《2025》スプリンターズステークス【最終追い切り】調教評価

スプリンターズS 追い切り 調教 評価
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本記事は、2025年9月28日(日)に中山競馬場で行われる『スプリンターズS(G1)芝1200m(定量)』の最終追い切り評価記事となります。

実績を積み重ねてきた6歳馬、脂の乗った充実の5歳馬、そして未来を担う新世代の4歳馬――。さらにスプリント強国・香港からは、かつて世界最優秀スプリンターに輝いた実力馬が参戦します。国境と世代を越えた精鋭が一堂に会し、スプリント界の勢力図を左右する大一番。ここを勝ち、冬から春へ――海外の舞台へ羽ばたくのはどの馬か。

注目のスプリントG1、出走16頭の追い切り映像をすべて確認し、それぞれにコメントしました。

目次

A評価

ヤマニンアルリフラ

実戦を想定し、相手の後ろに付けてから外へ出し差し切る内容。前後の脚をまっすぐに使い、首の振りも素直でブレのないフォームが光りました。抜け出した直後にわずかにフワッとする場面はあったものの、全体的には余裕十分。1週前から直線の反応と伸び脚が鋭く、最後まで推進力を維持できています。馬体の張りも良好で、短距離G1の舞台でも力を出せる仕上がり。記事執筆時点で最低人気の馬ですが、堂々と主役候補に推したい一頭です。

B+評価

サトノレーヴ

背中が安定しており、コーナーでも体幹がブレません。直線でも前後左右のバランスを保ち、しっかり地面を捉えて力強く走れています。1週前に猛時計を出していたため、最終追いは「やりすぎないように」との堀師の意図があったのでしょう。跨ったモレイラ騎手も手綱を抑えつつ、馬の気持ちを削ぐことなく相手に抜かせず併入に持ち込みました。

前走では、今年の世界最高評価スプリンター・カインドライズに2馬身差をつけられましたが、最後の脚色はむしろ本馬の方が上。同期の活躍に沸く中でも、大切に育てながら一気に才能を開花させた堀厩舎の手腕を感じさせます。6歳馬の中では最上位の評価です。

ナムラクレア

1週前は右手前一本の走りで課題を残しましたが、最終では手前替えがスムーズになり、ラストまで美しい加速ラップを刻みました。ずっしりとした安定感に加え、キビキビした脚捌きが光り、トップスピードの質も依然として高水準です。

デビュー当初から眩いばかりの輝きを放ち、常に全力で走ってきた本馬。6歳となり若駒時代の弾けるような反応こそ影を潜めましたが、今年に入ってからの仕上がりはキャリアで最も良い水準と言えます。G1級の能力を持ちながら、これまであと一歩届かなかった戴冠。陣営の「何とかこの馬にG1を獲らせてあげたい」という想いには、私も強く共感します。悲願の戴冠へ――ラストチャンスに挑むルメール騎手の手綱に期待が託されます。

B評価

ピューロマジック

この組で最も評価したいのはピューロマジックです。前を楽に追走し、ラスト1Fでスイッチが入ってからは四肢を大きく伸ばしてしっかり併入。ギアチェンジが滑らかで、直線の伸び脚も上々でした。過去にアイビスSD勝ち馬がスプリンターズSで好走する例は多くありませんが、それは最後に求められるスピードの持続力に適性の違いがあるためでしょう。とはいえ今回の追い切り内容は上位であることに変わりなく、しかも最高の枠順を引き当てました。G1の舞台は甘くありませんが、松山騎手が上手くペースをコントロールし、最後の急坂で脚を残すことができれば、チャンスは十分にあると見ます。

トウシンマカオ

1週前の動きには不安を残しましたが、最終追い切りではビッシリ併せて馬なりのまましっかり先着。手前替えで僅かにまごつく場面はあったものの許容範囲で、全体的には大きなフットワークから繰り出すスピード感が健在でした。かつてはコース追い中心でしたが、近走は坂路仕上げが増えており、スプリント適性を高める工夫も見られます。状態をピークに持ってくるための意図が感じられ、仕上がりは良好。枠も内過ぎず好位置を確保でき、横山武騎手がスムーズに外へ導ければ勝機は十分にあるでしょう。

