本記事は、2023年10月22日（日）に京都競馬場で行われる『菊花賞（G1）芝3000m』の最終追い切り評価記事です。
出走馬は17頭。追い切り動画で確認できた全馬の追い切り評価となります。
A評価
最高評価は3.シーズンリッチです。クビの硬さが取れ、1週前から柔らかみが向上。早めに栗東入りし単走のみでの調整。精神面を重視した工夫が見られます。四肢の可動域と動きの質は変わらず十分かつ上質。馬体も引き締まっています。また、最高の枠を引きました。バシっと折り合い、能力をフルに発揮できれば、どんな走りを見せてくれるのか。もう一度この馬のポテンシャルを信じてみたい。そう思わせるデキ。リスクは承知の上での高評価です。
B+評価
A評価馬は能力を重視しましたが、ここからは追い切りの動きから距離適性がありそうだなと思う馬を重視しました。
次点は6.リビアングラス。1週前は序盤から早いラップを刻み好時計。最後は苦しかったと思うのですが、仕掛けに対してしっかり反応し、フォームを乱すことなくユニコーンライオンに先着。今週も坂路でハロンごとにほぼ均等に約1秒加速する美しい後傾ラップ。ゆったり力みなく走る馬で、距離に対する適性は高そうです。
10.マイネルラウレアの最終追いは栗東坂路での併せ馬。左手前が得意な馬で、その得意の左手前で鋭く脚を伸ばせています。また、早めに抜け出すとソラを使う馬ですが、ここについては鞍上が岩田望騎手に替わった点が心強いところ。ゆったりとした大きく走る馬で、いかにも長距離向き。京都の下り坂が、この馬のエンジンのかかりの遅さもカバーしてくれそうな点も期待が持てます。京都新聞杯は距離がもう少し長ければ勝っていたのでは。と思わせる脚。妙味感じる一頭です。
13.ナイトインロンドンは、前肢の着地にもう少し力感が欲しいものの、後肢のバネ感は十分。美しい前後運動です。落ち着いて走れており、長距離に大事な気正面の課題はほぼなさそう。また今の少し時計のかかる馬場にもフィットしそうです。前走は早仕掛け。タイミングよく上がっていくことができれば面白いかも知れません。
その他注目馬
この組でもっと良く見えたのは、17.ドゥレッツァです。まずとても良い馬。加速するときにピッチ走法となり、スピードに乗ってからは大きく伸びやかなストライド走法。器用な馬で集中力も十分。1週前は古馬3勝クラスを圧倒し、当週は別の古馬3勝クラスを煽る動き。本当はプラスですが、ここまで評価をさげたのは枠順です。
ここからは時間がなく数頭だけコメントします。
ソールオリエンスが、今回の出走メンバー中もっとも小柄な馬となりそうですが、落ち着いてのびやかなフットワーク。人気馬の中ではこの馬がもっとよく映ります。タスティエーラは胴がつまった印象を受ける体つき。本質的にこの距離があっているか少し疑問なところはあります。ただ、状態面に関しては心配なくキビキビとした力強いフットワーク。人気馬の中ではもっと良い枠に入りました。サトノグランツは、前走神戸新聞杯とほぼ同じ調整内容。前肢でしっかり地面に叩きパワフルに動けています。勝負根性のある馬で、京都コースと川田騎手との相性は良さそうです。
追い切り評価（まとめ）
| 枠番 | 馬番 | 馬名 | 騎手 | 最終 | 1週前 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | トップナイフ | 横山典 | B- | B |
| 1 | 2 | ウインオーディン | 三浦 | B | B- |
| 2 | 3 | シーズンリッチ | 角田河 | A | B- |
| 2 | 4 | ダノントルネード | 西村淳 | B- | － |
| 3 | 5 | パクスオトマニカ | 田辺 | B- | B- |
| 3 | 6 | リビアングラス | 坂井瑠 | B+ | B+ |
| 4 | 7 | タスティエーラ | モレイラ | B | B |
| 4 | 8 | サヴォーナ | 池添 | B | C |
| 5 | 9 | ノッキングポイント | 北村 | C | B |
| 5 | 10 | マイネルラウレア | 岩田望 | B+ | － |
| 6 | 11 | サトノグランツ | 川田 | B | B |
| 6 | 12 | ハーツコンチェルト | 松山 | B- | B+ |
| 7 | 13 | ナイトインロンドン | 和田 | B+ | B- |
| 7 | 14 | ソールオリエンス | 横山武 | B | B- |
| 8 | 15 | ファントムシーフ | 武豊 | B | B |
| 8 | 16 | ショウナンバシット | M.デム | B- | B+ |
| 8 | 17 | ドゥレッツァ | ルメール | B | A |
今週開催のその他重賞レース
富士ステークス（G2）
