《2026》プロキオンS【評価結果】レース回顧 ~「初角で決まる」京都ダ1800の宿命~

小倉牝馬S プロキオンS AJCC 評価結果 レース回顧
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追い切り評価結果

(1〜3着は)【B】→【B】→【B】。上位評価に置いた馬たちは馬券外が多かった一方で、優勝したロードクロンヌは高く評価しており、追い切りがもう少し良く見えていれば【A】まで考えた存在でした。2、3着も【B】評価で、いずれも人気薄。追い切り評価としてはさっぱりでしたが、「取れない馬券ではない」と感じた一戦です。結果を振り返ります。

着順馬名評価人気
1ロードクロンヌB1
2サンデーファンデーB11
3ルシュヴァルドールB8
4ブライアンセンスC2
5セラフィックコールB-7
6ハピB-9
7ジェイパームスB3
8ペイシャエスC12
9サイモンザナドゥB-4
10テーオーパスワードB+5
11マーブルロックB-15
12ハナウマビーチB-10
13シゲルショウグンB+6
14テーオードレフォンB14
15クラウンプライドA13
16マリオロードB-16

パドック

この日は用事があり、Xでのリアルタイムレポートはできませんでした。
優勝したロードクロンヌは「早く走らせろと言わんばかりの気合乗り。+12㎏とボリュームアップした体のハリは最高潮」。2着サンデーファンデーも「大きな前捌き」で、状態の良さが目立ちました。3着ルシュヴァルドールは「集中し力強い踏み込み」。

一方、【A】評価クラウンプライドは「+23㎏で腹回りに太さが残って」映り、【B+】テーオーパスワードは「カリカリ」。【B+】シゲルショウグンも「元気がなかった」ようです。

レース回顧

勝ち時計とペース

勝ち時計とペース勝ち時計は1:51.0で普通。京都ダ1800の重賞・OP平均(近年)1:50.6と比べると0.4秒ほど遅い数字です。
ただし当日は「冬の乾燥したダートで時計がかかっている」という指摘も出ており、実際に同日の2勝クラスは1:54.6。このクラスの平均勝ち時計(近年)1:52.3と比べても大きく乖離していました。
含水率が低く、ある程度力の要る状態だったと整理でき、今回の1:51.0は見た目ほど悪い時計ではありません。むしろ地力を要する一戦だったと言えるでしょう。

前半4Fは48.7秒、後半4Fは49.7秒。前半が1.0秒速く、ややハイ寄りのミドルペース。主導権を握ったのはマーブルロック(酒井学)でした。

回顧

京都ダ1800が前有利になりやすいのは、理由がシンプルに3つあります。
①1コーナーまでが短い(約280m)ので、スタート直後に隊列が決まりやすい。前の内を取れた馬はそこで“無料のアドバンテージ”を得ます。
②4つのコーナーを回るコースで、後ろや外の馬ほど外を回されて距離ロスが増える。差す馬は「前に出るために外へ動く=ロスが増える」の二重苦になりやすい。
③直線は平坦で329mと長くないうえ、3~4コーナーは下り坂。前の馬は下りでスッと加速しやすく、後ろは外を回して脚を使った状態で同じ下りを迎えるので、直線で差を詰め切りにくい。

この3点が重なるので、「初角で前の内」を取った馬が、そのまま押し切りやすい――京都ダ1800はそういうコースです。

実際、京都ダ1800の近年データでも、逃げ・先行の複勝率が高く、差し・追込は数字が落ちます。
(例:2021~2025年集計で、逃げ複勝率44.6%/先行44.2%に対し、差し16.8%/追込5.0%)

※脚質集計はメンバー構成の影響も受けますが、それでも「差し・追込が不利になりやすい」傾向は読み取れます。

そのため、プロキオンSは、スタート前から「初角まで」でほぼ勝負が決まると感じていました。そのうえこの日は、いわゆる冬ダートの“パサパサ”。湿った馬場と異なりグリップが利きづらく、前有利の傾向がさらに強まります。追い切りを見る視点としても、これがまず土台にありました。

そして、もうひとつ。映像を見てはっきり分かるのが、当日の風です。西北西から東南東へ流れる風。想定で約5m/s、体感としては自転車をこいでいて「ちょっと脚が重いな」と感じる強さです。

サンデーファンデーは大外枠。それでも位置取り自体は想定内でした。外から押していくのは、このコースで“前を取る”ことが何より重要だからです。ただ、スタートから1角へ向かうその過程で、風を真正面から受ける角度になり、余計に消耗を強いられたはずです。それでも2着に粘れており、前が止まりにくい京都らしさを、本馬が体現しました。

ロードクロンヌの位置取りも想定内でした。無理なく前目に収まり、ロスの少ないラインで4角へ。乾いたダートで差しが利きにくい日に、追い上げの負荷が少ないポジションを取った馬が、そのまま勝ち切る。勝ち方としては、あまりにも理にかなっています。

一方で、ひとつ驚きがありました。最内枠のルシュヴァルドール(藤岡佑騎手)です。テンのスピードはそこまでないと見立てていた馬が、最序盤で絶好位。ここで隊列が一気に固まり、他馬の位置取りにも影響したように思えます。最内枠はむしろ窮屈になってマイナスだと思っていましたが、実際は内を利して“勝ちやすい場所”を取りに来ました。ここは読み違いだったと素直に認めます。

そして、Xでも触れていた“大外枠が内へ切れ込むことで起きるごちゃつき”。今回、その煽りを食ったのが、こちらの追い切り高評価馬たちでした。

【A】クラウンプライドは、好枠なら内で我慢して番手――その想定から外れ、意識が外にあって外へ張る形に。初角までに“勝ちやすい内の前目”を取り切れなかった時点で、京都ダ1800ではもう苦しい。

【B+】シゲルショウグンも、本来は番手候補の先行力がある。だが外から切れ込む勢いが強く、初角でポジションを落とした。たった一列の違いが、今日は致命傷になる。

【B+】テーオーパスワードは、そのクラウンプライドが壁になり、内へ入れずに最序盤で大きくポジションを落とした。序盤で負けると、そのまま敗因を積む。今回はまさに、その典型だった。

思えばこのレースは、追い切りの出来よりも先に「序盤の場所取り」が支配する条件が揃っていました。コース形態、乾いたダート、そして風。高評価馬たちは先行馬だったからこそ、序盤で理想の場所を取れなかった時点で苦しくなる。

逆に言えば、追い切りで動けていれば想定通りの位置を取れる――そんな前提が崩れていた可能性があります。パドックまで含めると、今回は追い切り評価の精度をもう一段上げる余地があったのかもしれません。

最後に、後方勢について。展開と馬場を思えば、基本的にはノーチャンスに近い条件でした。それでもセラフィックコールとハピは、能力の片鱗を見せました。

逆に、前走の圧勝で人気を集めたジェイパームスは、パサパサの砂よりも、少し湿ってグリップが利く馬場でこそ良さが出るタイプなのでしょう。これは覚えておきたいところです。

追い切り評価記事はこちら

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