ルガル

骨折明けぶっつけで昨年のスプリンターズSを制した実力馬。天才肌というより杉山厩舎に丁寧に育てられ、地道に力を積み上げてきたタイプです。弾力性あるフットワークで楽に加速ラップを踏める脚力は上々ですが、今回は我慢させて気分良く走れず、やや斜めのフォームになった点を割引きました。ただし1週前は相手を圧倒する良い動きを見せており、見限れない内容です。脚元の力強さは戻りつつある一方、気性面では自我の強さが見え隠れします。ゲートに課題を抱える馬だけに、リカバリが利く外枠はむしろ好材料。充実の5歳、川田騎手とともに王者としての意地を見せたいところです。

カピリナ

前肢が外へ回りやすく顔の向きが斜めになる癖は気がかりですが、後肢の踏み込みは深く力強い動きを見せています。前肢を大きく投げ出すダイナミックなフォームは迫力十分で、トウシンマカオを思わせる大きなトビが特徴。まだ粗削りな面を残しますが、スプリント界を背負って立つ可能性を秘めた逸材と評価します。

ジューンブレア

抑えが利かず頭を振る場面も見られましたが、推進力は十分。最終追いでは前肢の伸びやかさと内転筋に由来する力強さが際立ちました。気性面の課題は残るものの、素地の高さは確かで、将来的にスプリント界を背負う可能性を秘めています。外枠からでも上手く前に壁を作ることができれば、一撃のシーンがあっても不思議ではありません。

ラッキースワイネス

香港では短距離3冠を達成し、世界最優秀スプリンターにも輝いた実力馬。これまでにG1を4勝、G2も4勝と輝かしい戦績を誇ります。7歳となり香港での戦績にやや陰りが見え始めたタイミングでの参戦は、いわばジャパンマネーを狙った一戦とも言えるでしょう。追い切り映像は中山芝でサラッと流す程度でしたが、脚捌きは軽くコンディション自体は悪くなさそうです。追い切りだけでの判断は難しく、評価は据え置き。当日のパドックで最終的に取捨を決めたい一頭です。

B-評価

ウインカーネリアン

1週前より動きが大きくなり、フットワークの安定感は増しました。最終でも素直なフォームで終いまで脚を使えています。ただし大外枠は大きなマイナス材料。割引いてのB-評価です。

カンチェンジュンガ

リラックスして走れてはいるものの、頭の位置が高く芯の入りが甘い点が課題。最終でも大きな上積みは感じられず、現状では抑えまで。

ダノンマッキンリー

我慢は利くようになってきたものの気性面の課題は残り、前肢の捌きが後肢のバネに追いつきません。素材は確かですが、もう一段の噛み合い待ち。

ママコチャ

リラックスした走りは見せていますが、比較すると他馬に迫力で劣る印象。叩きつつの良化は見込めるものの、今回は評価を下げました。

ヨシノイースター

フットワーク自体は整い姿勢も安定。ただ迫力不足に加え、手前を戻した点も割引き要素です。タフな持続戦で展開が向けば出番はあるかもしれません。

C評価

ペアポルックス

終いで追われてもわずかに失速し、動きもこじんまり。軸が安定せず、強調材料に乏しい一頭です。

ドロップオブライト

ジワッと右に斜行し、脚元の非力さが目立ちました。現状では上位進出のイメージは描きづらい内容です。

追い切り評価(まとめ)

枠番馬番馬名性齢斤量最終1週前
11ピューロマジック牝458.0BB
12ヨシノイースター牡758.0B-
23ダノンマッキンリー牡458.0B-C
24ママコチャ牝656.0B-
35カンチェンジュンガ牡558.0B-C
36ナムラクレア牝656.0B+B
47サトノレーヴ牡658.0B+
48ペアポルックス牡458.0C
59ドロップオブライト牝656.0C
510ラッキースワイネスセ758.0B
611トウシンマカオ牡658.0BB-
612ヤマニンアルリフラ牡458.0AA
713ジューンブレア牝456.0BB
714カピリナ牝456.0BB
815ルガル牡558.0BB+
816ウインカーネリアン牡858.0B-B-

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