《2020》朝日杯FS【評価結果】―レース回顧

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目次

追い切り評価の結果はいかに?

jamieのファン

追い切りの良し悪しが重要となる2歳戦。朝日杯FS(G1)の追い切り評価はどうやった?

jamie

出走16頭中、インフレ気味に7頭を高評価とするも馬券内は人気馬の1頭だけ。

jamieのファン

しかも高評価馬は軒並み下の着順やん!ひどいな…。

jamie

分かってる…。ただ馬は動けていたと信じたい。敗因をきっちりと見極めたいね。競馬は難しいよ。

着順馬名評価人気
1グレナディアガーズB-7
2ステラヴェローチェB+2
3レッドベルオーブB1
4バスラットレオンB8
5ブルースピリットB-13
6ロードマックスB+11
7ドゥラモンドB5
8カイザーノヴァC14
9ホウオウアマゾンB-3
10モントライゼB+4
11スーパーホープB9
12ジャンブルースカイB-12
13ショックアクションA6
14アスコルターレA10
15ビゾンテノブファロA16
16テーオーダヴィンチB+15

レース回顧

勝ち時計1:32.3秒は2歳コースレコード。

例年、暮れの阪神競馬場の開催3週目で行われるレースが、京都競馬場の改修工事の影響で阪神競馬場の開催7週目での行われた今年の朝日杯FS。

先週の阪神JFからBコース替わり。

例年1:34秒台での決着となる阪神JFで1:33.1秒の好時計でソダシが勝利しており、今の阪神競馬場の馬場状態はかなり良い状態。

ペースは、前半600mが33.7秒、後半600mが35.4秒。1.7秒前傾となるハイペースでレースが行われた。

1000m通過は56.9秒。

この早いペースを作ったのは、モントライゼ(ルメール)であった。

パドック

良く見えた4頭の名前をあげたが、ブルースピリットの掲示板がやっと。追い切り評価に続き、冴えないパドック評価となった。(当然筆者の馬券は散々な結果となった。)

jamieのファン

でも、この日はTwitterで、中山10Rのサンノゼテソーロ(10人 43.9倍)、中京10Rのケイサンフリーゼ(12人 77.4倍)をパドックから拾って呟いてたよね。

jamie

慰めのフォローありがとう。

ポイント

ブルースピリット(藤岡祐)が好スタート。

テーダヴィンチは、スタート五分もダッシュ力がなく早々に置いて行かれることに。

モントライゼ(ルメール)が外から促しながらハナを主張する。

決着タイムを見ても分かるが、実際にルメールが刻んだラップはかなり早かった。

前半600mを33.7秒と前半の600m地点で先頭モントライゼと最後方テーオーダヴィンチとの差はおよそ23~24馬身ほど。

かなり縦長の展開であった。

ルメールが重賞で逃げるレースも珍しいが、前走京王杯2歳Sのイメージでこの馬の持つスピードを生かすべく、ある程度離して逃げる作戦だったのかも知れない。ルメールに迷いは感じられなかった。

10着 モントライゼ(ルメール騎手)

「スタートからスピードを出して、マイペースで走りましたが、距離でしょうか、坂を上がって苦しくなってしまいました。」

netkeiba.com ~【朝日杯FSレース後コメント】より

ルメールにとって想定外だったのはブルースピリット(藤岡祐)。かなり良いスタートを切っており、これを制してハナを奪うのに、想定以上に脚を使ってしまった。

ブルースピリットはスタートが抜群にうまい

1着 グレナディアガーズについて

1枠2番の絶好枠もスタート悪く立ち遅れてしまう。また1完歩目でバランスを崩し、内のカイザーノヴァと馬体がぶつかる形に。

ここからの川田騎手がリカバリーが抜群に上手い。

好スタートを切ったブルースピリット、ショックアクションを前に行かせ、内に閉じ込められないよう、押しながらわざと外に張り出すような進路取り。これにより後ろから来るステラヴェローチェ、レッドベルオーブの進路を防ぎ、外のバスラットレオンに良いポジションを取らせなかった。

スタートで出負けしてから、最初のコーナーまでの川田騎手の手綱捌きは見事。是非パトロール映像で確認して欲しい。

川田騎手の思惑通り、ショックアクションとバスラットレオンの間のポジションを確保すると、そのままそこに落ち着くことなく、逃げるモントライゼを捕らるために、ポジションを少し押し上げ、前を走るブルースピリットの1馬身斜め後ろで追走する。

4角途中の残り600m地点でまだモントライゼとの差は4馬身以上あったが慌てることなく直線へ。

直線で真っ直ぐ向いた時点で、ブルースピリットを半馬身前に置き、モントライゼとの差は3馬身半。

そこから懸命に追うブルースピリットを尻目に、徐々に気合いを乗せつつ前との差をジワジワと詰める。

坂下手前、モントライゼを1馬身半差まで詰めたところで強烈なムチ1発。

これによりトップギアが入り、急坂を一気に駆け上がりモントライゼを交わし去ると、後ろから急追したステラヴェローチェを3/4馬身凌いでの優勝。

勝ち時計1:32.3秒は、レッドヴェルオーブが今年記録した1:32.4秒を0.1秒上回る時計。上がり3F時計は34.5秒はメンバー中5位という内容であった。

この馬は新馬戦戦の追い切りから目立っていた馬。筆者も新馬戦の追い切り映像を見て、『胴が詰まっており短い距離の方が向きそう』とコメントしていた。

レース後、中内田調教師も『1600メートルをもってくれたというのが率直な感想。これ以上、(距離を)伸ばすのはまだ視野に入っていません』とのこと。

筆者は血統にはとんと疎いが、Frankel産駒の良血馬とのこと。追い切りからもレース内容からも素質馬であることには違わない。

この馬の今後の走りに注目したい。

jamie

川田騎手にとっては、本当に嬉しい今年初のG1勝利!おめでとう!!

