追い切り評価結果
(1〜3着は)【B+】→【B】→【B】。
上位人気馬での決着が濃厚と見ており、戦前の見立ては“着順当てゲーム”。結果もおおむね想定どおりでした。ひとつ収穫は、【B+】評価のレーベンスティールを勝ち馬として押さえられたこと。一方で、唯一【A】を付けたチェルヴィニアは5着に敗れ、馬券は取り切れませんでした。追い切りはまずまず噛み合った一方、勝ち筋の組み立ては次回の課題です。
| 着順 | 馬名 | 評価 | 人気 |
|---|---|---|---|
| 1 | レーベンスティール | B+ | 3 |
| 2 | カラマティアノス | B | 4 |
| 3 | エコロヴァルツ | B | 2 |
| 4 | マイネルモーント | B- | 9 |
| 5 | チェルヴィニア | A | 5 |
| 6 | マジックサンズ | C | 6 |
| 7 | サイルーン | B- | 12 |
| 8 | スパークリシャール | C | 14 |
| 9 | サンストックトン | B- | 13 |
| 10 | シャンパンカラー | B | 7 |
| 11 | オニャンコポン | C | 10 |
| 12 | セイウンハーデス | B | 1 |
| 13 | ショウナンマグマ | B- | 8 |
| 14 | ニシノエージェント | B- | 11 |
パドック
チェルヴィニアは抜けた気配に見え、勝ち切ると判断しましたが、レースでは不利が重なって5着。対して勝ったレーベンスティールはマイナス評価に寄せてしまい、2、3着馬も拾えず。今回はパドックの精度に課題が残りました。
レース回顧
勝ち時計とペース
勝ち時計 1:45.1 は「速い」。過去10年(2016〜2025)の中山記念「良馬場開催」(9回)の勝ち時計平均 1:46.2 /中央値 1:46.3 を 約1.1〜1.2秒上回る速さで、2025の1:44.8、2021の1:44.9に次ぐ3番目に速い時計。優秀な時計と言えるでしょう。
前半1000mは 59.2秒。前半4F 47.8秒、後半4F 45.9秒で、前後半差が1.9秒の後傾ラップ(スローペース)でレースは行われました。
主導権を握ったのは セイウンハーデス(幸)。2F目11.7で一度締めつつ、3F目12.1で息を入れて隊列を整える。そこからは大きな加速で振り切るというより、11秒半ばのラップを続けて押し切る 形になりました。今年の中山記念は、序盤の消耗戦ではなく、中盤で整えて→後半の“持続力と踏ん張り”が問われた一戦と言えます。
回顧
このレースで「格の違い」を見せたのは、レーベンスティールとチェルヴィニア。
馬番は5番と6番。隣り合わせの両雄が、まるで運命を引き寄せるようにゲートへ入ります。
そしてスタート直後、いきなり明暗が割れました。
レーベンスティールが真っすぐ出られず、隣のチェルヴィニアに馬体をぶつけてしまったのです。
この一瞬で、レーベンスティールは好位3番手を確保。
一方のチェルヴィニアは後方から。――「ここから中山1800で差し切るのは簡単じゃないぞ」。そう思わせる場面でした。
ここで舞台の話を一つ。
中山芝1800は、坂下(坂の手前)からスタートしてまず上り。1角まで約205mと短く、隊列が一気に凝縮しやすいコースです。後手を踏むと内は包まれ、外へ出ればコーナー4つぶんのロスが積み上がる。さらに向正面から押し上げる形も取りにくく、直線には急坂が待っています。結局、「先手を取れるか」がそのまま明暗を分けやすい舞台です。
――そう。チェルヴィニアには、最初から重たい宿題が背負わされていました。
直線では、レーベンスティールが“強さ”でこじ開ける。
好位3番手で折り合いは完璧。直線に向くと、レーベンスティールは進路をこじ開けるように抜け出し、上がり3位の脚で押し切って優勝。
ラフな場面はあった。でも、それでも勝ち切る。――これが強い馬の勝ち方です。
一方のチェルヴィニアは、“強いのに、届かない”。
対照的に、チェルヴィニアは後方のインで脚を溜め、上がり2位(33.8)の末脚を繰り出します。
ところが、前が開かない。最後の最後で、エコロヴァルツとカラマティアノスの間が狭くなり、踏めるはずの一歩を失いました。
スタートの不利、直線の詰まり――二重苦を背負ってなおこの内容なら、やはり強い。人気を落とすようなら、むしろ次は狙い目になってきます。
2着カラマティアノスは“坂で踏ん張る”。
好位5番手で少し行きたがるところを、津村騎手が上手く宥めて進めました。直線はスムーズに捌いて上がり6位の脚で2着。
この馬は坂で踏ん張りが利く。現状、レーベンスティールやチェルヴィニアとの力差はまだ大きい印象ですが、エコロヴァルツより能力はありそうです。まだ若い4歳。伸びしろは十分でしょう。
3着エコロヴァルツは“出し切っての3着”。
序盤から押して好位へ。持てる力をすべて使い切っての3着でした。
それでも勝ち時計1:45.4秒は立派。追い切りが良ければ、今後も重賞でやれていい馬です。
4着マイネルモーントは“穴の匂い”。
最序盤でカラマティアノスに位置を取られながらも、上がり4位タイの脚を使って1:45.5秒。内容は濃い。
追い切りでも比較的よく見せるタイプで、どこかで穴をあけそうな一頭です。これは今後も追っておきたい。
そして、12着セイウンハーデスに触れておきたい。
この日のラップは、12.5-11.7-12.1-11.5-11.4-11.5-11.5-11.4-11.5。
道中はほとんど緩まず、11秒台を淡々と刻む“息の入らない”流れでした。セイウンハーデスは最後の1Fまで先頭。しかし坂の入口でレーベンスティールが並びかけた瞬間、手応えが一気に萎んでしまった。並ばれたことで気持ちが切れたようにも見えました。
戦意を切らしやすい――精神面の課題は確かにありそうです。ただ、動きを見れば良い馬であることに変わりはない。人気を落とすなら、次走も狙ってみたい一頭です。
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