評価だっただけにブラストワンピースが馬券内に来た時点で筆者の負けであった。
1着になったユニコーンライオンはプラス評価とするか迷った1頭ではあった。(追い切り評価記事を読んでもらえるとその辺りの苦悩が少し読み取れるかも知れない。)
着順 | 馬名 | 評価 | 人気 |
---|---|---|---|
1 | ユニコーンライオン | B | 8 |
2 | ショウナンバルディ | B- | 9 |
3 | ブラストワンピース | C | 5 |
4 | ペルシアンナイト | A | 7 |
5 | ワイプディアーズ | - | 12 |
6 | サンレイポケット | B+ | 1 |
7 | サトノソルタス | - | 3 |
8 | クラージュゲリエ | B- | 4 |
9 | ブラヴァス | B- | 6 |
10 | アフリカンゴールド | B- | 11 |
11 | ヒンドゥタイムズ | B+ | 2 |
12 | ペプチドオーキッド | B | 10 |
13 | アメリカズカップ | B- | 13 |
レース回顧
勝ち時計2:00.7秒。毎年阪神開幕週で行われる本レースが、京都競馬場改修工事の影響で今年中京の最終週での施行。
同じ中京芝2000mで行われるG3の「中日新聞杯」の良馬場における平均勝ち時計は2:00.6秒。「中日新聞杯」は開幕2週目の馬場であることを考えると少し早いかも知れないが、ほぼ平均的と言って良いだろう。
ペースは、前半1000mが1:02.9秒、後半1000mが57.8秒。5.1秒も後半の方が早い極端なスローペースでレースが行われた。
このペースを作ったのは、ユニコーンライオン(坂井瑠)であった。
パドック
パドックでは、1着ユニコーンライオン、2着ショウナンバルディを上げることができた。
ペルシアンナイトが馬券に来てくれていれば3連複(675.5倍)をGETできていただけに残念な結果となった。
回顧
ユニコーンライオン(坂井瑠)がドスローに落とし、残り800m地点(3角~4角地点)から下り坂を利用して早めの仕掛け。後続各馬の早仕掛けを誘発する。
この作戦が見事にハマリ、後続も早い段階からなし崩し的に脚を使わされてしまう。
逃げたユニコーンライオンが、上り34.1秒の2位の末脚を繰り出し、後続に3馬身半差をつけての快勝となった。
これは単にスローの展開を逃げた馬が勝ったというものではなく、坂井瑠星騎手ファインプレー。
後続に差を詰められないところ(1角~2角)で緩め、マクリを入れられやすいところ(向こう正面)で徐々にペースアップ。
後続との差を詰められやすい(3角)で更にペースアップ。
3~4馬身リードを保った状態で最後の直線へ。
自身が刻んだペースから最後の脚も持つという計算だったのだろう。
見事なペース配分とコントロール。馬にまったくストレスをかけることなく、能力をフルに発揮させた。
坂井瑠星騎手の「逃げ」には今後も注意したい。
この「逃げ切り」を阻止するためには2番以降の馬がもう少しプレッシャーをかける必要があるが、2列目を形成したのが、9番人気ショウナンバルディ、12番人気ワイプディアーズ、4番人気クラージュゲリエ、13番人気アメリカズカップ。
4人気クラージュゲリエ(松山)が人気を背負う馬としてプレッシャーをかけるべきだったのかも知れませんね。
2列目に位置した馬たちの追走力がなく、結果的にユニコーンライオンに「ラク逃げ」させることにもなった。
2着以降は団子であり、ラスト4Fからのロングスパート戦の様相。外を回した馬は上位にこれず、掲示板に乗った馬はみな内を通った馬。
この展開で、後ろから差してきた「ブラストワンピース」、「ペルシアンナイト」は強さを見せたが、この展開では強さも際立たない。ただこのメンバーでは能力上位とみて良いだろう。
ペルシアンナイトは最後の直線は舌を出し、集中して走れていませんでした。能力ある馬だけにまともに走ればなのですが…。ブラストワンピースを差してくれていれば、個人的には馬券GETだっただけに悔しくなりました。
「サンレイポケット」は外を回し過ぎ。
「ヒンドゥタイムズ」は展開不向きだったとは言え負け過ぎ。最終追い切りだけ見ると良く見えたが、本調子でなかったのかも知れない。気になって少し調べたところ、「この中間、急に気温が上がって夏負け気味になった」という情報もあった。
最終追い切り映像だけでは、調子がはかり切れないところもある。
追い切りまでの過程やプロセスも大事である。