2022年8月7日(日)に中山競馬場で行われる『エルムS(G3)ダ1700m(別定)』の最終追い切り評価となります。
出走馬は14頭。追い切り動画で確認できた全頭の追い切り評価となります。
アイオライト 56.0 【B+】
函館W単走。馬なり⑤
菱田騎手が騎乗。アタマが高くクビが前に出ないこともあり、重心が後ろよりで後傾。このせいもあり、前肢の着地は弱く地面の上っ面を払うような走り。ただ、回転スピードは十分で後肢の蹴りはしっかり。推進力を上に逃しそうになりながらも、蹴りの強さによりグングン前に進む走りになっている。プラスに評価してみたい。
車で言えば完全に後輪駆動の走りです。
アメリカンシード 56.0 【B】
函館W単走。G前一杯⑥
序盤はスピード感があり、クビを前に突き出す好フォームで良い走り。ただ、直線向いてからの走りが酷い。ただこれは鞍上の手綱捌きに嫌気が差してのもの。馬は完全に走る気を無くしていた。鞍上の追い方が良くなかったとはいえ、気性的に難しい一面がある事も十分に見て取れる内容。マイナス評価が妥当かもだが、序盤の走りがよく評価は据え置いた。
追っていたのは助手さんでした。この追い方は調教師さんに怒られてしまうだろうなと思いました。
ウェルドーン 54.0 【B】
函館W併せ。G前仕掛け⑦
荻野騎手が騎乗(レースは武豊騎手)。2頭併せの内。前を1馬身追走から、直線で外の相手と馬体をビッシリ併せての追い比べ。勝負根性を向上させる良い追い切り内容。ただ、追われた際、フッと推進力が上に逃げる完歩が見られた点は割引。それを除けば、力みのない好フォームで走れている。評価は据え置いた。
併せた相手は古馬3勝クラスのエグレムニです。
オメガレインボー 56.0 【B】
札幌ダ単走。馬なり⑥
横山和騎手が騎乗。柔らかな脚捌きで弾力性十分のフットワーク。直線軽く促され、ジワっと脚色を伸ばしただけの内容。いつも遊びながら走る馬だが、今回はクビの角度よく、綺麗なフォームで走れている。活気面で少しモノ足りなさも覚えるも評価は据え置いた。
ただ、過去の追い切りと比べると、走りにメリハリがありません。
スワーヴアラミス 58.0 【B】
札幌ダ併せ。馬なり⑦
水口騎手が騎乗(レースは松田大騎手)。2頭併せの外。普段あまり追い切り栄えしない馬が、今回はよく映る。前肢を高々とあげ集中した走り。前肢の掻き込み力強く、クビを前に突き出し、併せた相手にしっかりクビ差先着。この馬なりに四肢を大きく広げて走れている。
併せた相手は古馬1勝クラスのテーオーラファエロです。【B】の中では上位です。
ダノンファラオ 58.0 【B+】
札幌ダ併せ。G前仕掛け⑥
浜中騎手が騎乗。2頭併せの外。前を1馬身追走し、スピード感たっぷりにコーナーを回ってくる。活気十分。鞍上も馬のリズムに合わせてコーナーを回りながら肩ステッキ1発。時計も早く意欲的な攻め内容。元々、右手前を好む馬だが、今回は鋭い左手前変換を敢行。左手前に替わると重心を少し落とし、クビを使って伸びやかな走り。併せた相手にアタマ差先着した。上々のでき。高く評価したい。
併せた相手は3歳未勝利馬のスコールユニバンスです。四肢の可動域が広く、大トビの馬です。大回りの札幌コースはプラスでしょう。58㎏ですが魅力感じる一頭です。
ダンツキャッスル 56.0 【B-】
函館W単走。G前軽仕掛け②
菱田騎手が騎乗。内目を淡々と駆けさせただけの軽めの内容。クビの角度よく、手前をカチッと替えて走れてはいるものの、動きに迫力はなく、何かこじんまりとした走り。終いにかけてジワッと脚色は伸ばしていたものの、評価しづらい。
バティスティーニ 56.0 【B】
札幌ダ単走。馬なり⑦
鮫島克騎手が騎乗。既に9歳馬だが馬は元気一杯。直線で豪快に手前を替え、前肢の掻き込みスピード早く脚の回転鋭い走り。ゴールを過ぎてもその勢いは衰えることはなかった。ピッチ走法の馬だが、後肢でしっかり地面を蹴れており、走りパワフル。体もふっくら見せている。好調だろう。
プラス評価とするか迷った一頭で【B】の中では最上位です。短い距離を中心に使われているのはピッチ走法だからでしょう。ただ馬体を見る限り、今回の距離でも問題なさそうに思えます。
ヒストリーメイカー 56.0 【B】
札幌ダ併せ。馬なり⑧
小沢大騎手が騎乗。2頭併せの外。半馬身先行した状態で直線に入ってくる。直線は無理に追うことなく併入。ストライド走法の馬でスピードに乗せてからの走りはしっかりしており、時計も出ている。ただ、四肢の回転スピードは平凡で、前後の脚の伸縮スピードは一息。フットワークの安定性は評価できるも、少し単調な走り。評価は据え置いた。
併せた相手は古馬OP馬のグランブリッジです。
フルデプスリーダー 56.0 【B-】
札幌ダ併せ。G前軽く促す⑥
2頭併せの外。1馬身先行した状態からゴール地点で並ばれ、ゴール後に1馬身交わされるという内容。フォームは抑えが効いており悪くはないものの、如何せん脚力がモノ足りない。評価は割引いた。
併せた相手は、同レースに出走するロードエクレールです。
ブラックアーメット 56.0 【A】
札幌ダ単走。G前仕掛け⑦
角田大和騎手が騎乗。序盤からキビキビと活気十分の動き。直線における手前替えも流麗。最後まで集中して、身体全身を使って伸びやかに駆けた。クビの使い方も上手く、着地も力強い。馬体もふっくら見せ好気配。状態がかなり良く映る一頭。高く評価したい。
角田晃一調教師は、この馬に長男を乗せてきました。父の管理馬です。大和騎手には思い切った騎乗をして欲しいと思います。
ブラッティーキッド 56.0 【C】
札幌ダ単走。馬なり⑤
水口騎手が騎乗。鞍上が馬の感触を確かめることを意図した追い切り内容。やや強引な手前により、走りがフワ付いた点は割引き。また、負荷がかかっていないにも関わらず、最後に手前を戻した点も割引き。ただ、肩回りに柔らかそうな筋肉を纏っている。中1週で軽めの内容であったとは言え、脚元の力感薄く評価できない。
8連勝中ということで人気が先行してしまいそうです。
ロードエクレール 56.0 【B-】
札幌ダ併せ。G前軽く促す⑤
2頭併せの内。外は同レースに出走するフルデプスリーダー。これを1馬身追走から併入という内容。ただゴール地点での勢いは本馬が上で、ゴール後は相手を交わし去っていた。下半身が伸びやかな一方で、上半身はアタマが高く推進力損ねる走り。評価は割引いた。
安定して前に行ける脚質は魅力です。
ロードレガリス 56.0 【C】
函館W単走。G前軽仕掛け⑦
キビキビと動けているものの、肩口から発汗が見られ、終始力みながらの走り。何か走りが忙しない。前への推進力も乏しく力感の薄い走り。評価できない。