2着 ステラヴェローチェについて

スタートは決めるも、川田騎手のグレナディアガーズに良いポジションを取られるや否や、横山典騎手は控える競馬を選択。この辺りの判断の速さはさすが。

最初のコーナーは前から10番手。終始内目を走り脚を溜める。

残り600m時点でグレナディアガーズとの差はおよそ6馬身。そこから上がり最速の33.5秒の脚を繰り出すも、3/4馬身届かずの2着に終わった。

ただ直線は、外に出そうとして出せず、内を選択し、前を走る馬を縫うように交わしてのもの。

このペースを追走し、上がり3F時計33秒台は、かなり優秀。本当に強い馬でなければ出せない上がり3F時計である。

稍重馬場、不良馬場での実績しか無かったものの、良馬場の時計勝負においても全く問題ないことを証明した。

この馬もクラシック戦線を賑わしてくれる1頭になるだろう。

3着 レッドベルオーブについて

昨年の阪神JF(レシステンシア)を0.3秒上回る1:32.4秒の好時計でデイリー杯2歳Sを勝利したことで1番人気に支持されていた。

この馬の課題は明確。『気性』面での成長である。

デイリー杯でもそうだったが、今回のレースでも、3コーナーの入り口付近で福永騎手と少し喧嘩してしまい、結果ポジションを下げることに。

福永騎手もこれについては、レース後のコメントで以下のように述べている。

3着 レッドベルオーブ(福永騎手)

「馬は落ち着いて、雰囲気は良かったです。3コーナーで勝ち馬の後ろを取れるチャンスはありましたが、そこで選択ミスをしたことが響きました。勝ち馬の後ろを取るべきでした。最後まで伸びてくれましたが、判断がまずかったです」

netkeiba.com ~【朝日杯FSレース後コメント】より

それでいて、直線は外を回し、上がり3F時計34.2秒(4位)で3位に食い込むあたり、能力が高いのは疑いようがない。

並の馬なら直線伸ばす大敗していてもおかしくなかった。

気性面の課題をどう克服するか、藤原英厩舎の手腕に注目したい。

その他、高評価馬について

6着 ロードマックスについて

8枠15番とハンデある状態。終始外目を回し、レッドベルオーブの1馬身後ろで競馬を進める。

最後の直線もレッベルオーブに一旦突き放されたから、食い下がる勝負根性を見せ、レッベルオーブよりも0.1秒早い上がり3F時計(34.1秒)を使って1:32秒台での6着は、悲観する必要は全くなく、枠順を考えるとレッドベルオーブとの力差がそれほどないところを見せていた。

次走はどこになるかは分からないが、当然次走注目馬の1頭となる。

次走注目馬:ロードマックス

13着 ショックアクションについて

好枠、好スタートから、絶好のポジションを取るも早いペースを追走し、ラスト300m時点では早々と脚がなくなっていた。最後は戸崎騎手は追っていなかった。

13着 ショックアクション(戸崎騎手)

久々の分、返し馬から興奮していました。レースは上手でしたが、最後は久々の分、脚がなくなってしまいました

netkeiba.com ~【朝日杯FSレース後コメント】より

久々でもこの人気だったのは、追い切りが良かったためと筆者は考えている。所謂追い切り人気馬。筆者もこう考え、この馬は本命にはしなかったが、ここまで走らないとは正直思わなかった。

14着 アスコルターレについて

追走でいっぱいいっぱい。直線の伸び脚もなく完全にバテていた。能力的に完全に足りていなかった。ただ2週続けて【A】評価としたことに悔いはない。

15着 ビゾンテノブファロについて

アスコルターレと同じようなポジションで、同じような競馬。コメントも同じとなる。追い切りの動きは良く、今後も人気しなさそうな馬であるため、個人的に注目しておきたい。

16着 テーオーダヴィンチについて

何を隠そう筆者の本命馬であった。スタートから大きく出遅れ、その後も全く追走せず。レースを見ながら、めちゃくちゃ悲しい気持ちとなった事は言うまでもない。

ただ、『追い切り』と『パドック』から、自分で決めた本命馬であり馬券である。強がりと言われるかもだが、筆者は全く後悔はしていない。寧ろ堂々と告白したい。

ちなみに、これはネットから拾ってきた情報なのだが、浜中騎手曰く、『気性的に走れる状態ではなかった。今後メンタルのコントロールができるようにならないと厳しい』とのこと。

全くそのようには見えなかったが…。実際の走りは見ての通りである。競馬は難しい。だから面白い。

最後に

8着 カイザーノヴァについて

追い切り評価で【C】とし、全くよく見えなかった馬だが、終いの脚はステラヴェローチェと同タイムの33.5秒である。実際にレース映像では直線右手前に変わってからの動きは一頭抜けて豪快な走りを見せていた。

『フォームが荒削り』で、『追い切りでよく見せない馬』でもあるため、筆者としては今後も拾いづらい馬だとは思うが、どこかで穴を開けそうな馬としてメモしておきたい。

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